ukiyo_do's twnovel

ukiyo_doのついのべ記録。
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浮世堂 @ukiyo_do

#twnovel #twnvday ホテルの洗面台で顔を洗っていた。突然「ねえ」と呼ぶ声。鏡を覗くと天井に女が立っていた。髪は重力に従って垂れ下がり、赤々とした目は僕の目を見つめている。ゆっくりと、女の目から血が垂れた。ぽたり、ぽたり。床に血溜まりが。ぽたり、ぽたり。女が微笑む。

2014-01-14 21:50:11
浮世堂 @ukiyo_do

月夜に響く特別なグラスにウィスキーを注いだ。アコギのやわらかい音がした。次はシャンパン。ピアノだ。まるで歌っているかのように軽やかに音を響かせる。今度は真っ黒な珈琲を注いだ。月がグラスに浮かぶ。どんな音かと耳をすますと『うん』と唸って音もたてずにグラスが消えた。 #twnovel

2014-01-07 22:37:45
浮世堂 @ukiyo_do

そうだ、映画観ようよ。と同じ気軽さでキスをしようよ。#twnovel

2014-01-02 06:43:34
浮世堂 @ukiyo_do

帰宅して洗濯物を始末する。『じぇじぇじぇ』とプリントされたTシャツからは磯の香りが。「なにそれ」怪訝な顔をする彼女。「海に入って、あがったらこうなった」「え、Tシャツ?」「うん」「変よ」「だよね」「Tシャツ着て海入らないでしょ」「そこ?」 #twnovel #twnovelOFF

2013-12-08 19:58:04
浮世堂 @ukiyo_do

形を残すために生きているわけじゃないし、何も残したくない。そうやって生きている。いつ死んでも悔いはないし、心残りもない。ただ煙のように消え去りたいだけ。楽しさにうつつを抜かし、今を見て、先を見ない。後ろを向いたまま、後ろ向きで歩く。そんな人生。 #twnovel みたいに短めに。

2013-11-24 21:30:45
浮世堂 @ukiyo_do

バターで炒めたパスタの上に、ナスがはいったミートソースが。とたんにソースのおいしいにおい。唾が止まらない。もうフォークを持つ手に力が入っちゃう感じ。「まだだよ」彼が粉チーズを上からふりかけて「さあめし「いただきまーす!」もう我慢できないし。彼がくしゃくしゃに笑う。#twnovel

2013-11-22 18:18:41
浮世堂 @ukiyo_do

風が吹く。彼女の髪が舞う。黒と茶のきれいに入り乱れた世界。どうかそのまま。風の吹く間にカメラを構える。もう少しだけ。レンズをズームさせる。ピントを薄く、髪の踊る様を。シャッタに指をかける。風が凪ぐ。瞬間、彼女が勢いよく振り返る。カシャッ。勝ち誇ったきみの表情。#twnovel

2013-11-08 19:02:19
浮世堂 @ukiyo_do

Today,world end. I’ve bought at shop.She appeared.High-grade cat food in a bag."Good idea""So much two"She smiled and hand in hand. #twnovel

2013-11-05 08:52:44
浮世堂 @ukiyo_do

蝋燭は切れているんだけどね。蝋と芯の残骸を見つめながら天使はため息をつく。彼の命はとうに尽きている。なのに彼は生きている。いや、死にながら生きている。無理やりに。こういうことはままある。諦めきれないことや、未練があると時々。残念だろうけど。天使はほうっと息を吹く。#twnovel

2013-10-05 09:58:47
浮世堂 @ukiyo_do

誰のためでもなく、自分のためでもなく、何者にも縛られず、ただ #twnovel のためのついのべを書いてほしい。

2013-09-27 23:08:47
浮世堂 @ukiyo_do

「意外と抜けてるところ」「え?そう?じゃあ、透きとおる白い肌」「すけべ!しょうがないねーったく…やさしいところ」「ツヤのある髪」「天然パーマ」「えーなにそれ笑いながら言う?あっ…笑い声」「ふーん…一途なとこ」「うん。好き」「こっちが恥ずかしいわ!」…好きだバカ! #twnovel

2013-08-31 11:26:06
浮世堂 @ukiyo_do

新聞にはコーヒーのシミが良くに合う。うす茶に染められた文字、行間、写真。書き手の思惑と読み手の快楽の会合。読んだ味がするじゃないか。そう言って笑うあなたの笑顔が可笑しくて許してしまう。そのくせ本を読む時はなにも口にしないのね。本と真剣に向き合うその横顔、好きよ。 #twnovel

2013-08-31 05:09:35
浮世堂 @ukiyo_do

夏の終わりにしとしとと雨が降る。ビルの森を覆う雲は淡く黒い。僕が振らせた雨だ。僕が広げた雲だ。でくのぼうな人工降雨装置は待つ。雨上がりの夜を。星が満ちて、月がほんのり寂しげで、すすきが風に揺れる、秋の夜長を。ずっと。 #twnovel

