【二次創作な】「ディザイアズ・トゥ・リーチ・ガンダーラ」#4

ニンジャスレイヤー(@njslyr)の二次創作な小説です
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欺瞞動画の会社 @naclaqns

「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは目を疑った…いやその間すら無い!アプリシアのヒジ関節が外側に一二〇度跳ね上がり、およそ有り得ぬ角度からの裏拳が自らのミゾオチに深々とめり込んだのだ!「グワーッ!?」ガードままならず吹き飛ばされるニンジャスレイヤー、メンポ端から鮮血が噴き出す!72

2013-08-09 00:34:22
欺瞞動画の会社 @naclaqns

「舐めたな、日本人。そちが狭い島国で何を成したかは知らぬ。語らずともよいぞ、聞く気は無いからな。井戸のカエルはガンガーで溺れる。それだけ覚えたらさっさと死ね」アプリシアは言い捨てる。辛うじて着地したニンジャスレイヤーはノドに溜まった血を除けず、返答すらままならぬ。73

2013-08-09 00:38:10
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「ハァ。盛り上がりに欠けるな。者ども、踊れ」呼びかけに応え、未だ逃げずに留まっていた侍従演奏者達がシタールを、ムリダンガムを、プーンギを狂乱めいて掻き鳴らし吹き鳴らす。インド美女がくねり踊る。アプリシアもまた踊る!「ッハ!ッハ!ッハ!イヤーッ!」ニンジャスレイヤーへと迫る!74

2013-08-09 00:43:04
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「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは苦し紛れめいて膝立ち姿勢からスリケンを投擲!目潰し狙いのそれをアプリシアは首を時計回りに三六〇度回転させ回避!腕を打ち振りステップを刻み腰を鋭くシェイク!カラテは高まる一方、バックダンサーがそれに加われば戦場はもはや彼のオンステージである!75

2013-08-09 00:47:17
欺瞞動画の会社 @naclaqns

「イヤーッ!」「グワーッ!?」ステップインからのサッカーボールキックがニンジャスレイヤーを蹴り上げる!バックダンサーも同じ動きを宙に放つ!「イヤーッ!」「グワーッ!?」アッパーが胴に突き刺さる!バックダンサーが倣う!「イヤーッ!」「グワーッ!?」フック!バックダンサー! 76

2013-08-09 00:49:52
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アプリシアは腕を荒々しく突き出し、指関節を逆に曲げてニンジャスレイヤーを手の甲側で鷲掴んだ。「ゴ…ゴボッ!」強大な逆握力にまたも吐血。装束の赤黒は灰まみれの炭めいて弱々しくくすんでいる。燃焼とはすなわち消費なのだ。この結末は運命づけられたインガオホーである。無償の力など無い。77

2013-08-09 00:53:17
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「まあ先程は随分な大口を叩いてくれた。久々に体を動かそうと思えば随分歯応えが無かったな。ああ要らぬ、言い訳など聞きたくもない。それとな、そちの手下な、我が城に入り込んでいるのはバレバレだぞ。言っては何だがな、もう少し計画性を重点した方が良かったのではないか?私ならそうする」78

2013-08-09 00:56:01
欺瞞動画の会社 @naclaqns

眠たげな顔で語りつつもアプリシアは力を緩めぬ。巨大な切り株めいた体には力が漲る一方である。ニンジャスレイヤーの全力を片手の握力が上回るのだ。「ニ…ニンジャ…殺すべし…」「先程も聞いた。気の利かぬ男だな。飽いた。井戸のカエルはガンガーで溺れる。身を持って知れ」79

2013-08-09 00:59:47
欺瞞動画の会社 @naclaqns

「グ…ゴボ…グワーッ!?」アプリシアは更に握力を強める。このまま握り潰そうというのか?否、彼がそのような後始末に手間のかかる殺害手段を取る筈はない。その代わりにメキメキと剣呑な音を立てるニンジャスレイヤーの肉体を大きく振りかぶり…「イヤーッ!」初速三〇〇キロ超で全力投擲!80

2013-08-09 01:03:26
欺瞞動画の会社 @naclaqns

「グワーッ!?」BAGOM!タマネギ天井にもう一つの穴が穿たれる。ニンジャスレイヤーは満月の夜空に消えた。ダンドンダンッ!同時にバックダンサー達が足を踏み鳴らし、楽団の演奏は若干の余韻を残して止んだ。アプリシアがゆっくりと姿勢を戻し…思案する。「フム…?ナンデ…?」81

2013-08-09 01:06:59
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どう考えてもおかしいのだ。カースト位階こそ低いが、例えばカラテガンジーは対等の組み打ちにおいては同好会の中でも五指に数えられる遣い手である。それを下す程の…いや、そもそもアプリシア自身に辿り着くまでの実力を持ちながら、こうも容易く敗れる筈は無いのである。「ウーン…?」 82

2013-08-09 01:10:13
欺瞞動画の会社 @naclaqns

当然アプリシアはニンジャスレイヤーがカレーによって蘇った事も、それが一時的なものであった事も知らぬ。と言うよりは想像の埒外であろう。「生水で腹でも下したか…いや、あるいは何か策が?」彼はしばらく考え込んでいたが、やがて結論が出た。「面倒だ。死体を見てくる。そち等は…」83

2013-08-09 01:11:56
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「そち等は残ったネズミ共を始末しておけ。女は比較的カワイイなので確保、ボンズは徳が高そうなので確保のち干してミイラにしろ。皆で拝むべし。中年は…どうでもいいな」冷酷なる指示を飛ばすや、アプリシアは大きく伸びをした。「もうあと五十年は動きたくない」84

2013-08-09 01:12:21
欺瞞動画の会社 @naclaqns

「ディザイアズ・トゥ・リーチ・ガンダーラ」♯4終わり。♯5へ続く

2013-08-09 01:13:41
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