片岡剛士氏による「経済効果」についてのつぶやき 2013年9月7日~9日

2020東京五輪の経済波及効果について。 まとめ前半は東京都の試算を基にした解説。 後半は東洋経済オンライン記事の誤記を題材にした応用編。産業連関表などについて。
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片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

きっとそのうちオリンピックネタについては調査機関でも色々と出てくるでしょうが、招致委員会が公表している経済効果は3兆円。http://t.co/HWa3WGDRyQ

2013-09-08 14:49:39
リンク t.co 2020年オリンピック競技大会 日本開催の経済波及効果|東京都 このたび、2020年オリンピック・パラリンピック競技大会の日本開催に伴う経済波及効果などを試算いたしました。
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

以下無粋だと思いますが、この「経済効果」の試算についてつぶやきますか。 @goushikataoka

2013-09-08 14:50:22
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

推計方法は紹介したサイトにある通り、東京都産業連関表を用いた試算。最終需要として与えているのはオリンピックに関連した資本投資(選手村建設など)と関連する消費支出。よって首都高の地下化とか、そんな話は対象に含まれてはいませんね。@goushikataoka

2013-09-08 14:53:20
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

推計自体は最終需要→生産増→所得増→消費増→生産増→所得増・・・という形での2次波及までとの事。業界用語ですと消費内生化モデルを用いて2次波及まで求めたということになるでしょうか。 @goushikataoka

2013-09-08 14:55:55
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

こうして求めた経済効果が3兆円。ただしこれは生産誘発額とのことなので、例えば付加価値(GDP)への影響ということですと、付加価値誘発額を見ないとダメ。その額は合計1.4兆円ということに。@goushikataoka

2013-09-08 14:58:09
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

なお経済効果というと、ネットでこれだけ増えるという認識をされがちですが、あくまで部分均衡で考えている事に留意。オリンピック関連に投資・消費することで他の投資なり消費なりが諦められた効果(代替効果)は入らない。@goushikataoka

2013-09-08 15:06:03
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

生産誘発額+付加価値誘発額+雇用者所得誘発額を足すのは間違い。汗。要修正。/東京五輪の経済効果、「3兆円説」は本当か? 都市力向上となるか、ムダ遣いとなるか | 産業・業界 - 東洋経済オンライン http://t.co/D8qMsolei4 @Toyokeizaiさんから

2013-09-09 17:37:32
リンク 東洋経済オンライン 東京五輪の経済効果、「3兆円説」は本当か? | 産業・業界 | 東洋経済オンライン アベノミクスに息切れ感が見える中、数少ない明るいニュースになりそうな五輪誘致。何よりも、五輪開催による経済効果が期待できるためだ。「五輪は儲かる」となったのは、1984年の米ロサンゼルス五輪がきっ&
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

多分IO表なんか経済学の授業でやらないからこうなるんだろうけど、かなり恥ずかしいw

2013-09-09 17:38:23
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

IO表の話。生産誘発額は最終需要増によって誘発される生産額を求めたもの。これには生産に必要な材料等の中間投入のコストも含まれる。付加価値として回る分を計測したのが付加価値誘発額(生産誘発額☓付加価値率)。

2013-09-09 18:33:46
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

誘発就業者数は、生産誘発額分の生産を生み出すために必要な就業者数を求めたもの。生産誘発額☓雇用係数。付加価値率(付加価値額/生産額)はIO表から、雇用係数(就業者数(もしくは雇用者数)/生産額)はIO表(付帯表も)及び国調などから就業者数及び雇用者数を収集して部門別に計算。

2013-09-09 18:36:32
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

生産誘発額と付加価値誘発額を単純に足すのは間違い。ダブルカウント。東洋経済新報社でもIO表の本は出していると思いますが、日経新聞社からIO表の新書サイズの本が出てます(絶版かも)ので、ざっと知るにはそれを読むと吉。

2013-09-09 18:38:05
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

50部門くらいだったら、エクセルで十分計算可能。総務省HPではご丁寧に、全国表(34部門)で最終需要を与えると生産誘発額を求めるためのシートもある。http://t.co/0JAb4LrZsm

2013-09-09 18:44:28
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

件の経済効果は東京都表を使ってますが、こちらは隣接県間の経済活動も合わせて記述するため、地域間表の体裁となっている。資料でも都内とそれ以外への波及といった記述があったと思いますが、やることは変わらない。 http://t.co/iLPRIPHFZR

2013-09-09 18:47:22
リンク t.co 東京都産業連関表・平成17年(2005年)東京都産業連関表 東京都産業連関表・平成17年(2005年)東京都産業連関表のページです。
Masaru Aoki @masaru0505

宮沢健一『産業連関分析入門』日経文庫のことですよね。僕もそれで勉強しました。RT @goushikataoka 日経新聞社からIO表の新書サイズの本が出てます(絶版かも)ので、ざっと知るにはそれを読むと吉。

2013-09-09 20:02:27
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

@masaru0505 ご指摘のとおりです。ありがとうございます。

2013-09-09 20:07:21
Masaru Aoki @masaru0505

@goushikataoka いえいえ。amazonをみると確かに絶版のようなので、残念ですね。

2013-09-09 20:09:23

宮沢健一『経済学入門シリーズ 産業連関分析入門 〈新版〉』(日経文庫)
http://www.nikkeibookvideo.com/item-detail/10857/
2002年06月発売 価格 903円(税込)品切・重版未定

Amazon.co.jpページ
http://www.amazon.co.jp/dp/4532108578/

Nobuhiro Okamoto @okmtnbhr

最も良い入門書だと思います。RT @masaru0505: 宮沢健一『産業連関分析入門』日経文庫のことですよね。僕もそれで勉強しました。RT @goushikataoka 日経新聞社からIO表の新書サイズの本が出てます(絶版かも)ので、ざっと知るにはそれを読むと吉。

2013-09-09 21:07:04
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

ご指摘の通り、様々な実例も豊富ですし、分析手法の紹介も豊富ですので実務でも便利です。新版は無理としても電子化されるとありがたい限りなのですが・・。 <宮沢健一『産業連関分析入門』日経文庫@okmtnbhr @masaru0505:

2013-09-09 21:16:02