第三工程では、増幅した976562500000のグラスィアに『ディスファル』を掛けます。 ディスファルを1掛けると"数値上のグラスィア"が十分の一になります。第三工程では1000のディスファルを掛けているので1000*10=1000、976562500000が97656250に。
2013-06-27 22:17:16ただこれは、構築理論上では「97656250」ではなく「5:97656250」と表記されます。そしてグラスィアの数値は減っていますが、『勢いが衰えた訳ではありません』。グラスィアの中から、その魔法に適したグラスィアのみが選別され、勢いはそのまま、純化されていきます。
2013-06-27 22:20:58玉石混淆のものを水の中で一旦一緒くたにばらけさせて、洗いながら土を排除して石を取り除いて玉の原石だけ選り分ける作業を思って頂ければ幸い。
2013-06-27 22:22:11この2の増幅、3の純化を、延々延々と107まで繰り返します。ここで『中間グラスィア』を計測します。フェルの場合は、10^1000:47895*10^10000くらいになってるはず。でも十法師というか、蒼樹の魔導師にしてはこれでも少ない方。セオラスとかになると本当に桁が、桁が。
2013-06-27 22:26:08大体見た目にはここで構築陣が「開ききります」。外見的には完成します。更にここから『定理』と『文字』祭りです。定理は一つで1工程を、文字は1文で1工程を使います。
2013-06-27 22:27:16中間グラスィアが確定したら、『定理』でまず魔法の姿形を決めます(この部分は使う瞬間に組み替える事も可能)。フェルのレグェルは、『広範囲』に『自動的に効力を展開』『発揮』し、『且つ術者に従』って『敵を追尾する』『動物の性質』を『持つ』『もの』が『在る』と定義されているので、
2013-06-27 22:29:50『遍くの定理(視界内広範囲に)』『コトルアの定理(自動効力行使)』『レーレアの第三定理(定義した時間だけその場に留まる)』『従僕の第五挽歌の定理(術者に従う)』『指揮者の指先(術者の意思に操られる事に対する疑念の排除)』『猟犬の第二定理(指示された標的を追尾する)』→
2013-06-27 22:34:14→『第五十八の地を這う定理(地上を駈ける動物に姿を似せる)』『固持定理(以上全ての定理を効力の終了まで持続する)』『存在許可(世界に在る事を許可する)』『所持の許可(それらが現実に存在として現れる事の許可)』『言祝ぐの定理(式と定理による構築終了を示し以降は文字として認識する)』
2013-06-27 22:38:24これらの定理群で、118まで埋まります。あとは延々古代語で、「術者と魔法との関係」「魔法の持つ権限」「術者と魔法との契約」「精霊との契約」などを延々書いていき(これも構築陣に文字として表れます)、最後に『名付け』。
2013-06-27 22:41:46この『名付け』が非常にめんどくさい。最後の1工程を使う訳ですが、まず「門の定理の頭文字を必ず使わなければならない」。その上で「魔法の属性に反する語は使えない(全ての語は属性ごとに分類されている)」し、「精霊が関与する場合は特別な語を組み込まなければならない」。
2013-06-27 22:43:39大体の魔法使いが、この『名付け』で詰まって『門』を変えたりして、おかげで定理が噛み合なくなって失敗して『異種』がうまれたりする訳です。馬鹿ですね。魔法使いが馬鹿です須く馬鹿です。
2013-06-27 22:44:39ちなみにさらっとながしましたが、定理も『門』によって使えるもの使えないものがあります。相性ですね。無理して使って発動なんかしちゃうとやっぱり失敗して『異種』がうまれたりしてエンドレス。
2013-06-27 22:45:47属性の話もちょっとしておこう。レグェルの魔法構築の中に入れていけない属性は、氷ではなく、土です。氷は確かに炎の反対属性、弱点ですが、適量を加える事で炎の力が猛反発を起こしてかってにグラスィアの勢いが増したりするので、わざと喧嘩させたりしています。
2013-06-27 22:47:55魔法構築は、人間から見てみれば文字列でしかありませんが、魔法からしてみれば自分自身であり自分の周囲を取り巻く環境であり、「術者が自分の為に用意してくれた世界」でもあるので、そういう周辺環境も作ります。
2013-06-27 22:49:38……魔法が自我を持っているってことをナチュラルに忘れていたけどまあいいか。魔法は自我を持っています詳しい事は本篇で(投げ)。
2013-06-27 22:50:13で。『名付け』が終わったらおわり、でもなく、今度は校正と推敲です。構築全体を見渡し、不必要に重複している部分、穴空きの部分を、これもまた不自然でない形で消し、付け足しとやっていきます。これをやらないとやっぱり失敗して『異種』が(ry
2013-06-27 22:52:53校正と推敲が終わったら終わりでもなく、今度は魔法の『自我』との相談です。魔法を発動させる寸前で無理矢理止めて、発動されている魔法の「中」に術者自身が入り込んで、『自我』と対面して相談します。不足はないか、不服は無いか、名前はこれで良いか等。それが終わって漸く、魔法の完成。
2013-06-27 22:54:38最後の『相談』ができなくて魔法構築を諦めて既成の構築に頼る魔法使いも多い。けど、協会所属とか師団とかのレベルの魔導師なら、自分が使う魔法は自分で作ったり調整したりするものだし、それが最低限の要求されるレベルでもあるので、魔導師の世界は怖いものです。
2013-06-27 22:56:22できなかったら頭っからディスられるからね! 「巫山戯んなそんな事もできないで前線に立とうとかよく言えるな宝珠割って帰れ!!」とか普通に言われます。魔導師怖い。
2013-06-27 22:57:23なんか思ったよりも想像を遥かに超えて面倒だったので色々省いたけどこんな感じ\( 'ω')/宵月暁陽の攻撃魔法構築理論【初級】\( 'ω')/
2013-06-27 22:59:19だから魔法を作るのは並大抵じゃないのです。時間もかかるし知識も必要、本に書いてない事も把握してなくちゃいけないし、自分のグラスィアの属性配分がどういう風になっているかも分かってなくちゃいけない。プライドの高い魔法使いはまず自分のグラスィアの属性の偏りが認められなくて憤死する。
2013-06-27 23:01:29