#ターミネーター や #バックトゥザフューチャー に学ぶタイムトラベル

Salah Rieman @cosycube

#タイムトラベル （承前２３）アインシュタインは「神はサイコロを振らない」の名言を残し、量子力学の基本方程式を作ったシュレディンガーですら「シュレディンガーの猫」と呼ばれるパラドクスで反論した。それでも、確認できる限り確認して、量子力学が正しかった。～続く

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#タイムトラベル （承前２４）それでも、シュレディンガーの猫問題は現在でも議論が続いている。観測できないときにどうなっているか、という問題なので解決しようがないのである。一部は後で触れてみる。その量子力学がゲーデルの宇宙で通用したとしても、決定論的世界になる。～続く

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#タイムトラベル （承前２５）なぜならどんな現象についても、その因果関係を辿れば、その現象自体に行き着いてしまうからである。全体が確率的だったり、不確定だったりすることはゲーデルの宇宙では起こらない。そのため、根本的に決定論的世界になってしまうのである。～続く

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#タイムトラベル （承前２６）幸い、この我々の宇宙はゲーデルの宇宙ではないらしい。だとすると、過去へのタイムトラベルもないらしい。なぜないのか、それは分からない。可能かもしれない過去へのタイムトラベル方法は、タキオン（通信のみ）、ワームホール使用も提案されている。～続く

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#タイムトラベル （承前２７）ホーキング博士は『時間順序保護仮説』を提唱していて、この宇宙には未解明だが過去へ戻ることを許さない仕組みがあると考えている。少し古いが、SF作家のラリー・ニーブンが別の理由を考えたことがある（短編集・『無常の月』収録だが題名忘れてしもた）。～続く

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#タイムトラベル （承前２８）過去へ戻り、過去を改変したとする。これが（他にどうしようもないので）可能だとする。すると未来は変わるので、新しい未来では過去に戻るかどうかは不明だが、さらに仮にやはり過去へ行って改変があるとする。するとまた新たな未来に変わる。～続く

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#タイムトラベル （承前２９）過去を変えるたびに繰り返される。そうして膨大な回数、宇宙の歴史が書き換わり、最終的に、誰も一度も過去へ行かない宇宙の歴史に辿り着く。そういう見解である。母親殺しのパラドクスなどを解決はしないし、未来からのタイムトラベラーも数多といる。～続く

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#タイムトラベル （承前２９）ただ、自称未来人の予言は当たらない。未来からきたせいで、未来人がタイムトラベル前に見ていた世界はリセットされてしまい、その未来から変わってしまうからである。未来からタキオン通信を受信しても同じである。ラプラスの小悪魔も無理なのでなる。～続く

Salah Rieman @cosycube

#タイムトラベル （承前３０）しかし、それでは夢がない。夢ばかりではない。今より科学技術などが発達した未来から学ぶことができない。そこで、量子力学の多世界解釈というものに注目してみたい。これにはターミネーターシリーズ、特にTV版のサラ・コナーズ・クロニクルが興味深い。～続く

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#タイムトラベル （承前３１）未来がいくつもあることが示唆されているのである。TV版では未来から来たと称する者の言うことがいろいろ違う。ドラゴンボールでのトランクスの経験は明確にそうである。彼が過去と思った世界で何をしても、彼のいた元の世界は変わらない。どうなっているのか？～続く

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#タイムトラベル （承前３２）その前に『シュレディンガーの猫』に立ち寄る。量子力学では素粒子は確率的に振る舞う。それが50％・50％に分かれるとして、一方なら猫を殺す装置が作れる。それを内部が観測不可能な箱に入れてしまう。観測できないとき、素粒子の振舞いは50％ずつ。～続く

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#タイムトラベル （承前３３）対応する猫の生死も50％ずつ（半死半生ではないことに注意）。元気に走り回る状態と完全に死んでいる状態を併せ持つ猫となる。そんなことはあり得ない、だから量子力学が確率を本質と結論するのは間違っている。シュレディンガーはそう主張した。～続く

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#タイムトラベル （承前３４）これに対して、「いや、そういう猫がいていい。いないと思うのは我々が単に無知なだけだ」と言った学者らがいた。当時、コペンハーゲンにいたため、コペンハーゲン解釈と呼ばれている。これに対しエヴェレットという物理学者は別の解釈をした。～続く

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#タイムトラベル （承前３５）エヴェレットの解釈を、宇宙が『生きている猫のいる世界』と『死んでいる猫の世界』に枝分かれしたと考えることもできる（エヴェレット自身はそこまで考えていなかった）。宇宙の確率的な現象について、必ずそういう宇宙の枝分かれが起こる。～続く

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#タイムトラベル （承前３６）すると、今のこの宇宙、ひいては地球、さらに個々人について、似ているが異なる世界がいくつもあることになる。この世界の過去に酷似した別の世界、この世界の未来と思えるような別の世界もあるはず。そういう別世界に行って戻れば疑似タイムトラベルになる。～続く

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#タイムトラベル （承前３７）こういうSF考証の作品は、ドラゴンボールのトランクス以外にもたくさんある。母親殺しのパラドクスは会うのが母親のような別人となるのでパラドクスにならず、宇宙に矛盾を起こさない。一つの世界に、いくつもの別の未来らしい世界から何人も来ても問題ない。～続く

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#タイムトラベル （承前３８）ただし、科学考証としては問題がある。今、自分がいる世界は存在確率100％で、あり得た別の世界はどれも存在確率が0％になる。0％とは『無い』と同義なので、行けないのである。ただ、自分から見て0％の世界は、その世界の人間には存在確率100％となる。～続く

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#タイムトラベル （承前３９）無数の世界で、少しずつ異なる自分が「もし、ああしてたらなあ」と夢想はするが、互いに行き来はできないわけである。しかし、0％は本当の文字通り0なのか。というとヘンテコだけど、世界の枝分かれが無限大にあるため、考ておくべきことがある。～続く

Salah Rieman @cosycube

#タイムトラベル （承前４０）0から始まる自然数の番号が振られた無限個の玉があるとしよう。その中から一つ取り出すと、ある自然数が選ばれる。その自然数が選ばれる確率を考えると、1÷無限大＝0とせざるを得ない。しかし確率0％でも、実際に玉が取り出され、数は選ばれている。～続く

Salah Rieman @cosycube

#タイムトラベル （承前４１）こういうとき『無限小』という数のようなものを持ち出すことがある。無限小とは「0ではないけれども、どんな小さい数よりも小さい」という分かりにくい代物。数学の微積分が生まれるのに役立った（憎き奴）。0なら起こらないが、無限小なら許すわけである。～続く

Salah Rieman @cosycube

#タイムトラベル （承前４２）もしかすると、多世界解釈が言う無数の別世界（平行世界）は存在確率が0ではなく無限小であって、やり方次第では行き来ができる可能性があるかも。過去のリセットは無理だが、進歩した世界に行って学べるはず。他の世界のでボランティアもあるだろう。～続く

Salah Rieman @cosycube

#タイムトラベル （余談０１）過去に戻る可能性は未だに架空の存在であるタキオンが初めてではない。相対論以前の古典電磁気学にも、数学解として出てくる。電磁気学を数式を解いていくと、未来から過去へ戻るとしか思えない電磁波の式が出てくる。先進波と呼ばれている。～続く

Salah Rieman @cosycube

#タイムトラベル （余談０２）しかし、そういう過去へ戻る電磁波、つまり未来から来た電波は受信されたことはないし、過去へ送信できたこともない。それで、数学解としては出て来ても、実存しないと考えられている。しかし、SFでは今でも設定で使うことはあるみたい。～続く