一夜の夢【テドモモ】

重音テッド×桃音モモ。ただし正確にはテド←モモ。 ある日モモが手に入れた薬。それは『一夜の夢』が見られるという。 諦められなかった恋と、大きな誘惑。 それに飲み込まれてしまったモモの物語。
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大崎巧実(裏) @mboxtw2

んで、次の話。お友達が唐突に投げてきた一言から始まった妄想。

2013-10-14 13:16:31
大崎巧実(裏) @mboxtw2

カップリングはなんとテドモモ。でも正確にはテッド←モモ。……まあ、いつもの事とと言えばいつもの事(笑) ご主人様のテッドと、彼に使えるメイドのモモちゃん。モモちゃんはテッドさんが好きだけど、彼はそのことを全く知らないのです。

2013-10-14 13:23:55
大崎巧実(裏) @mboxtw2

モモちゃんは好きな気持ちも何もかも全部押し隠してたから、全く悟らせる事はなかった。 テッドさんもモモちゃんを気に入ってたから、色々とちょっかいかけてくるけど、でも『恋愛対象』として見てないのはバレバレで。だから言わなかったのもある。

2013-10-14 13:26:17
大崎巧実(裏) @mboxtw2

メイドの仕事にも誇りを持ってたし、その感情さえ無ければ凄く充実した生活だった。 でも、それを崩す事件が起こるのです。 ある日。モモちゃんは誘惑されるんですね。夢を見れる薬があるよって。 叶わない夢を現実に出来る薬。

2013-10-14 13:28:42
大崎巧実(裏) @mboxtw2

叶わない恋を、実らない想いを。それを現実にしてくれるという。 諦められないまま募っていく想いを、完全に振り切る事さえ出来るかもしれない。 その誘惑に、モモちゃんは凄く揺れるんですよ。あり得ない、とわかっていても感情は理論で納得してくれない。

2013-10-14 13:30:16
大崎巧実(裏) @mboxtw2

必死に押さえつけてきた恋心だけど、感情は時に自分を裏切る。 モモちゃんはその誘惑に手を伸ばしちゃうんですよ。そうして手に入れた薬。 試すか試さないか。またそれでモモちゃんは悩むわけです。 でもそれをくれた人が言うんですね。これは夢を見る薬だよって。

2013-10-14 13:32:25
大崎巧実(裏) @mboxtw2

使わないで捨ててしまえってそう思ってたモモちゃんだったけど、でもそれを捨てられなくて。 どうしようどうしようってずっと悩んでたモモちゃんは、ある時それを使っちゃうんですよ。こっそりテッドさんの料理にそれを混ぜた。

2013-10-14 13:33:22
大崎巧実(裏) @mboxtw2

この話でもテッドさんは相変わらず女癖が悪くって。色んな女の子引っかけてきたり、屋敷にいる女の子に手を出してみたり。 今まではずっとそれを見て見ぬふりをしてきたけど、今は『薬』がモモの手の中にある。嫉妬がそれの所為で急速に膨らんでいく。 そうして、モモは誘惑に負けてしまうのです。

2013-10-14 13:36:25
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんのご飯はモモちゃんしか作らない。というかモモのご飯しかテッドさんは食べない。だから、料理に薬を混ぜるのは簡単だったんです。 それを準備するのも、テッドさんに出すのも、全部モモのお仕事で。誰にも知られる事無く、テッドさんはその薬入りの料理を食べてしまうのでした。

2013-10-14 13:37:33
大崎巧実(裏) @mboxtw2

薬を飲んでしまったテッドさんは、強い眠気に襲われてそのままベッドに行ってしまう。そうして『夢』が始まるわけです。 薬の効いたテッドさんには見えるものの区別がつかない。モモちゃんがそこにいても、それが『モモ』だってわからないわけです。 心が錯覚を起こしてしまう。

2013-10-14 13:39:29
大崎巧実(裏) @mboxtw2

ぼんやりとした意識だけど、認識が出来ないだけで話しかければちゃんと返事もするし会話も出来る。 そんなテッドさんは、モモを『自分の好きな人』だと間違えて手を伸ばしてしまうんですね。 抱きしめられて、押し倒されて。そんな状況にモモちゃんは混乱する。

2013-10-14 13:40:41
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんが向けてくる顔は『好きな人』しか見れない、凄く優しい表情。 触れてくる手も同じくらい本当に優しくて。 そして意識自体ははっきりしてるから、ちゃんとモモを見てる。『モモ』って名前は絶対呼ばないけれど。でも、愛してくれる、そんな『夢』が始まるのです。

