深刻なもの

大野更紗(@wsary)さんの連続teetをまとめ。 言及の元論文は邦訳されているようです。
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Saori Watanabe @wsary

【深刻なもの①】固定化してしまった不平等や貧困を考える場合に、特に深刻なものとなる。すっかり困窮し切りつめた生活を強いられている人でも、そのような厳しい状態を受け入れてしまっている場合には、願望や成果の心理的尺度ではそれほどひどい生活を送っているようには見えないかもしれない。…

2013-07-27 21:25:27
Saori Watanabe @wsary

【深刻なもの②】…長年に亘って困窮した状態に置かれていると、その犠牲者はいつも嘆き続けることはしなくなり、小さな慈悲に大きな喜びを見出す努力をし、自分の願望を控えめな(現実的な)レベルにまで切り下げようとする。…

2013-07-27 21:27:30
Saori Watanabe @wsary

【深刻なもの③】…実際に、個人の力では変えることのできない逆境に置かれると、その犠牲者は、達成できないことを虚しく切望するよりは、達成可能な限られたものごとに願望を限定してしまうであろう。このように、たとえ十分に栄養が得られず、きちんとした服を着ることもできず、…

2013-07-27 21:29:05
Saori Watanabe @wsary

【深刻なもの④】…最小限の教育も受けられず、適度に雨風が防げる家にさえ住むことができないとしても、個人の困窮の程度は個人の願望達成の尺度には現れないかもしれない。…

2013-07-27 21:31:10
Saori Watanabe @wsary

【深刻なもの⑤】……古い順応主義に舞い戻ってしまうことは、慢性的に剥奪されている者が望むことすら許されていない潜在能力を過小評価することになり、新しいアプローチから得たものを(少なくとも部分的には)奪い去ってしまうことになるだろう。 [Sen 1992]

2013-07-27 21:32:56
かなねだ @WoolWire

大野更紗さんの連続tweetの元は アマルティア・センの原著の様子。 邦訳は「不平等の再検討―潜在能力と自由」1992年に出版。 http://t.co/DEDNk0dTb2

2013-07-27 21:44:22