10周年のSPコンテンツ!

農水省原田英男さんによる「成型肉や牛脂注入肉についての解説」

【食材偽装表示】アレルギー申告客には本物和牛提供 奈良「三笠」調理場全体が成型肉と認識 2013.11.3 10:20 [食の偽装]MSN産経west http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/131103/waf13110310250002-n1.htm  近鉄系のホテル・旅館で発覚した食材偽装問題で、奈良市の旅館「奈良万葉若草の宿三笠」の調理場スタッフのほぼ全員が、メニューに「和牛」と表記しながらアレルギー物質を含む豪州産牛肉の成型肉を使用していることを認識し、食物アレルギーを申告した客には伊賀牛を提供していたことが2日、分かった。運営会社の近鉄旅館システムズの担当部長が産経新聞の取材に「スタッフは成型肉を使っていると気づいており、アレルギー対応で伊賀牛に変更した」と認めた。調理場全体で食材偽装を認識していた可能性が浮上した。 続きを読む
グルメ 原田英男 アレルギー 消費者庁 牛脂注入肉 成形肉 加工肉 農水省
44
原田 英男 @hideoharada

映画、読書、音楽、ガーデニングなどの趣味、各地の美味しい畜産物とお酒・ワインなどをつぶやいてます。農林水産省 元畜産部長。現在は畜産環境整備機構副理事長。宮崎こばやし熱中小学校校長、肉肉学会理事長、乳乳学会理事長、全日本・食学会会員、ギルド・クラブ・ジャポン会員

https://t.co/pJ8QYPZGoI
原田 英男 @hideoharada
【成型肉などの話①】相変わらず「偽表示」の事案が出てますので、改めて「成型肉や牛脂注入肉」について整理します。これらはエビ類の品種間違いより大きな問題。加工過程で生じるリスク(微生物汚染やアレルギー物質混入)と併せて、問題を捉える必要があると思うからです。
原田 英男 @hideoharada
【成型肉などの話②】食肉などは大きく分けて3つに分類されます。①食肉=鳥獣の肉と内臓。カット、スライス、ひき肉まで。②食肉加工品=食肉の含有率が50%以上の半製品。タレ付き、衣付け、生ハンバーグなど。③食肉製品(加熱調理された肉製品) ①と②は「食品衛生法」の食肉として扱います。
原田 英男 @hideoharada
【成型肉などの話③】前ツイ②の②の加工肉の処理方法として①テンダライズ=原形保ったまま筋や繊維を刃で切断、②タンブリング=調味料に浸潤、③インジェクション=牛脂や調味液等を混合した液体(ピックル液)を筋肉内に注入、④決着・圧着=肉塊を決着剤で貼り合わせたり端材を練り合わせる処理
原田 英男 @hideoharada
【成型肉などの話④】こうした加工は、お肉を柔らかくしたり、下味を付けたりするために行われるので、そのこと自体に問題はありません。こうした処理をした加工肉には、加工処理をしたことを食品衛生法に基づいて表示する義務があり、それを守ればいいのです。
原田 英男 @hideoharada
【成型肉などの話⑤】食品衛生法でこれらの加工肉に表示を求めているのは、加工処理により、微生物汚染が内部に拡大するおそれがあるためで、併せて「飲食に供する際にその全体について十分な加熱を要する旨を記載する」ことになってます。十分な加熱はO157対応の肉の中心で75度1分以上。
原田 英男 @hideoharada
【成型肉などの話⑥】また、アレルギー物質についても、加工処理の過程で利用される場合があります。消費者庁は「加工食品のアレルギー表示の徹底について」という指導通知で、「飲食店などで提供される食品については、アレルギーに関する情報伝達が適切になされるよう」指導してます。
  • アレルギー物質を含む食品の表示の徹底について(平成21年9月4日消食表第3号)[PDF:102KB]
原田 英男 @hideoharada
【成型肉などの話⑦】加工肉処理に用いられる材料は主に、牛脂、酵素、コラーゲン、pH調整剤、植物性たんぱく質、酸化防止剤、増粘多糖類などです。アレルギー物質の有無については、例えば口頭で説明するのですが、今回の一連の事案では、奈良の三笠だけが実行して伊賀牛に替えたようですね。
  • 食品衛生法における表示について
    東京都福祉保健局多摩・立川保健所生活環境安全課 食品衛生課長補佐 食品衛生監視員 薩埵 真二※
    ■表示事項②:アレルギー表示
    http://www.jafs.org/workshop/workshop21/lecture_4.pdf
原田 英男 @hideoharada
【成型肉などの話⑧】なお、飲食業などでの加工肉の表示例は、消費者庁のHPに記載があり、「ビーフステーキ」「やわらかビーフ」などを使用すると1枚の生肉を焼いた料理と誤解され「景品表示法の「優良誤認」に該当し問題」とされてます。「成型肉使用(ビーフ焼き」などとするべきとのことです。
リンク www.caa.go.jp 表示対策課 - 消費者庁

Q54
牛の成形肉を焼いた料理のことを「ステーキ」とは表示せず、「ビーフ」、「健康ビーフ」、「やわらかビーフ」、「ビーフ(やわらか加工)」と表示してもよいでしょうか。
http://www.caa.go.jp/representation/keihyo/qa/hyoujiqa.html#Q54

原田 英男 @hideoharada
【成型肉などの話⑨】一連の事案で調理者が、自分が調理している食材が「成型肉など加工肉」であることに気が付かない、というのは信じ難い話ですが、仮にその認識がない場合、加熱不足による食中毒や情報提供不足によるアレルギー発生のリスクが高まることは、看過できない問題かと思います。
原田 英男 @hideoharada
【成型肉などの話⑩】今回の一連の事案を受けて消費者庁が11/6公表した業界への要請文にも「成型肉」の景品表示法違反事例が載ってます。→http://t.co/nNHm7kycF5 以上で連ツイを終了します。ありがとうございました。
  • ホテルのメニュー表示に係る関係団体への要請について[PDF:810KB]
リンク law.e-gov.go.jp 食品衛生法
ツイートまとめ 原田英男さんによる成形肉などの話 農林水産省畜産部長の原田 英男さんが「成型肉や牛脂注入肉」について整理し、詳しく語ってくれました。 加工によるリスクや実際の加工法、景品表示法などを踏まえて要点が整理されています。 18985 pv 321 36 users 97

コメント

コメントがまだありません。感想を最初に伝えてみませんか?

ログインして広告を非表示にする
ログインして広告を非表示にする