@kaz_tan さんによる22年度新司法試験の問題(民事系)を見返すお仕事

@kaz_tan さんによる今年度の新司法試験民事系の検討過程のツイート 今年度の問題はこちら http://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00008.html 続きを読む
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@kaz_tan

いろいろ小耳に挟んだ情報によると、ここでは被担保債権の履行期が来てないことをどう考えるかについて検討するのが筋だそうだけど、そんなこと僕は一言も書かなかったw 何を書いたかというと、一つは、この抵当権者は甲乙丙の共同抵当を設定してたから、丙だけ壊してもまだ甲乙から回収できるんじゃ

2010-10-02 20:25:35
@kaz_tan

ないか、ということ。そう考えると丙を壊しても損害ないよね、ということをまず書いた。反論としては、392条の按分割付の期待があるし、これは抵当権の実行前でも保護されるべきだから(ここでなんか条文引いた気がするけど忘れた)、その限度で損害はある、と。

2010-10-02 20:28:24
@kaz_tan

あ、思い出した。抵当権の実行の期待の侵害というところで引いた条文は民法504条でした。適用できるわけじゃないと思うけど、参考にはなるね、ということで引いた。

2010-10-02 22:20:26
@kaz_tan

二つ目は、無理筋だとは思ったんだけど(問題文に「それらの事項」と複数形で問われてるのでなかば無理やり複数あげてみた。)、土地上の建物丙が取り壊されたことによって土地乙の価値が上がって、抵当権者にも利益が出てるんじゃないか、という損益相殺みたいな話を書いた。

2010-10-02 20:30:24
@kaz_tan

反論はどう書いたんだっけなあ。さっきの按分割付の話からすれば乙の割付額が増えて得するということにはならない、みたいなことを書いたような書いてないような(うろ覚え

2010-10-02 20:32:00
@kaz_tan

小問(2)は、177条のような反論を不法行為請求でできますか?という問題。問題文の「当否」というのは、そもそも言えるのか?という問い。「再反論」というのは背信的悪意者みたいな反論の話。

2010-10-02 20:34:44
@kaz_tan

当否については、177条の精神は民法体系全体において貫徹されるべき、というようなことをがんばって書いた。再反論は問題文に見え見えの事実があったのでそれを引くだけ。

2010-10-02 20:36:08
@kaz_tan

設問3。民訴。当事者確定の話を書きたくなるのをぐっと抑えて(問題文からしてEが当事者なのは前提だし。)、54条1項本文、34条2項との関係で事前の包括的な同意を有効と扱えますか?という問題だと理解。ただ、何を書いたかはあんまり覚えてない。

2010-10-02 20:46:38
@kaz_tan

Gは素人だし、訴額は数百から数千万単位で敗訴すればEにとって過大な負担になるし、事前の包括的な同意は危なすぎるのでパターナリスティックな観点からこれを否定すべきであり、34条2項が事後的な追認しか認めてないのもこの趣旨だ、というようなことを書いて、効力は及ばないとしたのだろう。

2010-10-02 20:49:27
@kaz_tan

設問4(1)。判例理論とか全部一旦脇に置いてこっちの土俵で勝負してみろよ、という、今回随一の考えさせる問題。債務不存在確認判決の規範力。結構時間かけて考えて、結局ぜんぜん分からなかったのでいまだにちょっと悔しい。以下、こんなこと考えたよという話。

2010-10-02 21:10:00
@kaz_tan

構成その1は、債権全体が訴訟物で、認容の範囲が限定されてるというもの。これだと、基準時である4月11日に1500万円が存在したことに規範力が生じるから(本当なのかなあと思うけど、そういう誘導なので仕方がない。規範力の双面性というやつなのだろう)、500万弁済の主張が遮断されて、

2010-10-02 21:12:27
@kaz_tan

第三訴訟は請求棄却になる。これは長所。ただ、Fとしては2000万あると思ってるのに1500万弁済しかないことになるのでこれは短所(まあこれは前訴判決がある以上、どんな構成でも共通なのだけど。)。あと、1500万あると言っても、確認判決なのでそのままじゃ債務名義にならなくて、

2010-10-02 21:14:55
@kaz_tan

なんか余計なのが入ってるので訂正→Fとしては2000万あると思ってるのに1500万「弁済」(←※ここ削除)しかないことになるので RT @kaz_tan: 第三訴訟は請求棄却になる。これは長所。ただ、Fとしては2000万あると思ってるのに1500万弁済しかないことになるので

2010-10-02 22:27:41
@kaz_tan

これも短所といえば短所かな、と。他方、構成その2は、1500万不存在について請求放棄があったというもの。不存在確認の放棄なので、存在に既判力が生じるというわけ。ただ、267条の調書作ってないんだよね。それがネックで、多分ここが考えどころ。

2010-10-02 21:17:10
@kaz_tan

調書作ってれば債務名義になったけど(とメモしてあるけど、存在確認の限度の調書に執行力ってあるのか?と今では疑問に思ってる)、調書がないのでこの点は短所。

2010-10-02 21:19:35
@kaz_tan

あとは、既判力の基準時がよく分からないね、ということを書いた。訴状を陳述した日だと500万弁済は遮断されない一方、口頭弁論終結時だと遮断される。答案では、このどちらであるかは書かずに、よく分からないので前者と解されて遮断しないかもしれないということ自体が短所だとまとめた。

2010-10-02 21:22:09
@kaz_tan

そうすると結局、構成その2には長所がないことになって、まあ、もう時間もないしいいか、と諦めたのであった。

2010-10-02 21:23:09
@kaz_tan

新司振り返りよりも花澤さん情報の方が人気でも、別に拗ねたりしないんだからねっ。

2010-10-02 21:26:14
@kaz_tan

設問4(2)は、全部棄却する代わりに、500万円支払うことを条件に登記手続をせよという判決をしても良いか?という問題。質的一部認容として処分権主義に反しないといえるか、及び、将来給付の訴えとしての適格性があるか、という論点だと理解した。

2010-10-02 21:32:09
@kaz_tan

前者については、理由付けは全く覚えてないけど、なんか、許されるという結論にした。後者についても大阪空港の大法廷を引きながらOKにした。ごめん、この設問、本当に一文字も構成メモが残ってなくて、ただ「将来給付OKと解答した」という趣旨のメモがあるだけなので、何書いたかもうわからない。

2010-10-02 21:37:11
@kaz_tan

最後、設問5は家族法。もともとちゃんと勉強してないので嘘がたくさん含まれてるだろうけど、次のようなことを書いた。父子関係は認知により生じるところ、認知は厳格な要式行為であり、届出前に死亡した以上、父子関係は生じておらず、EはAの子ではない。

2010-10-02 21:41:12
@kaz_tan

よって600万債務はCがすべて相続し、Hは何らの義務も負わない。おしまい。すいません遺言は完全に無視しました。

2010-10-02 21:42:10
@kaz_tan

以上が民事系でした。ちなみに、民事系は20位ぐらいです。(言っていいのかなこれ

2010-10-02 21:44:12
@kaz_tan

何か質問があればどうぞ。けいおん!!が始まるまでは受け付けます。

2010-10-02 21:50:49
@kaz_tan

出題趣旨曰く「自認部分についても判断を下しているといえるかどうかを検討することが求められ」。えっ。そこって弁護士Qの発言からすれば疑っちゃいけないんだと思ってたのに……

2010-10-02 22:01:19