RT @Murakami_Haruki: 魚の切り身には、とても美しく焦げ目がついていた。芸術的と言ってもいいくらい端麗な説得力のある焦げ目だった。
2010-09-20 21:32:29RT @Murakami_Haruki: ここではチキンサラダしか食べない。決まってるんだ。僕に言わせてもらえれば、デニーズで食べる価値があるのはチキンサラダくらいだよ。
2010-09-20 21:48:17RT @Murakami_Haruki: だから他人とうまくやっていくというのはむずかしい。玄関マットか何かになって一生寝転んで暮らせたらどんなに素敵だろうと時々考える。
2010-09-20 22:08:59RT @Murakami_Haruki: そんなわけで、僕は時の淀みの中ですぐに眠りこもうとする意識をビールと煙草で蹴とばしながら、この文章を書き続けている。熱いシャワーに何度も入り、一日に二回髭を剃り、古いレコードを何度も何度も聴く。今、僕の後ろではあの時代遅れなピーター・ポール&マリーが唄っている。
2010-09-20 22:14:00RT @Murakami_Haruki: 文章を書くという作業は、とりもなおさず自分と自分をとりまく事物との距離を確認することである。必要なものは感性ではなく、ものさしだ。
2010-09-20 22:16:16RT @Murakami_Haruki: どれだけきちんとした形に整えようと努力してみても、文脈はあっちに行ったりこっちに行ったりして、最後には文脈ですらなくなってしまう。なんだかまるでぐったりした子猫を何匹か積み重ねたみたいだ。生あたたかくて、しかも不安定だ。
2010-09-20 22:19:22RT @Murakami_Haruki: 「こうであったかもしれない」過去が、その暗い鏡に浮かび上がらせるのは、「そうではなかったかもしれない」現在の姿だ。
2010-09-20 22:23:52RT @Murakami_Haruki: 私はどっちかっていうと馬鹿で古風な女なの。システムとか責任とか、そんなことどうだっていいの。
2010-09-20 22:27:24