グループ活動や探究的な学習を行うためのポイント

Darling-Hammond他(2008)"Powerful Learning: What We Know About Teaching for Understanding", Jossey-Bassの第一章の要点です。
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Toshitaka Fukami @TFukami

初日の自身の担当箇所からスタート。社会の変化に伴って求められるのは、伝達・暗記ではなく、探究を基盤とするアプローチによって”powerful learning”を起こすことである。そのためにはまず学習者の理解のプロセスなどを押さえねばならない。

2013-08-12 03:10:07
Toshitaka Fukami @TFukami

(承前)その上で、学習を実現するための課題の設定(必要感・真正性)、学習者が活動を通して学ぶactive learning、プロセスにおける評価(形成的評価・パフォーマンス評価)が重要なのである。

2013-08-12 03:14:13
Toshitaka Fukami @TFukami

(承前)それを実現するためには、小グループでの学習活動が極めて有効である。だが、単にグループ活動をするだけで効果があるのではなく、綿密なデザイン、念入りに工夫された教材、様々なことに関連づけられた教室での実践が不可欠である。

2013-08-12 03:17:01
Toshitaka Fukami @TFukami

(承前)グループ活動のために鍵となるのが、それを行う理由・必然性である。グループで活動することに意味があるのではなく、活動しなければならない課題や状況の設定が不可欠である。その上で、重要なのはグループメンバーの独立と説明責任(自分がやっていることや役割が明確にわかる)である。

2013-08-12 03:23:06
Toshitaka Fukami @TFukami

(承前)グループ活動をやったところでできる子どもにお任せして何も考えていないのであれば一斉でもグループでも同じ。役割を規定する"complex instruction"などのアプローチもある。いずれにしてもグループ活動のための規範が重要である。

2013-08-12 03:27:48
Toshitaka Fukami @TFukami

(承前)具体的に言えば、グループ活動を行う意味や意義を分かった上で、どのように活動していけば課題が達成していけるかをそれぞれが工夫しながら取り組みつつ、協働的に進めていこうとする文化が醸成されているかである。そのためのソーシャルスキルなどの基礎基本を育むことも不可欠である。

2013-08-12 03:30:42
Toshitaka Fukami @TFukami

(承前)色々なスタイル(project-based, problem-based, design-based)があるが、いずれも最終的には教師のマネジメントの問題に直結する。それは、直接的な伝達よりもはるかに複雑だからである。それゆえ、教師の知識とスキルに依存するのである。

2013-08-12 03:34:29
Toshitaka Fukami @TFukami

(承前)それは、日本における総合的な学習の時間の実践を振り返ればよくわかる。充実した実践を行えている学校ではそれに創意工夫をもって挑戦的に取り組んだ教師たちが存在している。もう一つ、子どもに任せるだけでは決して学習活動にはならない点である。学習を成立させるためには明確な指導が必要

2013-08-12 03:37:09
Toshitaka Fukami @TFukami

(承前)教科内容等の知識がなければ意味ある質問などができないし、充実した活動になるわけがない。最後に学習活動の評価が決定的な役割を果たすことも確認しておく。特に活動をベースにするためフィードバックと修正の機会として形成的評価を継続的に行うための機会と方法の工夫が必要である。

2013-08-12 03:43:49
Toshitaka Fukami @TFukami

(承前)子どもたち自身が学習活動を理解し、現状の課題を把握し、その解決策を自分たち自身で考えていくためのメタ認知が鍵となる。教師や子どもたち同士でリフレクションを行う機会も設定していかねばならない。

2013-08-12 03:45:45