8/27 #同題ssBSR まとめ お題「熱帯夜」
8/27~8/30(22:00) 今回のお題は『熱帯夜』 提案者は暁 湊@4に暖色軍は出るのだろうかさんです。ありがとうございます。 #同題ssBSR
2013-08-27 22:00:21【親就】じっとりと汗が滴るような暑さに目が覚めた。背中にびったりと寄り添う体温と、更に腰に回された筋肉質の腕に暑さがいや増す。「起きぬか、長曾我部」返ってきたのは意味を成さない声。腹立ち紛れに鳩尾に一撃を入れ、エアコンの出力を最大にして目を閉じた。/熱帯夜 #同題ssBSR
2013-08-27 22:40:11【浅井夫婦】蛙も虫も鳴くのを止めた寝苦しい夜。何度目かの寝返りのあと顔を撫でる風に薄目を開けると団扇を持つか細い手と穏やかな市の顔が見えた。叱りつけようとしたが思い止まり目を瞑った。ずっとこの夜が続けば良いと願いながら。<熱帯夜> #同題ssBSR
2013-08-27 22:49:50【蒼紅】燦々と輝く太陽に終日照らされた屋敷は、夜になっても熱が籠もっていた。じわりじわりと纏わりつくような暑さが不愉快で、何度目かの寝返りを打つ。嗚呼、煩わしい。もしこの熱が一寸の内に全てを焼き尽くす紅蓮のそれであったならば、良い夢が見られそうなものを。/熱帯夜 #同題ssBSR
2013-08-27 23:02:16(小太官)冷房のないボロアパートの一室は換気をしても熱気が篭る。こんな暑い夜に、体熱の上がる真似をする自分達は相当頭がおかしいだろう。滴る汗と滲む体液が鍛えられた腹筋をなぞりシーツに染みる。吐き出す息を塞ぐように口付けて、張り付いた長い前髪を指に絡めた。/熱帯夜 #同題ssBSR
2013-08-28 01:13:26【親就】日ノ本中で四国が一番暑い、そう言ってもあの頃は証明出来なかった。だが。「見ろよ毛利このニュース!やっぱり四国は暑かったんじゃねぇか!」「煩い、余計に暑くなる…」あの頃同じように暑かったはずの中国で涼しげにしていた男は、今やすっかり駄目人間だった。<熱帯夜>#同題ssBSR
2013-08-28 02:02:03【小早川主従】暑いよ天海さまぁ…。おやおや、金吾さんは仕方のない。それでは私がとっておきの涼しくなる話をしてあげましょう。ニコリと愛想良く笑ったつもりが、金吾さんはヒッと息を呑み鍋の中に隠れてしまいました。そんな所にいたら、蒸し焼きになってしまいますよ。<熱帯夜>#同題ssBSR
2013-08-28 02:02:57【官兵衛】南の地での初めての夏。穴蔵に篭った熱を帯びた空気が、満足に寝返りも打てない不自由な体をじっとり汗で湿らせ、連日夜の眠りを奪う。だがそれもいい――落とされた場所が劣悪なら劣悪なほど、そこから這い上がるという意志を強く抱き続けられる。<熱帯夜> #同題ssBSR
2013-08-28 03:33:01【親就】寝苦しい。夜中に独りで起きていると、この世には自分1人しかいないという感覚に陥ってしまう。隣りで寝てる此奴の額に張り付いた銀髪をそっと梳いてやる。「ずっと我のそばにいてくれるか」寝てるはずの鬼は薄目を開け笑みを浮かべて大丈夫だと我の手を握った。〈熱帯夜〉 #同題ssBSR
2013-08-28 06:21:55【親就】土佐の夏は安芸のそれと趣を異にする。夕方には強い雨が降り、真っ赤な夕日が山に落ち、べたつく夜気が辺りに満ちる。元就は苛々と夜着を蹴飛ばした。共寝をしている訳でもないのに、あの男が傍らで寝ているように感じて腹が立った。/熱帯夜 #同題ssBSR
2013-08-28 13:00:18(慶+半)冷たいシーツもしばらくすれば熱を持つ。その度ころりと寝返りを打ち、転がればあっというまにベッドから転げ落ちてしまった。「…何をしているんだい、君は」この暑さの中ボタンをきっちり留めて、呆れて寄越す視線は冷たいけどそれで空気が冷えるわけじゃない。/熱帯夜 #同題ssBSR
