藤原祐先生の小説版ドラゴンクエストIVの思い出

久美沙織先生執筆の小説ドラゴンクエストIVの思い出をライトノベル作家藤原祐先生が語られています。 藤原祐:大分県出身のライトノベル作家。『ルナティック・ムーン』で電撃文庫よりデビュー。代表作は『レジンキャストミルク』など。
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エドワード・スミス @e_smith5121

そういえば、さっき(?)話題に上がった「ドラクエⅣでライアンは10年近く勇者を探し続けていた」って話。ライアン以外のメンバーは勇者と会うまでにどのくらいの時間が経過してたんだろ。……特にモンバーバラの姉妹、気になります。

2013-09-13 03:52:32
藤原祐 @fujiwarayu

@e_smith5121 小説版の設定ですね。モンバーバラの姉妹なんかはさほど期間置かずに出会ってます。ライアンだけが(ピサロの手先が勇者となるかもしれない子供を攫っていたという時系列上)飛び抜けて年月経ってます。

2013-09-13 04:05:18
エドワード・スミス @e_smith5121

@fujiwarayu ああ、やはりそうなんですか。トルネコも、旅立つ時に子供だった息子がエンディングでもさほど成長していた雰囲気ではありませんでしたし、納得です。それにしてもライアン、延々探し回った挙句、仲間内で合流するのも最後とは……苦労人ですね。

2013-09-13 04:08:34
藤原祐 @fujiwarayu

久美沙織さんの書いたドラクエ4のノベライズってたぶん俺が初めて読んだライトノベル(当時はそんな単語なかったけど)かもしれない。宇宙皇子とどっちが先だっただろうか。

2013-09-13 04:11:48
藤原祐 @fujiwarayu

ライアンがいちいち泣けるんだよあれ。無骨な戦士で人の輪になかなか入れない偏屈もののおっさんで、それがホイミンと出会って仲良くなって、でも一章の最後でホイミン死んじゃって、宿屋の息子(名前なんだっけ)の前でたった一粒だけ涙を流すんだよ。「俺のともだちが死んだんだ」って。

2013-09-13 04:14:32
藤原祐 @fujiwarayu

勇者と出会うまでに十年経ってる(その間ずっと旅をしていた)んだけど、勇者とようやく会えて、天空の盾がバトランドにあると知って帰るの。十年ぶりに。その間一度も帰ってないの。勇者を探すという志で国を出たからには見つけないと帰れないみたいな不器用な感じで。

2013-09-13 04:20:57
藤原祐 @fujiwarayu

でもって誰何する門番の前で、バトランドの紋章が刻まれた愛用の盾をかざすんだよ。「十年の戦いで歪みへこんでしまったがこの紋章に門番たちは気付いてくれるだろうか」とかそんなこと思いながら。王に再会して「老けてお痩せになられた」とか申し訳なく思っちゃったりして。もう泣けるったらない。

2013-09-13 04:23:03
藤原祐 @fujiwarayu

ちなみにモンバーバラの姉妹もいい。マーニャはすごく妹想いの姉で、でもミネアが堅苦しい性格だから自分まで思い詰めてたらいけないし自分はそんなの似合わないしって思って、わざとちゃらんぽらんに振る舞ったりしてて。でも時々それが窮屈で妹とつい喧嘩とかすんの。お姉ちゃんかくあるべしですよ。

2013-09-13 04:28:16
藤原祐 @fujiwarayu

あれ、当時小学生だった僕にとっては原作のゲームより面白かった。でもって、文字だけなのにゲームより面白いってのが衝撃だった。文章っていうのは凄い力があるんだなと思った。だからたぶんあれが最初のきっかけ。

2013-09-13 04:31:50
ミクト・アタイ・ショクシャー・ワキスキー @MktSasga

@fujiwarayu 一章のライアンは、湖の塔での「俺は敵だ!侮り難い戦士だ!」みたいな口上述べて魔物の群れに突っ込んで行く場面がすごい印象に残ってますね。

2013-09-13 04:36:34
藤原祐 @fujiwarayu

@MktSasga ありましたありました。あの熱に浮かされて戦うような感じがよかったですねー。

2013-09-13 04:37:52
ミクト・アタイ・ショクシャー・ワキスキー @MktSasga

@fujiwarayu あの辺りでちょっと戦闘狂になりかけるんですよね。後はパテギアの時のクリフトが罹った病を、ブライが「治癒魔法で自らの身体に我々の悪いものを引き受けた代償かもしれない」なんて考えを述べたのは、若干その後のプレイにも影響がw

2013-09-13 04:41:54
藤原祐 @fujiwarayu

@MktSasga ルーラも危ない魔法でしたよね確か。気を抜くと次元の狭間に落ちて行っちゃう的な。

2013-09-13 04:53:40
ミクト・アタイ・ショクシャー・ワキスキー @MktSasga

@fujiwarayu でしたね。他にはドラゴラムでも理性残ってて、腰をくねらすマーニャドラゴンとか、エスタークに破邪の剣が通用しないからってユーリルが投げ捨てると刃こぼれするってトルネコが嫌な顔するとか。うーん結構覚えてる……

2013-09-13 05:00:42
遠藤海成 @minakichijapon

@fujiwarayu 合わせ鏡な勇者とピサロのキャラメイクも素晴らしかったし、精霊ルビス伝説も衝撃的に面白かったです!!

2013-09-13 04:42:33
藤原祐 @fujiwarayu

@minakichijapon おおお、ご存知で! ロザリーとシンシアも含めての対比構造がたまんないですよねあれ! 好きすぎてDQ4がリメイクされる度、勇者にユーリルって名前付けます。精霊ルビス伝説もすごい面白かった覚えがあります!

2013-09-13 04:49:31
sisui @sisui_ro

@fujiwarayu アレ読むとライアンに対するイメージすごく変わりますよねえ。常に勇者一行の一歩先を進みすれちがい続ける不器用で武骨な戦士。ちゃんと報われる所も良いですね。

2013-09-13 12:44:46

ご参考:久美沙織先生が小説ドラゴンクエストについて語ったテキストです。

創世記 第17回「素晴らしい原作+担当+ブレイン→これぞ邂逅!」

あのシリーズには、ふつーの自分の作品を書くときの、何十倍ものエネルギーを使ったような気がする。 でも。 結果として現在存在する天空三部作のノベライズ版は、わたしの誇りであります。 たぶん一生そーでしょう。  久美沙織の「代表作」は、永遠に、かの素晴らしい原作つきのノベライズで、それを「越える」ものはついにかけないかもしれない。

ご参考:藤原先生のダークファンタジー小説「煉獄姫」は人の善意と悪意と世界の残酷さが詰まっていて、小説ドラゴンクエスト好きの方におすすめです。