2013-10-14 13:42:00
大崎巧実(裏) @mboxtw2

それはたった一夜だけの夢。 その時だけはテッドさんがモモの事を愛してくれる。自分がずっと欲しくて欲しくて仕方なかったものが与えられる。 けれど呼ばれない名前にそれは『夢』なんだと理性は感じる。でも、与えられる愛に感情は暴走する。心と体が引き裂かれる。

2013-10-14 13:43:26
大崎巧実(裏) @mboxtw2

好きで好きで仕方なかった相手だから、心はテッドさんを求めるわけです。 抱いて欲しいし、愛してるって囁いてほしい。これが夢でも構わない、そう思ってさえしまう。けれどその反対側で、これは現実じゃない、今なら引き返せる、そう叫ぶ自分。でも、感情は理性を裏切り続け身体は動いてくれない。

2013-10-14 13:44:43
大崎巧実(裏) @mboxtw2

そうして一夜の夢をモモは見る。テッドさんが眠ってしまうまで、一緒にいて。そして全身愛されて。凄く凄く幸せだったのです。 現実に帰って。その事実に酷く心は痛むけれど、でもその『夢』さえあれば生きていける。そうとも思えた。それくらい、幸せな夢だったのです。

2013-10-14 13:46:25
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんは薬のおかげで夢としか思ってない。 目が覚めて、モモに「なんか凄く気持ちが良い夢を見た」ってそんな話をするんですね。内容は覚えてない。でもそんな気がする、って。 勿論、それにモモは本当の事を教えたりはしなかったけれど。 一度だけの夢で恋心を完全に諦められたから。

2013-10-14 13:47:56
大崎巧実(裏) @mboxtw2

でも。その話は終わらなかった。 『一夜の夢』はモモに残酷な置き土産を持ってくる。 たった一度抱かれただけだったのに、モモちゃんが妊娠してしまうんです。あれは『夢』として片づけてたモモに再び現実が襲ってくる。

2013-10-14 13:49:09
大崎巧実(裏) @mboxtw2

その時、その場限りの夢だと思ってた。だから身を任せる事も出来た。 けれどあの時。誘惑に負けてしまった、その所為で腹の中に子供がいる。自分の弱さの所為で、取り返しがつかない事になってしまう。 でも、それをテッドさんに告げる事は出来なかったのです。彼は知らないから。

2013-10-14 13:50:23
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんに薬を持って抱いてもらったら子供が出来た、なんて説明出来るわけもないし、そもそも自分の弱さが招いた事。モモは凄く悩むんです。 でも、堕ろすって言う選択肢は選べなかった。だって、テッドさんの子は欲しかったんです。母性の強いモモには子供は殺せない。

2013-10-14 13:54:42
大崎巧実(裏) @mboxtw2

そうして、モモはテッドさんに何も告げることなく、彼の元を去っていくのでした。 腹が大きくなってしまう前に、テッドさんから遠く、遠く離れた場所へ。 そこで知られる事もなく、モモは一人で子を産み、育てていくのです。

2013-10-14 13:55:58
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんにさよならを告げる時、テッドさんもモモを気に入ってたから惜しいなぁって思うんですよ。仕事も出来る優秀な部下。 でもモモがどうしてもって言うから、テッドさんに出来る事は出て行くモモに持参金を持たせる事くらいだった。大事だけど強引に引き留める程の女じゃなかった。

2013-10-14 13:57:21
大崎巧実(裏) @mboxtw2

産まれた子供に、父親の事を話す時。モモちゃんはテッドさんの事だとは言わなかった。お前の父親はこんな人だったよ、って言う思い出話ばかり。 そうして一人、子供を育ててたモモだったけど、ある時。偶然にテッドさんと再会するんですね。

2013-10-14 13:58:41
大崎巧実(裏) @mboxtw2

モモは自分の連れてる子がテッドさんの子供だとは告げなかった。 テッドさんもモモに子供がいる、つまり彼女は結婚したんだなって思って、連れてる子はその男の子供なんだなって思いこんでしまう。 でも。その時一緒にいたテトは気がついてしまうんですよ。その子がテッドの子だって。

2013-10-14 13:59:46
大崎巧実(裏) @mboxtw2

モモの子は、とても特徴的な赤い瞳をしていた。その目は、重音の二人が持ってる色と全く同じで。 あれ?って思ったテトさんはモモにもしかしたらって感じで問いかけるんだけど、モモはにっこりと笑うだけ。 でも、それだけでわかるんですよ。わからないのは、鈍い男だけ。

2013-10-14 14:00:59
大崎巧実(裏) @mboxtw2

片割れは馬鹿だねぇ、ってヤレヤレなテトさん。そんなテトさんの言葉に、さっぱり理解できてないテッドさんは疑問符たっぷり。 その後、テッドさんが真実を知るのは、モモが死んでからになりました。 子供がせめて葬儀にだけは出て欲しいってテッドさんに連絡するのです。

2013-10-14 14:02:28