佐々山デー(槙島ストーキング編)

たまたま非番が重なった佐々山と槙島。佐々山は狂犬という異名を取り戻すためにいざ槙島に密着するが──
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@maximabailiff

佐々山「おはよう、今日から俺は生まれ変わった。真・佐々山として。俺のポケットにはタタリ噛という守り神もいる。もう今までのネタ要員ではない。そのことを示すために俺は朝からテンションを抑えている。しかし、この俺に何ができるだろうか考えた。そうだ、俺にはカメラがある。これだ、と」

2013-07-25 08:21:16
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佐々山「本日俺は非番だ。そしてこともあろうに槙島も非番なのだ。執行官二人が一変に休みになるとは奇跡だ。これも人員が増えたおかげかもしれない(縢くんが入ってくれたおかげだよー)ということで俺はドミネーターではなく、カメラを武器にし、槙島に張り付いてやろうと思う。結果は後ほど」

2013-07-25 08:31:17
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佐々山「俺は勇気を出して槙島の部屋に行った。断られるかと思ったが、槙島は部屋に入れてくれた。すごく嫌そうな顔をしていたが、俺はそれをスルーした。それが大人の男ってもんだろう。今日の槙島はカーディガン男子だ」 http://t.co/v9t4KFw4XO

2013-07-25 11:20:59
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佐々山「俺は奇跡を見た。なんと槙島がトマトゼリーを俺に出してくれた。昨夜、仕事のあとに縢の部屋で作ったらしい。この女子力。とくと見よ。しかも美味い。美味いと言うと「君の味覚はあてにならない」と言われた。でも嬉しそうだった」 http://t.co/paf7GzKIWX

2013-07-25 11:24:53
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佐々山「ちょっと集中してゼリー食う。お昼に縢と朱も来るらしい。あとでまとめてアップする。一応、ここにアップすることは本人に了承済だ。通報するなよ?」

2013-07-25 11:33:35
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佐々山「とりあえず飯中。トマトとツナと葉っぱが挟まってるオシャレサンド。あと冷たいカボチャのスープも出た。ここはカフェか。朱と俺は食うだけ」 http://t.co/tb9lZ3nsJp

2013-07-25 12:05:51
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佐々山「もう仕事戻ったけど、洗い物しているときに撮った。男子二人洗い物、朱さんは仕事の資料読んでいましたよ……」 http://t.co/u9aZi20Xtc

2013-07-25 14:04:23
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佐々山「そのあとギノせんせー来た。書類に不備があったとか。それで小難しい法律の話してから戻っていった。執行官に相談するなんて信頼されてるんですねえ俺はされたことないけど」 http://t.co/aBULMJLiOQ

2013-07-25 14:06:15
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佐々山「午後はゆっくり読書かと 思ったが出かけるらしい。朱さんは忙しいようなので狡噛監視官が付き添うらしい。ストーキングするんであとでアップする」

2013-07-25 14:17:15
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佐々山「すみませんすみません、先に謝っておきます。槙島に脅されたんです、これをアップしないとストーキングさせないって脅されたんです。ごめんなさい。他意はありません、たぶん」 http://t.co/lOvDLWm0VC

2013-07-25 14:56:03
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佐々山「何を着替えるのかと思ったらびっくりしたよみつるおにーさんは。今デリケートな問題だからやめてよね! というわけで狡噛きたからお外行ってきます」

2013-07-25 15:00:57
@maximabailiff

佐々山「今、狡噛と槙島と一緒に車に乗っている。さっき槙島の本棚で見つけた。これ一冊3000円するんだぜ……ちなみにエロ本なかった、つまんない」 http://t.co/tlxCTYRPHI

2013-07-25 15:23:43
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佐々山「槙島の部屋に戻ってきた。途中でカメラがおかしくなって槙島のケツばっか撮れてた」 http://t.co/fVDP5S584o

2013-07-25 19:29:19
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佐々山「やっぱり古書店行った。執行官は申請しないと物が買えないんだが、現物見ないと気が済まないとこが槙島らしい。そしたら狡噛が「俺が買う」「なんで君が」「俺も読みたいから。そのあと貸す」って言い出した。なにこれなにこれ」 http://t.co/1SbApAD67f

