メトロポリタン・マンドリン・オーケストラ 10/6演奏会関連のツイート

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メトロポリタン・マンドリン・オーケストラ @met_morch

10/6(日)13:30開場14:00開演 紀尾井ホール メトロポリタン・マンドリン・オーケストラ第24回演奏会 リヒャルト・シュトラウス(笹崎譲編曲)/メタモルフォーゼン(変容)AV.142 アルノルト・シェーンベルク(笹崎譲編曲)/浄められた夜 op.4 ぜひお越しください!

2013-09-23 16:36:11
笹崎・(T)・譲 @udupho

【弦楽合奏のマンドリンオケ向け編曲1】弦楽合奏とマンドリン・オーケストラは、一見、編成は似ている。ギターがあってマンドラがヴィオラの5度下以外は調弦一緒。なので「原曲をそのまま移してギターを足す」方法を採ってしまう人は多い。しかし、各楽器の音の質を聴けば、そうはできないはず。

2013-09-21 09:05:21
笹崎・(T)・譲 @udupho

【弦楽合奏のマンドリンオケ向け編曲2】ところが「原曲のパートをそのまま移すことが曲を活かす方法」と頑なに信じ込んでいる人も。さらに「ギターも入れずそのまま移すべき」とも。当たり前だが響きのバランス悪い…。楽器弾くのが好きで、音楽や全体音響は二の次、三の次なのかな。不思議ちゃん。

2013-09-21 09:05:27
笹崎・(T)・譲 @udupho

【弦楽合奏のマンドリンオケ向け編曲3】自分の場合、「作曲家の頭の中で鳴っていたであろう音楽」に還元してからマンドリン・オーケストラ用に再配置する(「弦楽合奏から出てくる音」を基準にするのではない←ここ大事)。結果、原曲と似たオーケストレーションになることも、そうでないこともある。

2013-09-21 09:05:33
笹崎・(T)・譲 @udupho

【弦楽合奏のマンドリンオケ向け編曲4】10/6紀尾井ホールで行われるメトロポリタン・マンドリン・オーケストラで演奏する2曲は、R.Straussの「変容」とSchoenbergの「浄夜」。いずれもマンドリン・オーケストラを最初から最後まで20段譜で編曲。

2013-09-21 09:05:38
笹崎・(T)・譲 @udupho

【弦楽合奏のマンドリンオケ向け編曲5】自分的に、は20段譜のフォーマットがいろいろコントロールしやすくて重宝している。ときどき26段を使うこともある。

2013-09-21 09:05:44
笹崎・(T)・譲 @udupho

【弦楽合奏のマンドリンオケ向け編曲6】】今回の2曲は結果的に、なぜか変容はSchoenbergに、浄夜はR.Straussのオーケストレーションに、見た目が近くなった。自分でも不思議だ。しかし、作曲家の頭の中で響く音楽に忠実に仕上げたつもり。

2013-09-21 09:05:50
笹崎・(T)・譲 @udupho

【弦楽合奏のマンドリンオケ向け編曲7】原曲が弦楽合奏曲に限らず、全ての曲がマンドリン・オーケストラに編曲対象だとは思っていない(テクニック要因ではなく)。編曲した時に、原曲とは違うその曲の新たな側面が浮かび上がるような新鮮さがなければ、取り上げる意味は少ないと思う。

2013-09-21 09:05:56
笹崎・(T)・譲 @udupho

【弦楽合奏のマンドリンオケ向け編曲8】したがって、「違う楽器編成で再構築することによって、その曲の新たな側面を炙り出せるような楽曲を厳選すること」がまず肝要なのではないかと思っている。オーケストレーション・テクニックは、その実現のための手段。

2013-09-21 09:06:08
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6メタモル1】R.Strauss「メタモルフォーゼン」をマンドリン・オーケストラ用に編曲して演奏します。80歳の時の作品で、戦争で失われていく生命や文化に対する挽歌と言われます。個人的には、作曲界における調性音楽の衰退と自身の人生を重ね合わせているような気もします。

2013-09-25 07:26:14
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6メタモル2】Beethoven交響曲第3番第2楽章の葬送行進曲の主題が引用されているのは有名。第1主題群の2つ目の旋律に逆付点が出てきて、これが葬送行進曲主題の変形。原形と近いけれど絶妙に変容されている。原形は曲の最後の最後でただ1度だけ出現。