2013-08-28 17:56:50【親就】我の肌が気持ち良いのだと、寝床で太い腕に抱き込まれた。こちらとて体温が上がっている。これでは双方暑いと文句を言うが、奴はすでに寝息をたてていた。仕方なくそのまま目を閉じるが、心音が耳につき眠れない。いや、眠れないのは暑いからか。それとも……。<熱帯夜> #同題ssBSR
2013-08-29 18:10:59「あついでござるわあああああ!!!」上田城に幸村の声が響き渡った。「ちょっと旦那ー!うるさいよー!」「佐助!信濃は避暑の地ではなかったのか?南国よりあついでござるぅ!」「まあ…最近は南国のが涼しいらしいけど…」「そうだ!俺様のとっておきの怪談話聞く?」<熱帯夜> #同題ssBSR
2013-08-29 21:17:14【左三】「暑いっスよお、三成様ぁ…」麻の着流しをだらしなく着崩した部下が、手扇で自らの顔周りを扇ぎながらやって来る。口では暑いと言いながら、私にぴったりと寄り添うのだから性質が悪い。「三成様はひんやりしてて気持ちいいっすね~」呆れてものが言えなかった<熱帯夜> #同題ssBSR
2013-08-29 22:21:26【勝家】暗い廊下を歩いていると、ふと、視界の端に白い影が見えた。奇怪な動きをするそれは、足音を立てず、だが確実にこちらに近づいてくるようだ。ぞわりと全身に鳥肌を立てたところで、その場から慌てて逃げだした。長身で銀髪の男が爆笑していたのは知らない。<熱帯夜> #同題ssBSR
2013-08-29 22:38:19親就/ 潤んだ空気 湿気る肌 身体を這う汗 熱を帯びる自らの息… 思い出してしまうではないか……鬼との密めし時間を… 【熱帯夜】#同題ssBSR
2013-09-01 22:28:45【三吉】息が籠る。体内から灼熱の呼気が上がってくる。ああ、暑い。これは夏だからか、それとも自分の体が発する熱か。解らない。ただ一つ解るのは、同衾している顔色の悪い男は汗一つかかず、涼しい顔で眠りに落ちている事だ。「ときにぬしの健やかが憎らしくもある。」【熱帯夜】 #同題ssBSR
2013-09-10 00:29:20【佐助】蒸しつく夜に、屋根に同化する一つの影。「本日も泰平。問題はこの暑さかね」素肌を覆う迷彩と面頬に溜息を吐く。と、離れの庭先からかなりの「熱?」気配を消し出処に近づくと、一心不乱に素振りを行う旦那の姿「道理でアツいわけだ」苦笑と共に、高樹が揺れた<熱帯夜> #同題ssBSR
2013-09-16 16:31:38【親就】「夏は雨、か」「夜、だろ」「短夜に降る雨…長雨は好まぬ」「それは秋」「飽き、とはよく言ったものよ。夏の夜を忘れさせる」「くだらねぇ。蛍の儚さなんざ持ち合わせてねぇ」言葉遊びと戯れと。「今日は良く喋るな」「…暑い…」身を焼くような、この熱と。<熱帯夜> #同題ssBSR
2013-09-16 22:49:07【大友主従】布団を蹴飛ばす幼い君主に、夏掛けをかけてやりつつ立花は思う。頑是なく見える彼も、やはり領主たらんと努力しているのではなかろうか。寝顔ばかりは年相応で、常の我儘は窺えず。明日は少し甘やかして差し上げようと思うのは、暑さに浮かされたせいにしよう。/熱帯夜 #同題ssBSR
2013-09-24 22:24:42【小政】「あちぃ…」「そう言う割には楽しそうですが。」「奥州の短ェ夏を楽しんでんだよ。」それは良き心持ちですねと言い終わる前に寄り添われ、もっと楽しもうぜと呟かれても。「更に暑くなることは御免願いたい。」口から理性だけ出して、拗ねる政宗様が見たいなどと。/熱帯夜 #同題ssBSR
2013-09-25 21:24:28