#進撃の巨人 科学考証風1(巨人の身体能力・立体機動装置)

進撃の巨人について、いくつか科学考証を試みてみました。一応、「現実にあったら?」をベースにしています。 やってみると、やはり空想科学読本シリーズとは比較になりませんでしたw。あれだけのネタ、よく書いたもんだと感心することしきり(間違いが多いとか批判はあるけど)。
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まず敵を知るために巨人はどういう特性なのか考える

Salah Rieman @cosycube

【進撃の巨人身体能力考察1】空想科学読本シリーズに一寸法師の身体能力の考察があるんですが、ほぼそのままw。巨人が人間を幾何学的に10倍した生物だとします。歩幅やジャンプの際に沈み込む深さは10倍あり、加速に使える距離が10倍であることから10倍の能力を持てることになります。~続く

2013-06-14 05:05:45
Salah Rieman @cosycube

【進撃の巨人身体能力考察2】筋力は筋断面積に比例します。長さが10倍なら、面積比は10の2乗倍=100倍となります。即ち、人間の10倍の大きさの巨人の筋力は100倍、つまり百人分もの力があるわけです。巨人が素手で壁を崩し、家を壊すのも当たり前だということになります。~続く

2013-06-14 05:08:32
Salah Rieman @cosycube

【進撃の巨人身体能力考察3】では速度はどうか。歩幅などは10倍、筋力は100倍ですから、10×100=1000倍もアドバンテージがある。しかし質量を考慮する必要があります。巨人の質量は体積に比例します。体積は大きさの3乗になりますから、10の3乗倍=1000倍の質量です。~続く

2013-06-14 05:09:50
Salah Rieman @cosycube

【進撃の巨人身体能力考察4】ニュートンの法則F=maより、質量が1000倍なら動きやすさは1/1000倍です。 先ほどの強さより、1000×1/1000=1。つまり速度は人間と同じになります。仮に巨人が走って追いかけてきたとして、こちらも走って逃げれば追い つかれません。~続く

2013-06-14 05:10:26
Salah Rieman @cosycube

【進撃の巨人身体能力考察5】垂直ジャンプ力はどうか。これも全く同じ計算となり、人間と同じ高さだけ跳び上がれます。正確には重心で考えるべきですが、人間が全力で垂直跳びして、足先が地面から1メートル離れるなら、巨人も全力で1メートルです。なお、10倍巨人は動作時間も10倍です。~続く

2013-06-14 05:11:56
Salah Rieman @cosycube

【進撃の巨人身体能力考察6】たとえばパンチを繰り出す場合、拳の速度は巨人も人間も同じです。仮に人間のストレートパンチ動作が0.2秒だとすると、巨人は拳の速度は同じで距離10倍のため2秒かかります。先述したように、巨人は10倍の時間をかけて1メートルしかジャンプできません。~続く

2013-06-14 05:14:12
Salah Rieman @cosycube

【進撃の巨人身体能力考察7】巨人に捕まってしまうと100倍の力がモロに発揮されます。しかし巨人の動作は鈍重です。眼球も筋肉で動くため、巨人の動体視力は低くなります。劇中で人間が巨人に対抗するのに、パワーではなくスピードを以てするのは、合理的な選択だと考えられます。(終わり)

2013-06-14 05:16:51

巨人の進化についての研究課題

Salah Rieman @cosycube

【進撃の巨人身体能力補足1】今後の課題ではあるが、超大型巨人について少し。超大型巨人は人間が皮膚を失ったような形態をしている。まるで医学や美術用 の模型や図示のごとくである。皮膚は弱いながらも身体保護のために非常に大きな働きをしている。対物理的ダメージ防御はもちろんだ。~続く

2013-06-15 07:46:28
Salah Rieman @cosycube

【進撃の巨人身体能力補足2】皮膚を強化して防御力を増したらしい通称:鎧の巨人も目撃されている。その前駆的形態なのか、皮膚の一部を硬化する能力を持つ女型の巨人もいる。人類の攻撃という淘汰圧からの合理的な進化だとするのは、一定の説得力を持つ。~続く

2013-06-15 07:39:20
Salah Rieman @cosycube

【進撃の巨人身体能力補足3】しかし超大型巨人は皮膚を失うという逆方向への進化である。これは、なぜだろうか?一つ考えられるのは、やはり大きさの3乗 で効いてくる質量増加である。2倍の大きさなら質量は8倍にもなる。このため、どんな大きさでも速度が同じであることは述べた。~続く

