皆川ゆか先生の「面白さの分解 静的な面白さと動的な面白さ、アイディア・プロット・テリング 三段階の面白さ」

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静的な面白さと動的な面白さ/異化と確認

ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

今日は「面白さ」について考えていたけど、「面白さ」には静的なものと動的なものがあって、長い物語ほど動的要素を増やさないといけないという結論を得ました(*^_^*)

2013-06-12 19:28:06
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

絵画にあるのは「静的な面白さ」。「動的な面白さ」を鑑賞者が想像力で補う。ここに時間という軸が加わると、「静的な面白さ」に変化を加えることになり、「動的な面白さ」が要求されていく。

2013-06-12 19:33:22
ありいけいいち @arincoK1

@minakawayuka <個人的に思っているのは、FSSは横(世界観・設定系)がメインにあって、出したいネタを描く為に、そこに縦(キャラドラマ)を足していっているスタンスの様な気がします。

2013-06-12 19:39:15
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

静的な面白さで継続するには、「絵画をパノラマ化」していくわけです。RT @arincoK1: @minakawayuka &lt;個人的に思っているのは、FSSは横(世界観・設定系)がメインにあって、出したいネタを描く為に、そこに縦(キャラドラマ)を足していっている///

2013-06-12 19:40:59
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

で、面白さには「異化」と「確認」の正反対のベクトルがある。違うものを見たいという欲求と、自分の知るものを見たいという欲求。前者には「異世界もの」、後者には「あるあるネタ」が含まれる。

2013-06-12 19:44:12
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

「動的な面白さ」っていうのは変化。止まっている絵が動くこと。世界の構造変化、キャラクターの対立など、時系列で起こる出来事。この一方で、「静的な面白さ」を増やすことで継続させる方法もあるけれど、こちらは視点をどんどんずらしていくことになる。

2013-06-12 19:55:26

アイディア・プロット・テリング 三段階の面白さ

ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

知らないものを見たいという欲求が「異化」。知っているものを見たいという欲求が「確認」。

2013-06-12 20:05:19
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

以上が、アイディア的な部分での「面白さ」。「異化」と「確認」のベクトル、一方に寄る必要はないけれど、大きく見てどちらかであるべき。按配はスイカに塩をかけて甘みを増すような感じ。異化と確認、どちらのベクトルにせよ、強いほうが「面白い」と感じられる。

2013-06-12 20:17:59
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

「面白くない」ということはここが中途半端、或いはバランスが悪いということ……これがアイディア段階での「面白さ」の評価。ログラインでの評価といえます。

2013-06-12 20:19:49
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

次の段階がプロットとしての「面白さ」。プロットは見せ方(情報の出し入れの順番)。「意外性」と「妥当性」というベクトルに分けられる。「妥当性」ばかりでは先が読め、「意外性」ばかりでは心が安まらない。

2013-06-12 20:26:30
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

その先がテリングとしての「面白さ」。テリングは語り口。面白くない、というときは「緩急」が悪い。場面と要約のバランスが大事。要約をすれば早くなるけれど、臨場感が失われる。一方で場面化させれば臨場感は生まれるが、遅くなる。

2013-06-12 20:30:18
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

「面白い」を分解していくと、だいたい、この3段階の星取り表になるのだと思った。

2013-06-12 20:32:03
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

アイディアとプロット、テリングの部分を切り分けて段階的に考えていくのがいいはず。よく陥ってしまうのは完成した作品の総合的な「面白さ」と比較して、自分のものが「面白くない」と即断してしまうこと。ありきたりのアイディアでも、「ありきたりのものを見たい」という人もいたりする。

2013-06-12 20:35:20
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

アイディアレベルでいうなら「静的」なものは短いものに向いている。「動的」なものは長いものに向いている。「静的」なもので長いものを語るには、パノラマ的に増やし続けるという方法があるけれど、アイディア型で新規にアイディアを出し続けられる人はなかなかいない。

2013-06-12 20:46:33
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

理想は同心円的に膨らんでいくこと(「静的」にも「動的」にも拡大する)なのだけど、長編化は読者の参入のハードルを上げてしまう。また、キャラクターの関係が変化することが厭がられるシリーズの場合、「静的」な方向への拡大がしばしば行われる(新しい事件、新しいキャラクター)。

2013-06-12 20:50:00
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

時間軸に沿った形での読者の興味は「静的」なものではなく、「動的」(変化する)ものとなる。一般にアイディアはよいけれど……といわれる場合は、動的な部分が弱い。アイディアの使い方は動的な部分になる。

2013-06-12 22:00:34
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

動的要素として読者の一番の興味は「これからどうなるか」。静的な部分から変化のひとつは「事件の解決(謎の解明)」「キャラクターの感情」。前者は後者よりも静的な部分が大きい(人物によって展開していくとう枠組みがかわりにくい)。

2013-06-12 22:20:16
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

したがって、「事件」の勃発、解決は再話されることでシリーズとして機能する。

2013-06-12 22:21:42
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

キャラクターの感情の変化を中心に据え、ドラマティックに展開する物語は「感情移入(代理体験)」としての効果を持つ。一方で「事件の解決」は「好奇心を満たす」。

2013-06-12 23:05:55
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

「共感」や「納得」をつくるのがプロット(情報の出し入れの組み立て)になりますね。RT @ABmiltong: @minakawayuka 感情移入の前提には共感が、事件の解決の前提には納得が必要な気がしますね。物語って難しい……。

2013-06-12 23:11:10
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

とにかく段階的に分ける。アイディア>プロット>テリング アイディアを活かすためのプロット、アイディアとプロットを活かすためのテリング。どの段階で面白くなくなるのかを考える。逆に、どこで面白くできるかを考える。

2013-06-12 23:13:01