2013-08-28 06:06:48
浮世堂 @ukiyo_do

「君がいるだけで僕は幸せなのです」「なにそれ。何かの歌?」「好きですよって事です」「回りくどいわ。直球できなさい」「えっと……好きです」「敬語がよそよそしい!」「好きだよ」「もっと熱く!」「愛してる!」「で、この練習って結局誰に対してなの?そろそろ教えてよ」えっ #twnovel

2013-08-22 20:11:01
浮世堂 @ukiyo_do

人工降雨装置。そんな夢物語が実現した。最初は人体や環境への影響が騒がれたが技術力の進歩によって解決済みだ。「今日は多摩だな」「ああ」廊下を歩いていると外から声が。#twnovel 「また活動家か」保安部に報告すると彼の頭上に雨雲が。刹那、雷。「今日もバッチリだな」「いい精度だな」

2013-08-21 07:58:14
浮世堂 @ukiyo_do

ライオンの子。すべからく吠え、唸り、走れ。その逞しい筋肉と獰猛さの象徴たる爪をもって突き進め。ライオンの子。すべからく鼻を効かせ、耳をすませ、身を伏せよ。その柔らかな胸に秘めた想いのために、此の先の困難を聞き分け、嗅ぎ分けろ。ライオンの子、ライオンの子。#twnovel

2013-08-20 01:19:08
浮世堂 @ukiyo_do

失踪した彼女のスマートフォンにはたくさんの写真が保存されていた。どの写真も幸せそうに写っている。しかし奇妙な点が。「僕が写真に?でも知りませんよ、この人のこと」「……でしょうね」写真はすべて自撮りだった。容量いっぱいに撮りためた写真には、全て彼が写り込まれていた。#twnovel

2013-08-17 14:41:54
浮世堂 @ukiyo_do

番人は守る為に在る。大切な扉を開けられぬよう、日夜目を光らせ、言い知れぬ孤独と戦いながら番人は立っている。重厚で、豪華な細工の施されたロココ調の厳重な扉を守る番人は、ただ前だけをみていた。扉と、番人しかいない孤独な世界で。#twnovel

2013-08-14 21:05:48
浮世堂 @ukiyo_do

「ふふふ。暑かろう」彼女が僕の上に覆いかぶさる。いたずらか。ならば。「…暑いんだけど」布団をかけてあげた。逃がさないよう抱き締めた。「暑いー!」非難の声を聞き流す。しかし、暑い。「ギヴ?ギヴ?」「負けるかー!もっと抱きしめてみせろこんにゃろー!」後悔するなよ? #twnovel

2013-08-14 10:10:27
浮世堂 @ukiyo_do

やあ三角。この前はごめんね。お詫びといってはなんだけど、僕の中にお入りよ。そうすればいっしょに転がれるよ。やっとの事で三角に戻った線もとい三角は喜んだ。やった!楽しそうに転ぶ君をみて、僕もやりたいと思っていたんだ!でもね。丸は言う。もう…字数が足りないんだ。えっ #twnovel

2013-08-06 22:33:14
浮世堂 @ukiyo_do

三角は転がりたかった。丸のようにころころとスピードに軽快に転がりたかった。滑ればいいじゃない。丸は言う。三角は滑ってみた。すいー。つまらない。つまらない!角をとってみたら?丸は言う。とってみた。そうしたら三つの辺になって、そうしてぱらぱらと落ちてただの線になった。#twnovel

2013-08-06 22:28:37
浮世堂 @ukiyo_do

起きると夢の中でつかんだアイデアが手に。夢の中ではとても素敵に見えたのに、起きてみればなんてことはなかった。とはいえどんな内容だったかまでは思い出せない。もう一度寝れば思いつくかな?うん ナイスアイデアだ。両手を握りしめてガッツポーズ。そこで起きた。僕の手には #twnovel

2013-07-29 18:23:25
浮世堂 @ukiyo_do

風が吹いていた。それでも打ち上げ時は止んでいた。そしたら突然の稲光。シートを頭からかぶりながら、ふたりでベンチに腰掛ける。「すごい雨だね」「とりあえずどこかで雨宿りしませんか?」「もう少ししたら止まないかなぁ」「そう…ですね」止まないでほしい。もう少しだけ。 #twnovel

2013-07-27 20:57:13
浮世堂 @ukiyo_do

コンビニの冷蔵庫に入った冷え冷えの雪見だいふくを手にとる。いちご味とバニラ味。ふたりでひとつずつ、いつもそうやって食べていたね。容器を手に僕は #twnovel 「ただいまー」「おかえり ってそれ」「へへー」「三つも買ってきちゃって。まだ生まれたばかりなんだから 気の早いパパね」

2013-07-22 23:11:05
浮世堂 @ukiyo_do

感じて書く。書こうと思って書く。一通りの書き方が出来ないと悟ったのはいつだろう。起きた事を書く。起きてほしい事を書く。起きるはずがない事を書く。起きてほしいと願いながら起きない事を書く。あたたかくなりたいから書く。さむくなりたいから書く。書くのを止めるために書く。#twnovel

2013-07-20 23:55:12
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