カー『歴史とは何か』まとめ

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読書メモ @masashy_log

一方、過去は、過去のゆえに問題となるのではなく、私たちが生きる現在にとっての意味ゆえに問題になるのであり、他方、現在というものの意味は、孤立した存在においてでなく、過去との関係を通じて明らかになるものである。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-11 16:35:43
読書メモ @masashy_log

われわれの周囲では、誰も彼も、現代の新しさを語っている。…しかし、遺憾ながら、現代の新しさを雄弁に説く人々の、過去を見る眼が新しくなっていることは極めて稀である。過去を見る眼が新しくならない限り、現代の新しさは本当に掴めないであろう。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-11 16:45:14
読書メモ @masashy_log

事実はみずから語る、という言い慣わしがあります。もちろん、それは嘘です。事実というのは、歴史家が事実に呼びかけた時にだけ語るものなのです。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-11 17:09:15
読書メモ @masashy_log

「われわれが読んでいる歴史は、確かに事実に基づいてはいるけれども、厳密に言うと、決して事実ではなく、むしろ、広く認められている幾つかの判断である。」(カー『歴史とは何か』)

2013-05-11 17:28:50
読書メモ @masashy_log

歴史哲学は「過去そのもの」を取扱うものでもなければ、「過去そのものに関する歴史家の思想」を取扱うものでもなく、「相互関係における両者」を取扱うものである。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-11 18:12:21
読書メモ @masashy_log

「すべての歴史は思想の歴史である」ということになり、「歴史というのは、歴史家がその歴史を研究しているところの思想が歴史家の心のうちに再現したもの」ということになるのです。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-11 18:15:38
読書メモ @masashy_log

…私たちが歴史の書物を読みます場合、私たちの最初の関心事は、この書物が含んでいる事実ではなく、この書物を書いた歴史家であるべきであります。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-11 18:21:41
読書メモ @masashy_log

歴史家の機能は、過去を愛することでもなく、自分を過去から解放することでもなく、現在を理解する鍵として過去を征服し理解することであります。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-11 18:34:57
読書メモ @masashy_log

歴史とは歴史家と事実との間の相互作用の不断の過程であり、現在と過去との間の尽きることを知らぬ対話なのであります。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-12 03:06:45
読書メモ @masashy_log

すべての社会は社会的闘争の舞台であって、既存の権威に向って自分を対立させている個人も、この権威を支持する個人に劣らず、その社会の産物であり、反映であります。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-13 15:31:07
読書メモ @masashy_log

過去は、現在の光に照らして初めて私たちに理解出来るものでありますし、過去の光に照らして初めて私たちは現在をよく理解することが出来るものであります。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-13 15:43:03
読書メモ @masashy_log

今日では、科学者にしても、歴史家にしても、一つの断片的な仮説からもう一つの断片的な仮説へと進んで行こう、自分解釈にもって自分の事実を取り出して行こう、自分の解釈を自分の事実でテストしよう、という遥かに謙虚な希望しか持っておりません。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-13 16:28:19
読書メモ @masashy_log

私たちは一般化を通して歴史から学ぼうとし、ある一組の事件から得た教訓を他の一組の事件に適用しようとするというのが、一般化ということの本当の論点なのであります。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-13 17:03:52
読書メモ @masashy_log

社会から切り離され、歴史から切り離された抽象的な基準や価値というのは、抽象的な個人と全く同様の幻想であります。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-14 11:08:35
読書メモ @masashy_log

科学は「多様性および複雑性へ向かって」、「統一性および単純性へ向かって」同時的に進むもので、この二重の、ムジュントモ見える過程が知識にとっては必須の条件である(カー『歴史とは何か』)

2013-05-14 11:51:40
読書メモ @masashy_log

原因が歴史的過程に対する歴史家の解釈を決定すると同時に、歴史家の解釈が原因の選択と整理とを決定いたします。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-14 18:22:07
読書メモ @masashy_log

科学者の世界も同じことですが、歴史家の世界は、現実の世界を写真にとったものではなく、むしろ、有効性の差こそあれ、歴史家をして現実の世界を理解させ征服させる作業上のモデルなのであります。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-14 18:24:27
読書メモ @masashy_log

私たちがある説明を合理的と認め、他の説明を合理的でないと認めました時、私たちはある目的に役立つ説明と、そうでない説明とを区別していたのだと思います。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-14 18:26:27
読書メモ @masashy_log

「歴史における因果関係の探究は、価値との関係がなければ不可能である……因果関係の探求の背後には、直接的にせよ、間接的にせよ、いつも価値の探求が横たわっている。」(カー『歴史とは何か』)

2013-05-14 18:29:09
読書メモ @masashy_log

現在というのは、過去と未来とを分つ架空の線という概念的な存在にすぎません。現在を云々する時、私は既に現在とは違った時間的広がりを議論の中へ忍ばせているのです。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-14 18:31:23
読書メモ @masashy_log

歴史は伝統の継承とともに始まるものであり、伝統とは、過去の習慣や教訓を未来へ運び入れることを意味します。過去の記録が保存されるのは、未来の世代のためでもあります。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-14 18:33:43
読書メモ @masashy_log

…アメリカ革命は珍しい事件でした。人々が意図と意識をもって自分たちを一つの国家に作り上げ、それから、意図と意識とをもって他の人々をこの国家の型に入れようとし始めた、歴史上最初の事件であったからです。(カー『歴史とは何か』)

2013-05-15 17:07:10