2013-06-15 07:47:56
Salah Rieman @cosycube

【進撃の巨人身体能力補足4】人間でもアスリートの一部は、競技大会に合わせて体を絞る。重りでしかない体脂肪を落として軽量化し、動きを俊敏に、あるいは高く跳ぶためである。それを推し進めて考えると、皮下脂肪、さらには皮膚まで取り去れば速度向上に益するはずだ。~続く

2013-06-15 07:40:02
Salah Rieman @cosycube

【進撃の巨人身体能力補足5】超大型巨人は大型化によるパワーアップに加え、防御力を敢えて捨ててスピードアップを図っている可能性は考慮してもよいかもしれない。こうした進化も新たな脅威となる恐れがある。ただ、こうした人間の幾何学的拡大による推測を過信すべきではない。~続く

2013-06-15 07:40:16
Salah Rieman @cosycube

【進撃の巨人身体能力補足6】生物属性が似ているとしても、他種の生物属性を持つ可能性は充分にある。たとえば、巨人の身体の一部が思いのほか軽かったという報告もある。鳥は高度な軽量化の進化をしており、見かけによらず軽い。巨人について、こうした進化も考慮すべきである。~続く

2013-06-15 07:40:55
Salah Rieman @cosycube

【進撃の巨人身体能力補足7】つまり速度向上のための軽量化も、外側からと、内部からの両面があり得る。無論、それすらもあまりに生物的に特異な巨人に適用するのは慎重であるべきだろう。それでも、観察から仮説、その検証というサイクルを繰り返して、巨人に対する知見を深めるべきである。(終)

2013-06-15 07:41:53

こうした巨人に対抗するための人類の切り札的兵装について考えてみる

Salah Rieman @cosycube

00 #進撃の巨人 に対抗する兵器のうち、#立体機動装置 について考察してみる。ガス噴射で飛んでいるかのように見えることもあるけど(最初、誤解したw)、ガス圧を利用して鈎付きワイヤーを射出したり巻き取ったりする装置。単純化のため摩擦は無視し、効率100%とする。~続く

2013-06-13 09:47:49
Salah Rieman @cosycube

#進撃の巨人 #立体機動装置 01(承前)ガスは最も利用しやすい普通の空気だとする。例えば2気圧1リットルなら1気圧になるまで力を発揮できる。1気圧が真空になるまででも同じ。つまり気圧差を考えればいいということになる。これはバネと同じ力学モデルになる。~続く

2013-06-13 09:48:02
Salah Rieman @cosycube

#進撃の巨人 #立体機動装置 02(承前)力×距離が発生可能な力学的エネルギーで、バネ定数kのバネがx伸びるときなら、(1/2)kx^2である(^2は2乗)。ガス圧として断面積S気圧差Pなら(1/2)PSx^2。質量mの兵士を高さhに引き上げる位置エネルギーはmghである。~続く

2013-06-13 09:48:15
Salah Rieman @cosycube

#進撃の巨人 #立体機動装置 03(承前)鈎付きワイヤーの射出に要する力学的エネルギーは無視できるほど小さいとしよう。兵士が1回高く上がるには、途中まで加速し、目的の高さで速度0になるのだが、これを含めて計算してもmghなので過程は考慮しなくてよい。~続く

2013-06-13 09:48:35
Salah Rieman @cosycube

#進撃の巨人 #立体機動装置 04(承前)一度跳び上がるには、(1/2)PSx^2=mghとなる。n回跳び上がれる仕様だとすると、n回分の位置エネルギーとなり、(1/2)Px^2=nmghである。これより、ガスボンベの初期圧力はP=2nmgh/Sx^2となる。~続く

2013-06-13 09:48:50
Salah Rieman @cosycube

#進撃の巨人 #立体機動装置 05(承前)少し式を単純化しよう。高さhまでn回跳び上がるのをトータルして、仕様として高さH=nhまで跳び上がれる記述するなら、P=2nmgh/Sx^2=2mgH/x^2となる。問題はxをどうとるかである。効率最大ならば装置長であろう。~続く

2013-06-13 09:49:10
Salah Rieman @cosycube

#進撃の巨人 #立体機動装置 06(承前)x=1[メートル]とすれば、P=2mgH/Sx^2=2mgH/Sである。簡素な式になった(計算ミスするから、そうしたかった)。式を再掲すれば、ガスボンベの初期圧力はP=2mgH/Sである。これで必要な式は求められた。~続く

2013-06-13 09:49:24
Salah Rieman @cosycube

#進撃の巨人 #立体機動装置 07(承前)具体的に計算してみよう。兵士の質量m=60kg、重力加速度g=9.8m/s^2、H=1000メートル(20メートルを50回)としてみる。断面積Sだが、装置断面は一辺20センチ=0.2メートルとしよう。S=0.2^2=0.04。~続く

2013-06-13 09:49:44