【小噺】生と死と、レミリア・スカーレットと

先月紅魔館に久々に遊びに行った時のことをまとめてみました。お嬢様にはいつもお世話になりっぱなしです。
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litoruman @litoruman

仲の良かった人達が、自分を置いて老いていき、そして死んでいく。その死の際においても、自分はまるで変わらない姿で。「あいつらの瞳に映った自分自身が、どれだけ醜悪で不自然なものか。お前にはわかるまい」遠い目でお嬢様が言う。「咲夜だって何れ老いて死んでいく。他の連中だってそれは同じ事」

2013-06-06 01:44:45
litoruman @litoruman

その度に彼女達を看取り、死をその小さな身体に刻んでいくレミリア・スカーレットと言う存在。「私はね、こんな狂った己の運命を打ち破りたいんだ」死という運命を刻みつけながら、自らの運命を操る道を、今も探しているのだとお嬢様は言った

2013-06-06 01:48:44
litoruman @litoruman

「だから、不可避な、何れ必ず起こりうる出来事をまるで決められた運命みたいに言って諦めてしまっているお前は、バカだと言うんだよ」俺が死ねば、俺に残されるものが居る。それは最も身近なところにぱちゅりーがいて、そして「お前もどうせ、私を置いて逝くんだろう?」お嬢様が言う

2013-06-06 01:50:10
litoruman @litoruman

「忘れるんじゃない、お前の運命はお前ばかりを取り巻いてるんじゃない。必ず誰かの運命にも関わっているのだということを」夜雀がどこかで歌っているのが聞こえる

2013-06-06 01:54:28
litoruman @litoruman

「なんてな」お嬢様は言う。「私が本当に不死なワケがないだろう。日に当たっただけで灰になってしまうような貧弱吸血鬼だからな、私は」カラカラと笑うお譲様。「下らん話に付き合わせたな。紅茶が冷めてしまった。さぁ、夜も更けてきたことだしそろそろ終いにしようか」

2013-06-06 01:58:02
litoruman @litoruman

紅茶をぐいっと飲み干してお嬢様が立ち上がって館に向かって歩いて行く。と、途中で足音が止まる。「こんな狂った運命に付き合ってくれて、ありがとう。これからも、あの子と仲良くしてやってくれ。君の運命が許すのなら、最期のその時まで。そしてその時に、あの子が笑顔でいられるように」

2013-06-06 02:02:10
litoruman @litoruman

「私は弱いから、きっと何度でもその時は泣いてしまうから。でも、君ならあの子の運命を変えることが出来ると思うんだ」なら、お嬢様にも笑って看取って貰えるように生きたいものですね。振り返らないままに言ってみた。「ばーか。自惚れてんじゃないよ」コツコツと足音が遠ざかっていく

2013-06-06 02:06:08
litoruman @litoruman

一人テラスに残されて思考する。結局、俺ってばひとりよがりで勝手に思い込んでたみたい。今のこの凄く楽しい時間がいつか終わってしまうって考えたら、それがすごい悲しいことなんだなって思えて、自分一人が仲間はずれみたいに思ってたけど、それは裏を返せば残される人がいるってことなんだ

2013-06-06 02:09:16
litoruman @litoruman

それを運命だとか勝手に決めつけてたら、変わるもんも変わらなくて。もちろん俺みたいなどこにでも居る普通の人間にできることはいくらもない。でも、せめて大好きな子や尊敬する人と後悔なく生きよう。そんなことを思った5月のある日の出来事。お嬢様はやっぱり素敵な方だなぁ!

2013-06-06 02:12:41