哲学するヤギが量子力学の話してみた

ヤギ「こんにちは、アルパカです。」
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ポケモンやれbot @carbon_bot

量子力学の初歩の話として有名な実験に2重スリット実験があります。これは縦向きのスリット2つが並んで空けられたスクリーンに向かって電子銃から電子を発射して時に、スリットの裏に設置したスクリーンにどのような像が現れるかを確認した実験です。

2013-09-13 01:55:24
ポケモンやれbot @carbon_bot

高校の知識から得られる情報では電子は粒子であると理解できます。ではこの電子をスリットに向けて1つだけ発射するとスクリーンにはどのような像が現れるか?答えは簡単です。スクリーン上には1つの電子の点が現れます。これを実験Aとします。

2013-09-13 01:58:41
切り取り線 @kiri_tori

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2013-09-13 02:00:00
ポケモンやれbot @carbon_bot

次に大量の電子をスリットに入射させるとどうなるでしょうか。この場合には電子は波動性を示すかのようにスクリーン上には干渉縞が現れます。これは電子が波動性を示すということを表しています。これを実験Bとします。

2013-09-13 02:01:01
ポケモンやれbot @carbon_bot

さてここで実験Aに立ち返り、電子が粒子であると仮定した上で、両方のスリットに電子の有無が分かるようなセンサを設置してどちらのスリットを電子が通るかを観測します。すると、当然電子は粒子性を示すので、1つ発射すれば必ずどちらかのセンサで観測することが出来ます。

2013-09-13 02:03:58
ポケモンやれbot @carbon_bot

ここで、実験Aでは電子は粒子である。という結論が得られます。 さらに、実験Bでは電子は波動である。という結論も得られます。 これはどういうことでしょうか?

2013-09-13 02:05:08
ポケモンやれbot @carbon_bot

しかし、強引に考えればどちらも辻褄を合わせようと思えば出来ます。 まず電子が粒子だと考えると実験Aは何の問題も無く説明が出来ます。次に、実験Bは大量の電子を放出しているという前提があるので、2つのスリットを大量の粒子が通り抜けているということになります。(続き→)

2013-09-13 02:08:46
ポケモンやれbot @carbon_bot

従ってスリットの片方を通り抜けた粒子の大群ともう片方の粒子の大群がスクリーンの手前でぶつかり合って「何らかの力」が働いて干渉縞を作り出した、と考えることも出来るわけです。

2013-09-13 02:10:02
ポケモンやれbot @carbon_bot

続いて電子が波であった場合、実験Bは問題なく説明できます。実験Aも、「電子1個分の波がものすごく細くて小さい波」であると考えれば、2つのスリットのうち片方のスリットだけ通り抜けた、という風に考えることが出来ます。従ってスクリーン上にも点として像が現れたと言えます。

2013-09-13 02:12:11
ポケモンやれbot @carbon_bot

さてそれではなぜ「電子は波動であり粒子である」というトンデモ理論に行き着いたのかというと、次の実験Cがこれらの論説では説明できないからという理由があります。

2013-09-13 02:15:06
ポケモンやれbot @carbon_bot

実験Cは「電子を1つずつ大量にスリットに入射させる」というものです。つまり、最初の電子1つがスクリーンに当たって点が映し出されたら次の電子1つを発射するというのを何度も繰り返す実験になります。電子1つが発射される度にポツポツと小さな点が増えていきます。

2013-09-13 02:18:40
ポケモンやれbot @carbon_bot

ここまでは電子が粒子であるという理論で説明が出来ます。しかし、この発射を何度も繰り返して点の数が増えていくとその点の集合が実験Bの干渉縞と同じ模様になります。

2013-09-13 02:20:17
ポケモンやれbot @carbon_bot

これは何が起きたのか。電子1つを飛ばすと電子はスクリーン上のどこかに到達して点を映し出すのですが、「この点がスクリーンのどこに映し出されるか」については確実な予想は出来ません。

2013-09-13 02:24:42
ポケモンやれbot @carbon_bot

これは不思議なことに、可能な限り同じ条件で電子1個を同じように飛ばしてもスクリーン上の点は気まぐれな結果を残してしまいます。これが何回も続くと先程の干渉縞が現れることになります。

2013-09-13 02:27:07
ポケモンやれbot @carbon_bot

さてスクリーン上に干渉縞が現れるということは「干渉縞の波の振幅が高い場所に電子が飛んでくることが多い」ということです。これは当然ですが、「電子が飛んでくる確率が高い場所」と「電子が飛んでくる確率が低い場所」の2つがあるということを意味しています。

2013-09-13 02:30:18
ポケモンやれbot @carbon_bot

これは電子が「確率の波動性」を持っていると考え替えることが出来ます。つまり、電子1つ1つは干渉縞と言う「波の形」の確率分布に従って発見されるということになります。なんか納得できそうになってきましたが更に問題が生まれます。

2013-09-13 02:46:23
ポケモンやれbot @carbon_bot

それはこの干渉縞はどこからきたのかということです。干渉縞とは「片方のスリットを通り抜けた何か」と「もう片方のスリットを通り抜けた何か」が重なることで生じる現象です。実験でも有名なようにスリットの間隔を変えると干渉縞の模様も変化します。つまり干渉縞はスリットの間隔に依存します

2013-09-13 02:49:02
ポケモンやれbot @carbon_bot

つまりは干渉縞が出来るには「2つのスリット」が必要ということになります。

2013-09-13 02:49:37
ポケモンやれbot @carbon_bot

しかし、実験Cを見直すと粒子として観測される電子1つを飛ばしているので干渉なんて起こりようがないです。電子が片方のスリットを通ったとしたらもう片方のスリットは通らないはずです。では1つのスリットを通り抜けた電子は一体何と干渉したというのでしょうか?

2013-09-13 02:51:56
ポケモンやれbot @carbon_bot

少し整理してみると、 電子が粒子であるとすると→スリットはどちらか一方しか通らないので2つのスリットで生じる干渉縞は説明できない。 電子が波動であるとすると→波なので2つのスリットを通り抜けたと言いたいが、実験Aのセンサ実験に矛盾してしまう。

2013-09-13 02:55:21
ポケモンやれbot @carbon_bot

更に実験Cを考察するために、「スリットとスクリーンの間のあらゆる場所にセンサを置き、観測する」という状況を考えて、電子がスクリーンに到達するまでのきせきを見たいところですが、この実験は役に立ちません

2013-09-13 02:57:55
切り取り線 @kiri_tori

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2013-09-13 02:59:59
ポケモンやれbot @carbon_bot

観測とは「観測対象に影響を与える」ということに他なりません。電子を観測するとき、電子の進行方向を光によって変化させたり、軌道を遮断するなどして位置を調べるということです。従って電子の軌道は観測の影響に大きく変えられてしまうということになります。

2013-09-13 03:00:17
ポケモンやれbot @carbon_bot

つまり実験Cを理解する上で電子がスクリーンに到達するまで観測してはいけないという重要なポイントをおさえる必要があります。

2013-09-13 03:01:14