同時多発ツイート連詩・夏組【夜蝉　完全版】pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

それだけで十分でした それだけで十分でした 泣けました 泣きました ほんとうは 泣けませんでした 水分は汗がすべて使ってしまって むしろ私が涙でした それを静かにすう、植物、 は、優しい…？ （夜蝉） ＃pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

((((ひしゃげた空は黒檀の瞳の海に浮かぶようでした、街灯の独り立ち、その下でうずくまる、うずまく黒髪の中に守られているという本質が、しっぽりと闇に蒸れる夜に、プリズムのネオンが、うつくしくそうして不安定な))) 、まま。 （夜蝉） ＃pw夏組

なぎさひふみ @hifumi_nagisa

明かす夢の夜の夏、希なる響きに色をして、吐く息の危うい轟き。絶えのない想いを不束に供して、過ぎる幻を声に越える。黒雲が虚空の媒になり、干からびた記憶と、滑らかな肌の境界のない問いは、暫時の猶予を請う。正しくもあやかしも。 （夜蝉）＃pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

「ひかりが欲しかったのです」「塩辛い海から掬い上げてくれた断絶のハサミのような」「冷酷が仄温かく下腹部を満たしていきます」「声をかけられているのでしょうか」、「それとも罵声でしょうか」「細すぎた足が樹皮に傷をつける前に」「滴ったのは血液ですか」 、それとも。 （夜蝉） #pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

セックスしましょう、セックスしましょう、 あなたのことが好きなのです だから、どうしてもセックスしましょう 私は孕みます 私によく似た 私の子供を そうしてその子もまたあなたの名を呼びます （夜蝉） ＃pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

(((たなびく前の、白い、 しいたげられた息を凝る))) (((呼ぶ声、声がくちびる 震え耳が浸透していく))) （夜蝉） ＃pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

セックスしてください、 あなたが眩む万華鏡の底で とても不安なこの体を埋め尽くすのは あなたの名前に他ならない あなたとして私の愛を受け取るために あなたとあなたが交合する その愛を （夜蝉） ＃pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

(((しんとした面持ちさんざめく 残響、の恐懼の破片))) (((青ざめたるは、褐色の))) （夜蝉） ＃pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

腹に何かをいれねばなるまいと、 そう思って空を開けた、冷え切った空には いつ買ったのかわからぬビールと 干からびたチーズ 展望台より落下する速度で、 啜り上げた涙では酔えぬと 左頬、かじりついたあと、 私が半月になる （夜蝉） ＃pw夏組

akutsu ayumu ꪔ̤̮" @ayusuke_

ごっそり欠損した腹から 続く深淵が誘うから 夜ごと栓した 確かにきみの言うとおり 誰でもよかったけれど 半分が重なって 満ちてく夢を知ったのに 見ーん見ん見ん 自愛自愛、自慰自慰自慰 （夜蝉） #pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

(((嘘つきの羽が空に粘液を綴る、 星々をひいて、物語となる、それは、 治療です、あなたを漣む、 満ち引きの命、たとえば))) 恋やもしれぬ、空蝉と。 （夜蝉） ＃pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

打ち捨てられた 殻の中には不思議な紐が残っていました すべてが琥珀色に透ける中に白い懐かしみが あえかに震えるエニシダの枝のように 震えています （夜蝉） ＃pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

どうしてこんなにも白いのでしょう、 あなたに結びついた黄昏 手折るのは容易いけれど、 「残しておきましょう」、「きっと彼は帰ってきます」 紐の先っぽはぐるぐる巻いて 空を飛んであなたに会いに行くこともない （夜蝉） ＃pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

迷い込んだ夏の夜の 角を曲がるたびに細くなっていく あなたへの想いの迷宮が こころもとなくて （夜蝉） ＃pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

／しがみついて泣いた ／しがみつけるのなら泣いた ／しがみつけなかったから泣かなかった ／かなかった、かなかな、 ／なかないかなかな、かった ／なかったかなかか ／なかなか 「いない」、。 （夜蝉） ＃pw夏組

山崎みふゆ @mifuyu_yamazaki

あなたが眩む万華鏡の底では 私も歪んで見えるのでしょうか 不安を埋め尽くすのは互いの名前 うわごとのように呼び合うけれど 絶えず蠢く鏡の破片が あなたも 私も 象る模様に玩ばれて ここにいるのは本当はだぁれ？（夜蝉）#PW夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

私の中にわだかまる命の 震えがいま、私を産んで だからわたしは空っぽなんだ その空っぽを闇に浸して、 声を限りに、 「呼ぶ声が聞こえる」 かな （夜蝉） ＃pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

この息が尽きたら死のう、 この死が尽きたら息よう、 わたしが欲しかった光は いつしか無数に林立する街灯に紛れ込み わからなくなりました そのしたにたっていたあなたの すがたもかげに紛れてしまって どうしてわたしがないているのかと 問うてくれる人もいませんでした（夜蝉） #pw夏組

akutsu ayumu ꪔ̤̮" @ayusuke_

しゃがれた雨音に溺れた 一滴の嗚咽を掬いたくて 炎える百日紅を眺める新月 のようにあなたをみている 蟬が夜には鳴かない理由より いま泣いている 理由を教えて （夜蝉） #pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

大きく息をすった この身体にはもういらないものが多すぎて たくさん捨てていく 本当に大切なものを手にするためには 私の体は小さすぎて、 だからあなたの栄養を 分けてもらいたかった （夜蝉） ＃pw夏組

az @gris_1505

うだる暑さの籠る 重い夜の底で 溶ける月を見上げて鳴く 死を怖れない勇ましさより 今を平気で生き抜くその 深く小さな命のさとり この生を笑うなかれ この生を軽んじるなかれ (夜蝉) #pw夏組

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

だからわたしは朝を待ち それから、ご飯を食べにいきます あなたがくれなかった栄養と 光を浴びて 誰かの足で傷つけられる 水分を静かに吸った 植物になりたいと、 そう思うのです （夜蝉） ＃pw夏組

🌺愛日花 aska🌸Angela🌹 @megami_hohoemi

悲しみの雨に濡れ 世界は孤独色に変わる 時に紛れた想いが惑う 愛の花は地上に咲き乱れ 私の隠しておいた愛も姿を現わした 私は抱かれるだろう 八月の月光降り注ぐ 愛溢れるあなたの部屋で 魂だけが知る かつて愛した懐かしき人に 蝉の熱き声に背中を押されて （夜蝉）#pw夏組

春森しゆう @junju_usako

鳴き声は遠く、 聴こえないくらいの。 鳴き方を忘れたのか。 コミュニケーション不足の歯車が カタカタ、カタカタ、とすり減る。 今夜もひとり 花火の音だけ噛みしめる。 浮かぶ花火は地中に埋もれる。 (夜蝉) #pw夏組

aqua @lavender797

笑いたいなら笑っていい いくらでも騙されるよ 君が寂しい時に 気付かないことの方が嫌なんだ 君が待っているのに 応えてあげられないよりは 僕は歌う 見えない君に届くように 話しかける 愛のことば 必要だろう？ （夜蝉） #pw夏組