2013-07-25 19:32:19
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佐々山「いまから槙島の部屋で夕飯くう」

2013-07-25 19:37:46
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佐々山「帰りに夕飯の話になって「春巻食いながらビール」って言ったら作ってくれることになったんだが、今日のマッキー優しすぎて怖い、今春巻待ち。怖い、俺殺されるかも」

2013-07-25 19:56:18
@maximabailiff

佐々山「緊張してきたから一旦自分の部屋に戻ってきて一服中。ついでにカメラ変えよう。ああ、どうすっかなあ、槙島の部屋戻りたくねえけど、もう作ってもらってるしなあ。ドキドキするけど行くしかねえ。また夜遅くにアップする」

2013-07-25 20:18:33
@maximabailiff

佐々山;槙島の部屋に戻った俺は高鳴る鼓動を抑えて席についた。この鼓動は春巻きを楽しみにしていたわけでも、ましてや槙島に恋をしているわけでもない。長年培ってきた刑事の勘が俺に諭す。槙島は何かを企んでいる。いつも邪険に扱うくせに何故にも今日は、その懐に入る隙を俺に与えたのか──

2013-07-25 21:22:44
@maximabailiff

佐々山;目の前に出された夕食はどれも美味い。ハイパーオーツという遺伝子組み換え麦による機能食を毛嫌いし、食材を吟味し自ら料理をするのは社会からあぶれてしまった者ぐらいだという。槙島は色相こそ濁らないが潜在犯としての素質はあるのだろう。数値には表れない闇の奥だ。

2013-07-25 21:35:14
@maximabailiff

「自画自賛になるが、上手くできたと思うよ」槙島は豚肉の入っていない春巻を一口食べて言った。「自画自賛でいいと思うぜ」俺が言うと槙島はいつものように聖者の笑みを浮かべた。妙な汗が流れる。ここのところ毎日一係たちと仲良しごっこをしていたせいか、この男の中の狂気を忘れていたようだ。

2013-07-25 21:44:01
@maximabailiff

「俺はな、そういう心理戦っていうの?苦手なんだわ。言いたいことあるなら言えよ」槙島の聖者の笑みがたちまちシニカルなものへと変貌する。「やはり君は面白い」「おなじ執行官同士だろ、いや、潜在犯同士、腹に抱えてるもんは似てるんじゃねえか」錦糸の髪が仄かな電灯の光に揺られ煌めいた。

2013-07-25 21:52:10
@maximabailiff

佐々山;槙島は手にしていた箸をテーブルに置き、胸の前で手を組んだ。「シビュラを憎いと思ったことはないのかな」来たな、俺は待ち構えていたという風に口の端を上げた。「んなもん、潜在犯なら誰だってぶっ壊してぇって思うのは当たり前じゃね」「ならなぜ実行しないんだ、これだけの数がいながら」

2013-07-25 22:15:02
@maximabailiff

「誰かが爆弾でもウイルスでもいい、壊そうとしないのはなぜだろうか、佐々山執行官」「行動力がない、勇気がない、そんな頭がない」「それだけか」「人を殺したくない」「ほう」「シビュラを破壊するってなったら、どれだけの被害が出るだろうなあ」「君の意見かね」槙島は少し目を細める。

2013-07-25 22:19:55
@maximabailiff

「俺は女好きが高じて潜在犯落ちしたんだぜ、人殺しは本懐じゃねえ」「そうかな、君は執行モードがパラライザのときはとてもつまらなそうな顔しているよ」俺の右目がピクリと動く。「ドミネーターだとしても人の命を奪うことに罪悪感を感じているとは思えないな」「それが執行官の務めの範囲だからだ」

2013-07-25 22:24:09
@maximabailiff

「シビュラを壊したいのは山々だ、だが俺にはもうできねえな」琥珀色の瞳が俺を射抜く。もう奴には俺の言う台詞などお見通しなのかもしれない。それでも俺はな敢えて言葉にする「正義の在処を見つけちまった」「なるほど」槙島は興が冷めたかのように、すっと立ち上がった。「君の正義のね」

2013-07-25 22:27:58