- uchida_kawasaki
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オクロの天然原子炉:20億年ほど昔、天然ウラン中の235U同位体濃度が5~6%だった時、水と核物質(ウラン)が適切に存在した結果、自然界中で原子炉が出現した事例。現在は天然ウラン中の235U同位体濃度が0.72%程度なので、天然原子炉は発生し得ない。
2013-09-26 23:05:13オクロの天然原子炉はその臨界条件を維持した周期も判っている。概ね30分臨界核反応を起こし、210分休止するというもの。熱出力は、100kW程度。これは、制御を外れた炉心デブリの部分的臨界核反応の一つの類例になると考えて良い。(臨界核反応の条件を満たすことは、かなり難しい。)
2013-09-26 23:08:45オクロの天然原子炉は、オクロのウラン鉱床において235Uの同位体比が明確に低い(差し引き0.01%程不足)為、核物質防護、核不拡散の観点から原因究明が強く求められ、結果、人類は70年代に20億年昔の天然原子炉を発見し発掘に成功した。天然原子炉の存在は、1952年に予言されていた。
2013-09-26 23:11:58オクロの天然原子炉を発掘した結果、不揮発性核分裂生成物質(FP)はたいへんに良く閉じ込められており、アクチニドの移動も僅かであった。これは、高レヴェル放射性廃棄物(HLW)の深地層処分を肯定する一事例を認識されている。
2013-09-26 23:15:40一方で、オクロの天然原子炉は、目的意識を持った人類によって20億年後とはいえ発掘されてしまったことも事実であって、露天掘りのオクロと異なり、地層バリアのある深地層処分であるという差異を考えても、人為的に発掘されてしまう可能性を否定できない。記録の継承が重要となる。
2013-09-26 23:18:06但し、記録が継承されていても、HLWをプルトニウムやウランといった資源と見た人類によってむしろ発掘されてしまう可能性もある。
2013-09-26 23:19:30更に重要なことには、地殻活動の盛んな地層ではオクロの遮蔽維持が参考になるとは考えにくいことがある。
2013-09-26 23:21:19オクロの天然原子炉は、様々な示唆に富む実例なのだが、これを単純に日本におけるHLW深地層処分の正当性を担保する事例とすることは出来ない。条件がちがいすぎる。
2013-09-26 23:23:01@ToshiHASEGAWA 1952年に黒田和子女史によって予言されていました。
2013-09-26 23:25:05もしも、人類の出現があと10億年遅かったら、235Uの同位体濃度は0.3%程度となり、原子力開発は不可能に近いほど困難であったろう。ここまで濃度が低いと、重水炉や黒鉛炉でも濃縮しないと臨界条件に達し得ない。
2013-09-26 23:29:42オクロの天然原子炉が20億年間発掘されなかったのは単に知的生命体(人類)が、いなかったからであって、人類が存在するのにHLWのような面白い代物が1万年、10万年、100万年と発掘されないと保証する事は無理。
2013-09-26 23:33:33@kentarotakahash 火星人(太陽系の惑星はどこも同位体比の条件は一緒)
2013-09-26 23:41:22@yosioki10 235Uの半減期が7億年程度ですから。原子力工学では、滑り込みといえるタイミングで人類の発達が間に合ったこの偶然の幸運が時々語られます。
2013-09-26 23:50:55@yosioki10 このチャンスを逃すと、次の超新星爆発で235Uが生成されるまでのお預け。
2013-09-27 00:05:38