西村大輔さんが分析する中国のデモ

西村大輔さんが分析する中国のデモ
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西村大輔(GLOBE編集長) @NISHIMURA_DAI

中国当局は最近、住民の抗議デモにはかなり敏感に対応しますね。朝デジ:中国の核燃工場建設、異例の中止 住民の反対デモ受け (http://t.co/jWKInEwp4P) http://t.co/XXbnefuokl

2013-07-14 00:09:14
西村大輔(GLOBE編集長) @NISHIMURA_DAI

思い出すのは上海支局に赴任してまもない2007年に取材した、福建省アモイの住民デモ。市郊外に有毒物質を扱う化学工場の建設計画が発表になり、怒った住民が市内を練り歩きました。従来の失地農民や少数民族などの抗議行動とは異質の都市住民の反政府行動とという新しい動きで大きく扱いました。

2013-07-14 00:13:30
西村大輔(GLOBE編集長) @NISHIMURA_DAI

承前)当時も、市政府はデモからまもなく、工場建設計画を中止し、別の場所に移すと発表し、沈静化。その後も、上海リニア建設計画でも、沿線に含まれた上海住民がデモを行い、計画は変更。さらに、瀋陽支局に移ってからは、大連でやはり化学工場建設に反対するデモがあり、その日のうちに計画中止。

2013-07-14 00:16:12
西村大輔(GLOBE編集長) @NISHIMURA_DAI

承前)中国当局はこうした住民デモが起きると、さっと計画を中止することがよくあります。強面にみえる中国政府も、大勢の住民が動くケースには慎重です。同じような問題は全国に潜在的にあり、一度火が付くとたちまち各地に広がる可能性があり、国民の不満が政府に向くことに極端に敏感。

2013-07-14 00:20:43
西村大輔(GLOBE編集長) @NISHIMURA_DAI

承前)チベットやウイグル、あるいは地方の農民などに対しては、流血も辞さずに力づくで抑えるのとは対照的です。人口の大半を占める漢族、それも知的で情報発信力があり動員力もある都市住民の反旗は、当局には脅威なのかもしれません。

2013-07-14 00:23:55
西村大輔(GLOBE編集長) @NISHIMURA_DAI

承前)例えば、尖閣問題に対する中国政府の激しく、執拗な日本への抗議などと比べると、今回のような国内の都市住民への対応は、あっけないと思うほど腰が引けている。先日もツイートしましたが、中国政府に取って、国内の安定は最重要課題なのです。

2013-07-14 00:29:27
西村大輔(GLOBE編集長) @NISHIMURA_DAI

承前)中国各地で反日デモが広がった時、日本人は当局の取り締まりが生ぬるいと見える。しかし、当局側の考えは、デモ隊に派手に暴れられて外交問題になるのも困るが、厳しく取り締まって国民から「日本に弱腰」と批判されてもまずい。ある程度ガス抜きをさせて、徐々に解散に持って行くのが理想型。

2013-07-14 00:36:39
西村大輔(GLOBE編集長) @NISHIMURA_DAI

承前)中国当局は彼らなりにぎりぎりの計算をしながらやっている。それも、国内世論を敏感に感じているから。国内の安定を第一に考えているからそうなる。

2013-07-14 00:38:41