20130928 #ETV 特集「海の放射能に立ち向かった日本人~ビキニ事件と俊鶻丸~」

1954年3月1日、アメリカが太平洋ビキニ環礁で行った水爆実験で、日本のマグロはえ縄漁船・第五福竜丸が被ばくしました。被害は水産物にも及び、日本各地の港では放射性物質に汚染されたマグロが相次いで水揚げされます。しかし、核実験を行ったアメリカは、放射性物質は海水で薄まるためすぐに無害になる、と主張しました。 このとき、日本独自に海の放射能汚染の実態を解明しようという一大プロジェクトが始動します。水産庁が呼びかけて、海洋や大気、放射線の分野で活躍する第一線の専門家が結集、「顧問団」と呼ばれる科学者たちのチームが作られました。 続きを読む
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ほんのこ @shbttsy74

#ETV 特集。突然中止されたマグロの検査。水産学者の川崎健さん。「やめるべきでなかった。それ以後の状態がまったくわからなくなっちゃう。基礎データが何もなくなる、測定しないと」検査中止から4日後、日米政府が覚書。第五福竜丸の被害と汚染の問題について決着をはかる。

2013-09-28 23:36:50
ほんのこ @shbttsy74

#ETV 特集。米は日本に「見舞金」を払い、法的な責任は負わない、という政治決着。歴史学者の樋口さん。東京の米大使館が本国に送った文書に注目。「漁業関係者への間接的被害のほうが重要だ。これが拡大すれば見舞金では済まなくなる。法的責任を求める声が広がりかねない」と記載。

2013-09-28 23:39:05
ほんのこ @shbttsy74

#ETV 特集。ビキニ事件以降も核実験が繰り返される。その影響が世界各地で顕在化。米では、ストロンチウムが小麦やミルクなどを汚染。世界各地で核実験の停止を求める運動が広がる。1957年、カナダでパグウォッシュ会議。声明「一定の被害なら許容しうるという基準は適用できない」

2013-09-28 23:40:33
ほんのこ @shbttsy74

#ETV 特集。三宅泰雄さん、俊鶻丸調査のあとも、海外の研究者と協力して海の汚染を調査していた。「地上50kmで実験をしても、放射性落下物は結局地球に落ちてくる。50km以上で実験することもやめてほしい」1963年、米英ソによる部分的核実験停止条約。

2013-09-28 23:41:57
ほんのこ @shbttsy74

#ETV 特集。1966年、東海発電所運転開始。翌年、原子力開発利用長期計画策定。これにより、全国各地で原発の開発が進む。三宅泰雄さん、この急速な展開に危機感を抱く。1968年、日本学術会議のメンバー、政府に勧告文提出。環境放射能研究所を作ることを求めた。

2013-09-28 23:43:56
ほんのこ @shbttsy74

#ETV 特集。勧告文では、原発で大事故がおき、大量の放射性物質が放出された場合に対処することを考えていた。総合的に環境の放射能汚染を研究しようという構想。構想に加わった阿部史朗さん。「エコロジー的な一貫性をもって仕事をする、そういう人たちの育成に役立つものを」

2013-09-28 23:45:22
ほんのこ @shbttsy74

#ETV 特集。しかし日本政府は動かず。日本学術会議のメンバーだった、物理学者の小沼通二さん。「漏れないようにやるんだ、というのが基本だった。放射能が出ないようにやるんだと」1970年代、原発建設が加速。1971年、福島第一原発運転開始。

2013-09-28 23:46:38
ほんのこ @shbttsy74

#ETV 特集。国は原発周辺の海で、定期的に泥や魚をモニタリングするように。1975年、研究所を作るが、研究者たちが連携する体制は整えられず。三宅泰雄さん、1990年に死去。2011年3月、福島第一原発メルトダウン。流れだした汚染水の影響を、当初国は軽視していた。

2013-09-28 23:48:08
ほんのこ @shbttsy74

#ETV 特集。2011年4月、茨城や福島でとれたコウナゴから放射性物質が。国は福島の原発周辺でモニタリング回数・場所を増やした。しかし総合的に調査する体制は組まれず。福島や茨城の漁師たちは漁を自粛。福島県水産試験場、魚や水のサンプルを外部に出して調査してもらう。

2013-09-28 23:49:47
ほんのこ @shbttsy74

#ETV 特集。2011年5月、日本海洋学会、国に提言書。観測体制が不十分であることを指摘。大学や研究機関の調査船を使って、連携して調査すべきと訴えた。提言した一人、石丸隆・東京海洋大学特任教授。「海水は文科省がモニタリング、原発周りは東電、魚は水産庁、一環してない」

2013-09-28 23:51:10
ほんのこ @shbttsy74

#ETV 特集。事故の4ヶ月後、石丸教授らがボランティアで海の汚染状態を調査。岡野眞治さんも海の調査に乗り出した。「顧問団的なものが、今回はない。学会らが集まって対応をどうするか、それを作りそこなった。本来なら国がそういう組織を持たなければ」

2013-09-28 23:52:52
ほんのこ @shbttsy74

#ETV 特集。気象研究所。海の汚染を研究する青山道夫さん。ほかの研究機関の助けもかりながら、6年かけて太平洋全域から海水のサンプルを集め、ビキニ事件などの汚染のその後を追跡。海の表面より濃度が高い部分がドーナツ状につながっている。1周に30年。日本近くでは水深600mに。

2013-09-28 23:55:15
ほんのこ @shbttsy74

#ETV 特集。福島第一原発事故後、青山さんは再び調査開始。太平洋の海水サンプルを集めた。日本の沖合2100kmのデータ。やはり深さ300m付近に、周囲より濃度の高いところがあった。「瓦礫は風に吹かれて東に行くが、セシウム137などは潜ってしまって風の影響を受けない」

2013-09-28 23:56:39
ほんのこ @shbttsy74

#ETV 特集。研究所でこの調査をしているのは、青山さんを含めて2人。青山さん、来年3月で定年退職。この研究がどう引き継がれるかは、まだ決まっていない。「今を知ることは、明日を知ることだから」

2013-09-28 23:57:21
ほんのこ @shbttsy74

#ETV 特集。水産大学校のキャンパスに、俊鶻丸のイカリだけが残されている。俊鶻丸の業績を思い起こす人は、今は少ない。

2013-09-28 23:58:21