姉小路頼綱について

さき @masakishibata

まったく脈絡ない話するとけど、本能寺の変が起こったことで計画されていた四国征伐が中止されたからという理由で長宗我部元親黒幕説が出るのなら本能寺の変の混乱に乗って飛騨一国を統一したからという理由でそろそろ姉小路頼綱黒幕説が出てきてもおかしくないはず。

さき @masakishibata

姉小路頼綱は飛騨国司家・姉小路良頼の長男として生まれます。父の良頼は従三位・参議という当時としては珍しい武家公卿の走りです。頼綱の官位官職は自称が多くて何が正式なものかはまだ調べていませんが、大納言を自称した人物は頼綱くらいだと思います。

さき @masakishibata

正室は斎藤道三の娘。つまり、織田信長とは妻を挟んで義兄弟です。その縁かどうかは分かりませんが、手を組んでいた上杉謙信が死去すると同盟相手を織田家にあっさり乗り換え。しかも、反対する国人衆を武力で滅ぼしたという苛烈っぷり。たぶん、信長よりもやることが大胆。

さき @masakishibata

居城の松倉城は標高856.7m(比高360m)の松倉山に築かれた山城で、おそらく日本一高い場所にある城です。ちなみに小谷城で標高495m(最頂部)ですし八王子城で標高445mですので、相当高いです。あまりに山すぎて不便だったのか平時は桜洞城を使っていたようです。

さき @masakishibata

本能寺の変が起こると何かと敵対していた江馬輝盛を滅ぼし、次に弟の鍋山顕綱に謀反の疑いをかけて謀殺。飛騨を完全に掌握します。その後は柴田勝家や佐々成政と組んで羽柴秀吉と対立。それが原因で金森長近に攻められ、降伏しました。

さき @masakishibata

一族の多くはそのときに自害するも、頼綱は助命されて京に幽閉されます。そして、1587年6月1日に京で死去。四男の直綱は後に尾張徳川家の家臣として大名となり、幕末まで存続。五男の近綱も幕府旗本として続きました。

さき @masakishibata

まぁそんなことはどうでもいいので、昨日からRTがじわじわ増えている姉小路頼綱黒幕説の可能性をでっち上・・・真面目に考察してみる。

さき @masakishibata

まず、織田信長との関係。頼綱は1578年に織田氏に従属し、1580年の越中侵攻の際には佐々成政に従って越中に従軍している。あと、長男・信綱の名は信長の偏諱とされる。間接的なところとして頼綱と信長の正室は共に斎藤道三の娘であり、若干の血縁はある。

さき @masakishibata

上杉謙信存命時には上杉氏に属していたが、その頃の姉小路氏と織田氏の間に敵対的な何かはなさそう。1572年の越中一向一揆の鎮圧に上杉方として従軍しているが、まだ織田氏の北陸進出前なので衝突することもなかっただろう。

さき @masakishibata

あ、織田氏との衝突は美濃方面であったわ。1571年、郡上八幡城主・遠藤慶隆の家臣が頼綱と通じて謀反を起こすが鎮圧されている。五男の近綱が遠藤氏に人質として送られているのは、この件が関係するのかも。

さき @masakishibata

（ちょっと待て、どこにも黒幕にでっち上げられるネタがないぞ）

さき @masakishibata

ほむ、姉小路頼綱は飛騨国司と侍従に正式に任命されている、と。

さき @masakishibata

てか、頼綱の飛騨統一の過程がエゲツナイ。まず、牛丸綱親・小島時光と組んで最大のライバルである江馬輝盛を滅ぼす→実弟の鍋山顕綱を謀殺→広瀬宗城と組んで顕綱に加担した牛丸綱親を滅ぼす→広瀬宗城を滅ぼす→三男を小島時光の養子に送り込んで乗っ取り。協力者を次々と滅ぼしていく頼綱パネぇ。

さき @masakishibata

さすがは(自称)大納言っ！飛騨宰相・姉小路頼綱様だっ！

さき @masakishibata

カントリーといえば田舎、ロードといえば君主。つまり、室町幕府の在国衆として伊達晴宗・北条氏康・武田信玄・上杉謙信・朝倉義景・織田信長・大友宗麟・島津貴久ら怱々たるメンツに混じって名を連ねる飛騨宰相・姉小路頼綱の歌ですねっ！(違)