日本の場合ですと15.2センチ砲弾より小さいものは第二次大戦では基本的に通常弾だけで、徹甲弾はありません。だから装甲した艦には殆ど歯が立ちません。しかし船は鉄板の塊ですから、せめて非装甲部分ぐらいには歯が立つ程度の貫徹力というか信管にぶさはあります。
2013-09-22 06:37:37逆に15.5より大きい砲弾は殆どが徹甲弾です。大口径高初速ですから大抵の船をブチ抜けるので艦内奥深くの大事なところでドカンですから炸薬が小さくても威力はあると、まあそういう感じ
2013-09-22 06:37:52一般に徹甲弾は遅動信管を使います。あたってから0.02秒とか遅れて炸裂します。信管が不能でもそのまま艦内突き進むので被害は洒落にならんこともあります
2013-09-22 06:38:06試験すると凄くばらついちゃうので不合格ばかり、そこで水中弾がどうのという話が出たのを幸いに、大遅動で試験合格範囲も甘い信管を使うことになります。しかもこれらの信管は他にも欠点があり、上手く炸薬を完爆させるだけの威力が足りません
2013-09-22 06:38:50現代では色んな物がありますが第二次大戦の多くはバネで抑えてある「撃針」が起爆薬に勢い良く突き刺さることでドカンで。言っちゃえば拳銃の構造みたいなもの、拳銃で言う引き金をいつどうやって引くかが信管のメカニズムの肝だったわけです
2013-09-22 06:39:46でもこのタイプは勢いが良く当たると信管が壊れる、作動装置が空気や水の抵抗になるといった問題があります。変な角度で当たると信管部分が接触しないので不発になったりもある
2013-09-22 06:40:13んで、ぶつかった勢いで潰れるとか作動腕が動くとかで引き金が動く奴を瞬発とか言います。ぶつかれば動く、簡単で確実で、不発は比較的少ない
2013-09-22 06:40:01そこで慣性式が登場する。急ブレーキがかかると中の人が前につんのめるというものを利用したもので、弾が急減速したら作動機構が動く
2013-09-22 06:40:27こいつの利点は弾の先端に信管をつけなくて良いことで、徹甲弾みたいに先端部にとんでもない力がかかるタイプに向いてる。あとは弾丸の変な動きをトリガーにできるから弾かれたとか滑ったとかでも作動することもある
2013-09-22 06:40:37艦砲の場合だと弾頭信管でも慣性起爆になってるのが大半で、いわゆる瞬発型は滅多にない。これは相手が艦艇という鉄板の塊相手なんで、普通の作動腕式じゃ壊れちゃうんで
2013-09-22 06:40:56魚雷で慣性起爆ってのは厄介です。船って流線型だから斜め方向から当たると滑りやすい跳ね返りやすい。そして船と魚雷の速度ってそんなに差がないから後方から追いすがって当たったとかだと相対速度が小さすぎて作動しない
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