八勝館評

偶然にも相次いで八勝館を見学したお二人による評。 橋本氏×日埜氏
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Jun Hashimoto @has20090827

堀口捨己が「モダニズムを理解した和風」を、独自に始めるのは、この建物の後じゃないかと、「さくらの間」を見ると、するんです。さらに言えば、数寄屋はそのまま近代建築化できる、と、「御幸の間」をつくりながら、考えたのではないか、と思う。光天井と光壁を見ながら、そう感じました。

2010-09-20 21:30:16
Jun Hashimoto @has20090827

この、吉田五十八や堀口捨己に共通の日本建築の近代化という目標設定と、近代建築による啓蒙という前川あたりの意識は、だいぶ違うように思えてきているこのごろ。これを藤森さん的に言えば、内発性の分析の重要性、となるのだろうか。

2010-09-20 21:30:53
Jun Hashimoto @has20090827

ということで、石上さんから堀口さんに飛びましたが、僕の中では、それさえ、どこかでつながるかもしれない、という問題設定を残しておきたい。

2010-09-20 21:31:07
日埜直彦 @naohikohino

@has20090827 御幸の間の外部、庭との関係は他の近代和風とかなり違うように思います。つまり物理的にも空間的にも切れている。それはたまたまなのか、それとも極めて意識的にそれをあのように使ったのか、そこが引っかかっています。

2010-09-20 22:59:14
Jun Hashimoto @has20090827

そこなんですが、逆に、近代以前の和風ではあるように思うのです。そして空間的にはつながっているとみました(続) RT .@naohikohino 御幸の間の外部、庭との関係は他の近代和風とかなり違うように思います。つまり物理的にも空間的にも切れている。

2010-09-21 00:02:41
Jun Hashimoto @has20090827

今回の「御幸の間」の最初の印象が、私の場合、庭からだったため、はじめに「スラブ」!と思い、この床の位置設定が、堀口の最初の仕事だったと理解しました。本人もそう書いています。つまり、天皇が泊まる場所にしては、敷地の低いところで、床を挙げる必要があり、桂みたいになったと。(続)

2010-09-21 00:02:54
Jun Hashimoto @has20090827

アプローチからのすりつきとしても、この高さを池に向かって張り出すしかなく、東側も、浮かせたかったのだろうから、浮きながら、周囲とは空間的につながっている建築となった。この手の床の位置設定が決定的な建築は、近代以前の日本建築にもあるんじゃないかと思ったのでした。

2010-09-21 00:03:13
日埜直彦 @naohikohino

@has20090827 そうなんですね。桂と浮き方が似てるというのは僕も思いました。庭からアプローチだったんですか。金曜日にまた行けるのでそちらも確認してみます。

2010-09-21 00:18:27
日埜直彦 @naohikohino

@has20090827 しかし、座位では庭と水平的な関係がありますが、高い視線では何か崖上の張り出した建物のように地面と床は完全に切れ、立体的な関係が立ち上がり、中と外の関係が対他的になっているように僕には見えました。まぁ微妙なとこですが。

2010-09-21 00:21:33
Jun Hashimoto @has20090827

ぜひぜひ。この床の決め方にグッときましたのでw。 RT .@naohikohino 桂と浮き方が似てるというのは僕も思いました。庭からアプローチ, 金曜日にまた行けるのでそちらも確認してみます。

2010-09-21 10:31:05
Jun Hashimoto @has20090827

なるほど(続) RT .@naohikohino 座位では庭と水平的な関係がありますが、高い視線では何か崖上の張り出した建物のように地面と床は完全に切れ、立体的な関係が立ち上がり、中と外の関係が対他的になっているように僕には見えました。まぁ微妙なとこですが。

2010-09-21 10:33:35
Jun Hashimoto @has20090827

RT(続) .@naohikohino 視線を上げるにつれて、床と地面が切れていることは明らかになってきますが、僕には、空間的な連続性が途切れるようには感じられませんでした。

2010-09-21 10:49:02
Jun Hashimoto @has20090827

RT(続) .@naohikohino それと余談ですが、皇室は椅子座らしい(ここに泊まるために布団で寝る練習をしたらしい by 仲居さん ww)ので、初期設定が床座ということでもなかったかもしれないし……。

2010-09-21 10:49:52
Jun Hashimoto @has20090827

RT(続) .@naohikohino いずれにしてもですね、僕はこの建物で、偉そうな物言いで申し訳ないけれど、堀口さんを見直したんですよ、やっぱすごい人だなとww 明治大学や小出邸とかでは感じられなかった何かがあるでしょ、ここには。

2010-09-21 10:54:35
日埜直彦 @naohikohino

@has20090827 私もそのお話聞きました。ただ床の間を見るとやはり床座の意識はある。天井がスースーする嫌いはありますが。それとあのややこしい棹縁でバランスを取ろうとしてるのかなとも見えます。立つとあの天高でいいわけですが。いろいろかなり複雑ですね。

2010-09-21 11:34:05
日埜直彦 @naohikohino

@has20090827 ともかく丁寧ですね。あれを維持している八勝館さんは本当にありがたい。

2010-09-21 11:36:06
Jun Hashimoto @has20090827

ふむ、確かに。ただ、日本建築で天井が高いのはフツーのことですから、天皇家の問題とは別に、空間論的には床座ベースだったと考えるべきなんでしょうね。 RT.@naohikohino ただ床の間を見るとやはり床座の意識はある。

2010-09-22 01:20:36
日埜直彦 @naohikohino

@has20090827 数寄屋としては天井高、高い方ではないでしょうか。数字押さえてないんですが。その床の間にしても天井の取り合わせ方にしても、それからもちろん明かり障子の欄間があいまって、見事な三次元のコンポジションになっていて、全体としてカプセル的な印象もありました。

2010-09-22 01:52:42
Jun Hashimoto @has20090827

おおっ。その感想がすごい。 QT.@naohikohino 全体としてカプセル的な印象もありました。

2010-09-23 23:26:50
Jun Hashimoto @has20090827

オープンおめでとうございます。みごとにきれいな外の景色で。 RT .@naohikohino 今日は名古屋でやってたお店のオープニング。

2010-09-25 21:36:59
日埜直彦 @naohikohino

@has20090827 ありがとうございます。ところで八勝館と落水荘がいろいろ重なるような気がしています。ライトと堀口ってのは歴史過程において少し似た類型と言えるかも?

2010-09-25 23:37:43