OLG散文

ニュラ正140SSテロまとめ
0
はのいは光の戦士になってる @hanoi_ghb

一歩踏み出した。振り返る。また一歩、もう一歩と踏み出して振り返る。「ニュラ、俺は。」「だいじょうぶ、僕はここにいるよ。」ニュラがにっこりと笑みを浮かべた。「大丈夫だからね、正義なら、きっと大丈夫。」「…うん」もう振り返らない。振り返れない。きっと、俺の後ろには誰もいないのだから。

2013-07-18 07:10:38
はのいは光の戦士になってる @hanoi_ghb

見られている。半刻ほど前からずっとだ。初めこそ無視を決め込んでいたが半刻も見つめられると流石に気になる。「何か言いたいことでもあんの?」ぶっきらぼうにそう問うとその人外はああ、と間の抜けた声を出して「横顔見てたらちゅー、とやらをしたくなったよ久門正義。」石を、思い切りぶん投げた。

2013-07-18 07:31:37
はのいは光の戦士になってる @hanoi_ghb

「わぁ!」花びらが舞う中、少年は顔を綻ばせ駆け出しだ。永遠に咲き続ける万年桜。少年はその美しさに素直に感動していた。「綺麗だな、ニュラ!」「そうかな」隣に立つはニュラールトは伏し目がちに気怠そうに呟く。「永遠に朽ち果てないものなんて気味が悪いよ」その横顔はどこか寂しげだった。

2013-07-19 07:19:19
はのいは光の戦士になってる @hanoi_ghb

あいつの声が聞こえた気がした。声というより何かを言おうとして言葉を詰まらせた音。何時もは塞ぎたくなるほど口が動く癖に「ほら、どうした。」自分にしては優しい声音だったと思う。あいつの声が聞こえた気がした。ずるいなぁと。泣きそうな笑顔が見えた気がした。「ばいばい正義」声が、消える。

2013-07-19 11:02:05
はのいは光の戦士になってる @hanoi_ghb

「横顔ってさ、見てると全力でビンタしたくなるよね?」本当にやりかねない気迫を含んだ声に本に目を落としたまま正義は溜め息を吐く。「何が言いたいのか理解しかねる。」ニュラールトはうーんと少し悩む素振りをしてから口を開く「こっち向いてよってこと!」乾いた音が響いた。

2013-07-19 12:16:56