枕さん

枕さんシリーズ
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浮世堂 @ukiyo_do

胸の重みに気付く。あれ、いま何時…まあいいか日曜だし。少し残った深夜の酒と、甘美な重さ。目を開けると案の定彼女が。艶のある麗らかな黒髪を撫でた。最高の枕でしょ?「あったかくて気持ち良い」「起きちゃった?」「んー…枕さん…もっと眠らせて?」僕の胸がどくんと跳ねた。 #twnovel

2013-07-01 00:36:12
しーな@GO2完走 @xsheeenax

私の体温より高めのあたたかさと、大好きなニオイ。奥から聞こえてくる規則正しい筈の音が時折揺れるのはご愛嬌。絶妙なタイミングで髪を撫でてくれる私だけの特別仕様。囁く内容は私だけの秘密。世界中探しても見つからない私だけの枕さんは、今夜もお仕事中。 @ukiyo_do #twnovel

2013-07-01 00:52:33
キヨシロウ @kiyoshiro_aoi

帰宅して静かにベッドに入ると先客が振り向き眠たそうな顔を上げて「あのね……」そして抱きついてきて僕の胸に顔を埋める。しゃあない、彼女の髪を撫でているとそのうちに寝息が聞こえてくる。報酬は温もりと香り。悪くない仕事だ。 @xsheeenax @ukiyo_do #twnovel

2013-07-01 01:34:28
浮世堂 @ukiyo_do

「枕さん。ちょっと高いんだけど」「枕さんはテレビを見ているからねえ」「ねーむーいー」ベッドサイドに背をもたれさせてテレビを見る。彼女はつまらなそうに僕の胸を後頭部で突っついたりぐりぐりしたり。「楽しそうやね」「…な、何のことかなー?」「ふーん…俺は楽しいよ?」#twnovel

2013-07-08 23:12:16
キヨシロウ @kiyoshiro_aoi

#twnovel 「最近のご主人の僕たちへの扱いについて物申す!」くまのぬいぐるみが声を挙げた。「ここはご主人と我々のものだった!」「そうだー!」低反発安眠枕が応える。「あいつが現れてからはご主人に触れることすら出来ない。あの生身の抱き枕さんに思い知らせてやらねば!」「そうだー」

2013-07-09 08:41:22