音楽史たんまとめ②【中世】編

いつになるかわかりませんが、そのうち音楽史bot化することを目標に日々追記している音楽史たんです。書いた分の時代区分別まとめを作ってみました。 第ニ弾【中世】編です。 これまでの復習にどうぞ♪ (前期・盛期・後期は便宜上の切り方です。参照する本によって違うかも。) 続きを読む
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脱線:カルミナ・ブラーナ

音楽史たん@開始 @musetta_ficta

さて!ちょっと脱線ですが、「菩提樹の下の男女」というテーマつながりで、カルミナ・ブラーナからです!これは…その…包み隠さない感じです。タイトルは『私は行儀の良い娘でした』。http://t.co/b1t0kssqXI

2013-10-16 23:17:48
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ざっくりあらすじをご紹介しましょう。 花を摘みに行くと、男の子に出会い、無理やり菩提樹の下に連れて来られて「ゲームをしよう!」と言われます。彼の"槍"で"城"を攻められて…やっと"よくなって"きたところで「これで終わりだよ!」と言われて落ちが付きます。若さですね!

2013-10-16 23:20:31
音楽史たん@開始 @musetta_ficta

この曲、奇数行は古いドイツ語で、偶数行はラテン語で書かれています。動画の演奏ではドイツ語は女性が、ラテン語は男性が歌っていますね。おそらく、村娘と若い修道士といった趣でしょう。ホーイヘイホーヘーイ!!

2013-10-16 23:23:48
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調子に乗ってもう一曲!カルミナ・ブラーナより、「さあ来い、バッカス!」 http://t.co/pqU6xA3Vaw

2013-10-16 23:31:33
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「女を口説くにゃ水じゃあだめだ。バッカスの力を借りればほらこの通り!」 http://t.co/2pe1OWCP3P

2013-10-16 23:32:54
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Istud vinum, bonum vinum, vinum generosum さあワインだ、ワインはうまい、ワインはいいやつだ! Reddit virum curialem probum animosum 飲めば気のいい紳士になるのさ!

2013-10-16 23:35:41
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あら、参考英訳のアドレス貼れてませんでしたね。再投(うまく貼れるかしら)http://t.co/zVkgpjUfSF

2013-10-16 23:43:05

中世盛期(1000-1300)多声音楽編

音楽史たん@開始 @musetta_ficta

一昨日・昨日と続いて、書き言葉のラテン語ではない、話し言葉による世俗詩と音楽の登場を見てみました。今日は一旦教会に戻って、高度な多声音楽の始まりを辿ります!

2013-10-17 21:04:37
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ちょっとおさらいしておきましょうか。言葉から意識をそらさせる"過剰"なものとして、長らく教会内では楽器による伴奏や"肉体的快感"をもたらすハーモニーは禁じられてきました。

2013-10-17 21:08:16
音楽史たん@開始 @musetta_ficta

ですが、次第に即興的にハモって聖歌を歌う習慣が定着し、やがて9世紀ごろにはハモって歌うために事前に計画を立てておく(つまり作曲する)ことが行われるようになりました。"オルガヌム"の登場です。そして今日はそのオルガヌムの大作家として名を残す人物が登場します。

2013-10-17 21:10:00
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【中世盛期】レオニヌス(レオナン、1150-1200頃)は多声音楽における最初の"巨匠"です。パリのノートルダム寺院で活動しました。一年分のミサ全てにオルガヌムを作曲した『オルガヌム大全』はレオニヌスによるとされています。http://t.co/OHqmHTwdXt

2013-10-17 21:10:27
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【中世盛期】パリ大学(1150)やオクスフォード大学(1167)などが開かれたのもこの時期ですね。「音楽」は自由七科(リベラル・アーツ)の一つで、天文学や幾何学と並んで、この世の秩序や調和について学ぶ基礎教養だったんです!音楽の技法については学問的に論じられるようになります。

2013-10-17 21:45:50
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【中世盛期】ペロティヌス(ペロタン、1160-1230頃)はレオニヌスによる2声のオルガヌムを発展させて、3声・4声のオルガヌムを書きました。低音域で拡大して引き伸ばされた定旋律の上で、複雑な上声部が動きます。http://t.co/NcEQ47J5Yc

2013-10-17 21:21:53
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独特の浮遊感のあるこの感じ…実は私すごく好きなんですよね、ペロティヌスの作品。昔、森の中にラジカセを持って行って聞いたことがあります。木々のざわめきと合わさってとても神秘的な気分でした。

2013-10-17 21:25:34
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この短いフレーズを何度も繰り返す方法は、20世紀のいわゆるミニマル・ミュージックを切り開いたスティーブ・ライヒにとても大きな影響を与えたと言います。

2013-10-17 21:27:57
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【中世盛期】14世紀に現れるアルス・ノーヴァ(新技法)と比べるかたちで、それ以前の多声音楽をアルス・アンティクア(古技法)と呼びます。13世紀ごろから、音の高さだけでなく、音の長さもネウマ譜で表現する"定量記譜法"が現れました。

2013-10-17 21:35:43
音楽史たん@開始 @musetta_ficta

【中世盛期】アルス・アンティクア(13世紀)で重要なのは、モテトゥス(モテト)です。各声部が異なった動きをするのが特徴です。各声部が交互に同じ旋律を歌う、カノンやフーガの始まりのようなものもこのころ現れます。http://t.co/Do6wye9Flf

2013-10-17 21:51:07
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音楽史たん@開始 @musetta_ficta

【中世盛期】モテトはモ(mot:言葉)というフランス語に由来します。教会音楽だけでなく、世俗的な詩による多声作曲も13世紀頃から行われ始めました。なんと、声部ごとに違う歌詞をもっている場合もあります!http://t.co/AayVHYmGEn

2013-10-17 21:57:34
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音楽史たん@開始 @musetta_ficta

良い音源が見つからなかったのですが、極端な例になると、定旋律はラテン語による聖歌そのまま、中声部にラテン語による新作マリア讃歌、高声部は俗語(フランス語)による恋の歌、なんて曲もあります。

2013-10-17 22:01:00
音楽史たん@開始 @musetta_ficta

【中世盛期】カノンはいわゆる輪唱ですね。反復される低音(ペス)の上で、歌がずれて入ってきます。カノンも13世紀から記録があり、こちらは現存最古のカノン『夏のカノン』です。イギリスのものです。http://t.co/auN4DQSc30

2013-10-17 22:13:06
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親しみやすいベートーヴェン @Beethoven_1827

【中年モテ期】世俗的な… RT @musetta_ficta: 【中世盛期】モテトはモ(mot:言葉)というフランス語に由来します。教会音楽だけでなく、世俗的な詩による多声作曲も13世紀頃から行われ始めました。なんと、声部ごとに違う歌詞をもっている場合もあります!

2013-10-17 22:18:53
音楽史たん@開始 @musetta_ficta

さて、「聖俗の混交」のもう一つの側面として、典礼以外の場所で、より個人的な祈りの場で歌うための俗語聖歌が作られるようになりました。そういった聖歌を少し聞いてみましょう。

2013-10-17 22:21:34