2010.9.20 藤川大祐氏による「教育実践研究について」の連続ツイートまとめ

◆参考サイト ●日本教育工学会 第26回全国大会 http://www.jset.gr.jp/taikai26/ 続きを読む
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藤川大祐 @daisukef
日本教育工学会 #jset2010 での昨日のシンポジウムでは、教育実践研究とは何か、教育実践研究はいかに成立するのかという議論がなされました。研究者にとってはもちろん、学校現場で研究する現職の教師にとっても切実な話だと考えます。教育実践研究について連続ツイートします。
藤川大祐 @daisukef
教育実践研究(1)教育実践研究、特に学校の授業実践に関わる研究を考えよう。1時間の授業の中で、指導者や学習者の一人一人にさまざまなことが起こる。実践は複雑であり、研究対象としては厄介なものである。だが、厄介だからこそ魅力的な研究対象である。
藤川大祐 @daisukef
教育実践研究(2)素朴には、実践者は日常的に実践研究をしている。教師は、授業の中で、「この教材は面白い」「この発問でこのまま進めると話し合いが難しいだろう」等と、さまざまに考えている。仮説を立てて実践し、実践の中で発見をし、実践についての知を重ねていく。
藤川大祐 @daisukef
教育実践研究(3)実践者の日常的な営みも、研究と言える。だが、学会(学界)で求められる研究との間には、距離がある。実践は独特の文脈の中で営まれているはずなのだが、実践者は文脈の中にいるため文脈を意識しにくく、文脈を共有していない者に自らの研究を伝えることに困難が生じる。
藤川大祐 @daisukef
教育実践研究(4)逆に言えば、文脈を共有していない他者に伝えられるよう実践について記述できれば、実践者の日常の研究が、学会で求められる研究として成立しうるとも言える。文脈をすべて書くことは不可能だが、多様な人から質問を受けて補足・修正することでかなり書くことができる。
藤川大祐 @daisukef
教育実践研究(5)具体的に考えよう。電子黒板を積極的に活用している授業があれば、そこには電子黒板活用に関する実践研究が成立しうる。このときに、電子黒板で説明すると黒板を使うより子どもが理解しやすいといったことを示したくなる。電子黒板使用と黒板のみ使用とで比較したくなるのだ。
藤川大祐 @daisukef
教育実践研究(6)他の条件をそろえ、一つの条件を変えて比較するというのは、科学研究の基本的なスタイルだ。だが、実践研究にとってはここに落とし穴がある。実践には文脈があり、厳密に条件を制御することができないのである。
藤川大祐 @daisukef
教育実践研究(7)電子黒板を使った授業では、教師の電子黒板操作がぎこちなくて、子どもは授業の内容より電子黒板操作が気になってしまうかもしれない。あるいは教師が電子黒板に熱を入れていることを感じて、日常よりも高い期待をもって授業に向かうかもしれない。
藤川大祐 @daisukef
教育実践研究(8)条件「電子黒板利用」と「非利用」の比較という単純な比較研究はできない。「電子黒板利用」のもつ文脈によって、授業の過程は変わり、授業の成果も変わるはずだ。
藤川大祐 @daisukef
教育実践研究(9)限られた実践研究で、特定の条件の効果の有無を結論づけることには無理がある。実践研究の価値は、違うところにある。実践研究は、特定の文脈においてなされた実践がどのようなものであったのかを、文脈を共有していない後続の研究者に書き残すことと考えられるべきではないか。
藤川大祐 @daisukef
教育実践研究(10)電子黒板を利用した実践についての研究であれば、授業者が電子黒板にどのようなことを期待したのか、その背景にはどんな経緯があったのか、電子黒板を使いつつ教師は何を感じたのか、そのことはビデオ等で裏付けられるのか等々、授業者の思考を含め、過程を丁寧に記述する。
藤川大祐 @daisukef
教育実践研究(11)文脈までを含めて書き残すのであれば、記述は多層的になる。すなわち、客観的に見えることの描写、その際の授業者や学習者の思考、それらの背景にある文脈、文脈をふまえた事実の解釈等を書くこととなる。何を書き何を書かないかの判断も、重要となる。
藤川大祐 @daisukef
教育実践研究(12)実践の記述は容易ではない。閉ざされたコミュニティの中にいては、文脈を共有していない他者に伝わるように記述することは困難である。文脈を共有していない他者の検討を受けるという修行が、必要である。多様な人々が集まる場が、実践研究にとって重要である。
藤川大祐 @daisukef
以上、教育実践研究についての連続ツイートでした。私の研究室は「授業実践開発研究室」。これまで約10年、この看板を掲げ、授業実践開発の研究がいかにして成立するかを模索してきました。今後さらに発信、交流の機会を求め、実践研究の可能性を追究していきたいと考えています。
tweet🌐meme▶️時生悠仁 @EugeneTokio
おはようございます。本日も多くの気づきを得られそうで大変楽しみです。QT @daisukef 日本教育工学会 #jset2010 での昨日のシンポジウムでは、教育実践研究とは何か、教育実践研究はいかに成立するのかという議論がなされました。研究者にとってはもちろん、学校現場で研究‥
mochizuki @y_mochizuki
電子黒板のよさ、を語るよりも、電子黒板を使うことによって、何が変わったか、できるようになったか、だけでも書く内容が違ってきますものね。 RT @daisukef:...
藤川大祐 @daisukef
twitter利用を呼びかけていただき、実際にツイートを使っていただいたので、twitter利用が促されました。ありがとうございました。 RT @kogo: 今日のシンポジウムで,一番うれしかったことは,たくさんの人がこのテーマについてツイートしてくれたこと! #jset2010
藤川大祐 @daisukef
賛成!RT @kogo: シンポジウムで言い忘れたこと:毎年レビュー論文を会員に書いてもらう.これは著者を指名するといいと思う.たとえば「ワークショップ研究の動向」とか. #jset2010

コメント

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