宇佐見蓮子が死んでから始まるSS夏

なんとなく書いたもの。
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蒼電 @sourai_asuka

宇佐見蓮子が死んだ。彼女は私の目の前で死んでいる。 #宇佐見蓮子が死んでから始まるSS夏

2013-09-01 22:42:58
蒼電 @sourai_asuka

「ねえメリー?ここでいいのかしら?」 「ええ。そう、もうちょっと前」 私たちはいつも通に活動していた。蓮子が持ってきた情報による場所。そこは人が居なくなり、捨てられ忘れ去られた集落。 #宇佐見蓮子が死んでから始まるSS夏

2013-09-01 22:51:40
蒼電 @sourai_asuka

私達はそこにいた。二人だけでそこにいた。朽ちて荒れ果てた社の前に。 #宇佐見蓮子が死んでから始まるSS夏

2013-09-01 22:56:11
蒼電 @sourai_asuka

そこで私は蓮子に指示を出していた。 求めた不思議を視るために。 「よし……これでいいわよね」 「ええ。ありがとう」 「さて、どうなるかな……」 蓮子は私の言った通りに動いてくれた。 そう、私の求めた通りに…… #宇佐見蓮子が死んでから始まるSS夏

2013-09-01 23:02:20
蒼電 @sourai_asuka

「んー?どう、メリー。何かある?」 「ええ。少しずつ、少しずつ……」 「むー、よくわからないわね」 ええ、解らない方がいいと思うわ。貴女にとっては……ね。 #宇佐見蓮子が死んでから始まるSS夏

2013-09-01 23:07:20
蒼電 @sourai_asuka

「それでメ゛ッ」 私の手は彼女の首を絞める。 「め゛り゛ぃ。なぁ、にを……」 「ごめんね蓮子。貴女には死んでもらわないと困るの……。だって、私は貴女が好きだから」 「う、あ」 「だから、ゆっくりお休みなさい。蓮子」 #宇佐見蓮子が死んでから始まるSS夏

2013-09-01 23:12:27
蒼電 @sourai_asuka

元々ここに来たのはこの為だった。 消えた幻想の場所で、セカイを取り戻す為に、彼女と一緒になる為に。 「っ……!……!」 私の手を外そうとしていた蓮子の手は段々と弱くなっていく。 #宇佐見蓮子が死んでから始まるSS夏

2013-09-01 23:18:16
蒼電 @sourai_asuka

「ごめんね。ごめんね……。本当はもっと優しく眠らせてあげたかったのだけれど……。あ、うん。分ったわ。もう楽にしてあげるわね」 #宇佐見蓮子が死んでから始まるSS夏

2013-09-01 23:21:11
蒼電 @sourai_asuka

首が折れる音と共に、蓮子の体は震え、そして動かなくなった。 私は動かなくなった蓮子をゆっくり降ろし、寝かせ、その上に覆い被さる様に体を倒した。 #宇佐見蓮子が死んでから始まるSS夏

2013-09-01 23:26:36
蒼電 @sourai_asuka

「ようやく一緒になれるわね、蓮子。もう、ずっと、離さないから。これから、ずっと……」 蓮子の亡骸をそっと抱き締め、そして、ゆっくりと目を閉じた。 #宇佐見蓮子が死んでから始まるSS夏

2013-09-01 23:29:04
蒼電 @sourai_asuka

宇佐見蓮子は死んだ。 宇佐見蓮子は ――― 私が殺した。 #宇佐見蓮子が死んでから始まるSS夏

2013-09-01 23:31:08
蒼電 @sourai_asuka

#宇佐見蓮子が死んでから始まるSS夏 もうちょい早くやろうかと思ったけどどんなタグにしようかと悩んでたりしたら遅くなった。

2013-09-01 23:32:26