海老沢徹さん "MOX・プルサーマルの 危険性"

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2. MOX と プルサーマルの 危険性 (続) http://t.co/2EtJ8eMFk8

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(b) 本来、MOX 燃料使用の 本命である 高速増殖炉 開発が 破綻したにも かかわらず、日本における MOX 用 プルトニウムの 備蓄は、フランス、イギリスへの 再処理の 委託、あるいは、稼働率は 散々だったが、国内での 長年の 再処理により、増加し続けた。

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一方、プルトニウムを 持たないという 核拡散防止条約による 制約を 果たすために、最近になって 軽水炉 MOX による プルサーマル路線が 復活してきた。

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しかし、プルサーマルは 危険が 大きいこと、発電コストが 桁違いに 高いこと、ウランの 節約には ほとんど 役に立たないこと等のために その 未来は ないと いわざるを 得ない。

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(c) このような 状況では、プルトニウムを 入手するための 再処理は、まず 停止すべきである。

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膨大に 蓄積された プルトニウムは、他の 放射性廃棄物と 混合し、再利用のできない 状態にして、 ガラス固化体にするか、あるいは、乾式貯蔵方式で 当面は 保管すべきである。

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2-2 プルサーマルの 危険性 http://t.co/cml31RQwNm

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現在の プルサーマルは、炉心の中に ウラン燃料集合体と プルサーマル燃料が 混在したものである。

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しかし、MOX 燃料は、主に 性質の 異なる 5種類の プルトニウムから 構成されている。

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しかも、それらの 性質が、ウラン燃料とも かなり 異なっている。

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そのため、ウラン用の 軽水炉に 装着された MOX 燃料は、さまざまな 異常な 条件下で 使用されることになる。

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(a) 原子炉内の 核燃料の 燃焼状況は 減速された 熱中性子の 密度に 左右される。

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ところが、主要な プルトニウムの 核種である Pu-239、Pu-240、Pu-241 等は、U-235 に 比して、熱中性子を 捕獲する 確率が 数倍から 10倍程度まで 大きい 値を もっている。

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そのため、プルトニウム集合体の中の 場所によって、中性子密度が 大きく 減少し、出力も 低下する。

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それを 補うために プルトニウムの 濃縮度は 大幅に 高められている。

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それでも 中性子フラックスの 一様化はできす、フラックスは プルサーマル燃料集合体の 場所で 大きく 低下している。

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関電で 最初に プルサーマルを 行なった 高浜 3号機 炉心の 四隅コーナー部の 集合体の Pu 富化度は 4.5% と 最も 低く、コーナー間の 外周部の 一列は 6.2% と 中富化度であるが、それ以外の 内側は 10.6% と 高富化度、ウラン燃料の 2倍に 達している。

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これは Pu-241 等の 中性子捕獲断面積が U-235 や U-238 に 比して 5倍以上 大きいためである。

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その場所は また、中性子フラックスが 極端に 減少している 場所でもある。

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高浜 3号炉 プルサーマル 核燃料集合体 濃縮度分布図 http://t.co/8gOCfWmLD7

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同図 下部 大間原発 Pu 含有率 http://t.co/E15LZAGxVe

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プルサーマルの 危険性 (続) http://t.co/u2EB7v8hNZ

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(b) この 中性子フラックスの 減少している 場所では、制御棒の 効きが悪い 場所でもある。

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MOX では その 影響を 少しでも 避けるため、制御棒は MOX 集合体から 遠ざけるが、それでも 影響がないとは いえない。

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(c) MOX 燃料の 製造は、性質の 異なる ウランと プルトニウムの 粉末を 混ぜることから 始まる。