悪い男に騙される山城【解】『HAruna's waRD』序章一日目・二日目
両隣の二人の提督に話をしていると、聞いていたのか七篠提督がバレットさんを椅子から蹴落とし、空いた椅子に座りながら私の肩に手を回してきた。昔帝国の少将を務めていたという、女性でありながら強気な事で有名な提督さんである。 親指を立てたまま転がるバレットさんを見るが、表情もそのままだ。
2013-10-26 23:05:36@narikiri_i_v @Barrett82Autumn @hatibei6 あ…。えっと、はい。すいません提督様方、よろしくお願いします…。 う、うーん。この3人が港で並んで出港する艦を見守る絵面は…凄まじい物があるような…。
2013-10-26 23:08:25@harunas_ward ・・・なぁ、榛名、こいつはいつもこうなのか?・・・海軍にこんなやつがいるとは・・・山本閣下もさぞ悲しまれるだろうて・・・(はぁ まぁいい・・・
2013-10-26 23:07:31親指は立てたままで、体のどこも動かさないまま跳ねるという、謎の移動方法で食堂から出ていくバレットさんを見送る。 七篠提督が長い脚を組み替えて、嘆き始める。逆隣のハチベイさんも顎に手をやり、何かを考え込んでいるようだ。 あ、あの…、私もそろそろ演習の準備をしないとなので…。
2013-10-26 23:13:23お願いしますと両隣の提督にもう一度頭を下げてから、席を立つ。ぞろぞろと提督さん達が集まり始めたテーブルを肩越しに振り返り、この鎮守府は大丈夫なのだろうかとひそかに思う。 慌てた動きで隣に並ぶ霧を横目で見て、続いて考える。 この日常が、いつまでも続けばいいのにと。
2013-10-26 23:20:00演習も無事に終わり、鎮守府を目指す艦の上で溜め息を吐く。今日の動きは全然ダメだった。やはり考え事をしながら戦うのはよくないわね。 演習の相手をしてくれている向こうの艦隊のみんなにも失礼だわ。
2013-10-26 23:29:40@AAC_MOGAMI 背中を叩かれる。振り向くと、最上さんがにひひと笑いながら顔を覗き込んできた。 いえ…、今日はダメダメだったなぁって、反省していたんですよ。
2013-10-26 23:32:18@harunas_ward んー、もし騙した事や傷付けた事に仕方無い理由があるなら許すけどただ傷付けたのなら許さないね 理由も無く傷付けるなんて許せないよ
2013-10-26 23:39:29@AAC_MOGAMI 仕方ない理由…。 …例えば、傷付くのがわかっているのにそれを自分の我侭の為に放置するのも…許されない事ですよね…。
2013-10-26 23:41:02最上さんの返答に胸が重くなる。やっぱり正しい選択なわけがない。今からでも山城さんを止めるべきなのだろうか。 今朝の彼女の挙動を思い起こす。奴が私の思った通りの男であるのならば、山城さんを懐柔するのは容易に違いない。
2013-10-26 23:48:15@AAC_MOGAMI 私が…そうだからですよ。 私は今、友人が騙されるのを半分以上確信していながら、放っておいています。私の我侭の為に、です。
2013-10-26 23:49:25@AAC_MOGAMI 理由…。 悪事を暴く為の囮にしている、って綺麗な言い方にしてもダメですよね…。本人には何も告げていないのですから。 絶対に、ではないんです。私の推測と感覚による部分が大きいので。 確証が無いのに止めるのも、彼女を傷付ける事になるって、それだけで逃げてます。
2013-10-26 23:54:49@harunas_ward うーん、ボクにはなんとも・・・ でもしっかりとした理由はあるじゃないか さっき言ったけど理由がある嘘ならボクはいいと思う、嘘も方便っていうしね
2013-10-27 00:00:22@AAC_MOGAMI …そう言ってもらえると、助かります。 …最上さん、お願いがあるんです。その子がもしも本当に騙されていたのなら、私は何があっても助けるつもりです。そうでないと、おかしいですから。 でも、私じゃ力が及ばない時は、最上さんにも力を貸してほしいんです。
2013-10-27 00:03:54