2013-09-25 07:26:21
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6メタモル3】冒頭の旋律G-C-B♭-Eはホ短調→変イ長調→イ長調。普通は旋律がG-H-A-Dでホ短調→ト長調となるだろう。〈想像される調の半音上×2〉という絶妙な転調。もしかすると過去の「文化の積み重ね」を象徴しているのでは、と個人的に推測。

2013-09-25 07:26:25
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6メタモル4】第2主題に移る前に小さなクライマックスがあり、そこは嬰へ長調のドミナント。そしてト長調の第2主題へ。この転調も想像される調の半音上なんですね。こう来ると、「半音上」というのは絶対確信犯だと思う。

2013-09-25 07:26:30
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6メタモル5】この曲の中でかっこいい聴きどころの1つが、同じ高さで連続する4分音符から始まる主題がストレッタで、これまた「半音上」で重ねられる箇所では。G-G-G-G---の最後の音の伸ばしからAs-As-As-Asが、というように重ねられる。展開部後半と再現部で出現。

2013-09-25 07:26:38
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6メタモル6】再現部直前、G音にとどまったユニゾンが一気に1オクターブ半下のC音まで落下する。今まで半音上、半音上、と積み重ねてきたものが一気に崩壊する瞬間。最終小節で最低音で静かに行われるG→↓Cの落下とも対応していると思われる。

2013-09-25 07:26:44
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6メタモル7】曲の最後に、Beethovenエロイカ葬送行進曲の主題がそのままの旋律で出現。曲全体が葬送行進曲主題の変容だったことをここで知ることになる。通常コントラバスの最低音E音より低いC音が最終小節で初めて使われるところは、ほんとうに終焉という感じでぞくぞくする。

2013-09-25 07:26:49
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6メタモル8】メタモルをなぜマンドリン・オーケストラなのか。もちろん弦楽の響きは素敵なんだけど、僕自身が思い描くこの曲のイメージと比較すると分厚すぎて立派すぎる気がする。儚く脆い側面を持ち合わせた曲ではないかなと。それがマンドリン・オーケストラの特性と合うと思うのだ。

2013-09-25 07:27:00
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6浄夜1】Schoenbergの「浄められた夜」をマンドリン・オーケストラ用に編曲して演奏します。作曲家25歳の時の作品ですが、なんと意欲的で完成度の高い作品なのかと思いますね。とくに前半部分は調性音楽の限界すれすれ。

2013-09-27 08:06:45
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6浄夜2】Schoenberg自身による解説というのがあって、それを読むと、浄夜に出てくる女性は結婚しているという設定になっている。それまで、女性は知らない人の子供を宿していると思っていたので、少々びっくりしたのだった。どうやら詩の内容はデーメルの実体験に基づくらしい。

2013-09-27 08:06:56
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6浄夜3】詩人ゲオルゲと領事夫人のイーダ・コブレンツは親しくなり、「架空庭園の書」を彼女に贈る。イーダは父の命により、違う男と不幸の結婚。その後も2人の関係は続くが、イーダの思いは詩人デーメルに。結婚していたデーメルは夫の子を身籠っていることを知るが、妻と別れ、再婚。

2013-09-27 08:07:03
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6浄夜4】デーメルはこの後の体験から「浄められた夜」を含む「女と世界」を書く。Schoenbergはゲオルゲの「架空庭園の書」にも、またデーメルの「浄められた夜」にも曲を付けている。すごい関係性だ。

2013-09-27 08:07:16
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6浄夜5】となると曲の最後って二人は単に幸せいっぱいという表現だけでは済まないのか、とも思ったりする。そこをどう解釈したかは、当日聴いてのお楽しみ。

2013-09-27 08:07:21
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6浄夜6】Schoenbergの「浄められた夜」は、「歩み」-「女の独白」-「歩み」-「男の独白」-「歩み」というデーメルの詩の形に対応している。楽曲は「歩みの主題」で区切られる2つのソナタという珍しい全体形式を形成。また、2つのソナタの関係性は複雑である。

2013-09-27 08:07:27
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6浄夜7】第1ソナタはニ短調。半音階的で、無調にしばしば傾斜する。第2ソナタ以後はニ長調で全音階的。調性による浄化という全体形式である。2つのソナタは対照的であると同時に、Beethoven交響曲第9番の調性関係を強く意識させる。「克服すべき運命」。

2013-09-27 08:07:34
笹崎・(T)・譲 @udupho

【10/6浄夜8】第一部の序奏部分は「歩く主題」中心だろうと思っていたのだが、実はその後のほとんどすべての動機の原形が序奏に凝縮されている。序奏の小動機は第二部以降で次々と萌芽し、変容されていく。

2013-09-27 08:07:40