電車ヲトコ１

seia@予備 @Zaza_11_seia

「お、男の人が男が好きっていう類の？」 恐る恐る、声を潜めて尋ねてみた。普通のトーンで言うと恥ずかくて。 すると彼女は深いため息をついた。 「そう、そう。その人達から見て同じ同性に興味ない人のこと。わかった？」 http://t.co/VAJOCjqOeb #角川小説

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頷くことしかできない。それ以上何を言っていいかわからない。 ん、ちょっと待てよ。 スキンヘッドマスター、女っぽい口調だったような。 さっきの会話を振り返ってみる。そしてぐるりと店内を見回した。 http://t.co/VAJOCjqOeb #角川小説

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がたいがいい男の人、そのへんを普通に歩いているような男の人。 女性客もいることにはいるが、片手で数えられる程の人数。 それに対して、異様に男性客が……多くないか？ はっ、として彼女を見つめた。 http://t.co/VAJOCjqOeb #角川小説

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ほとんどが男ばかりのこの店に、店内の雰囲気とは相容れなさそうな彼女は平然としている。 も、もしかしてこの人は……。 頭の片隅でTVで見たシーンを思い出してしまった。 見た目女の子で、実は男でした、というアレか？ http://t.co/VAJOCjqOeb #角川小説

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「なにジロジロ見てるの？」 「え、いや、別に」 慌てて視線を逸らす。 「まっ、とにかく座りましょう」 にっこり微笑まれ、また心のどこかがちょっぴり跳ねた。なんだこのおかしな反応は。 http://t.co/VAJOCjqOeb #角川小説

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今までに感じたことのない想いにとまどいながら、促されるままカウンターに和歌と共に並んで座った。 http://t.co/VAJOCjqOeb #角川小説