131110 【岩上安身のツイ録】マスメディアの収益構造

まとめました。
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岩上安身 @iwakamiyasumi

もともとスポンサーに弱い日本のマスコミ。収益の約7割を広告に依存していると言われ、近年、さらに大企業べったりになったのはなぜか。「うちはもうダメ、311以降、電事連の広告が激減して、よけいに経団連の広告に頼らなくてはならなくなった」といった現場からの証言はしばしば聞いてきた。

2013-11-10 11:35:47
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。経団連は輸出大企業で占められているため、消費税増税への反対とTPP反対はにらまれる。だが、311以降の変化だけではない。この業界に身をおいてきた実感として、メーカーなどの広告費削減によってメディアが「貧すれば鈍する」状態に陥ったのは、もっと長いスパンのプロセス。

2013-11-10 11:40:02
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。90年代初頭のバブル崩壊で、がくん、と下がり、97年には消費税増税の影響と金融恐慌でさらにがくん。2000年のITバブル崩壊、そして何といっても2008年のリーマンショック。このたびに製造業は販売管理費を削減し続けた。

2013-11-10 11:50:55
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。97年の製造業の販売管理費は60.1兆円。だが、リーマンショック後の2010年には51.1兆円と、9兆円も減少した。販管費の減少は、マスコミと広告業界を直撃する。残り少ないのパイを取り合っている様が目に浮かぶ。スポンサーの機嫌を損ねることなどできないのだ。

2013-11-10 11:55:22
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。さらにもう一つの要素が加わる。グローバル化である。製造業と非製造業の成長率には強い相関があった。94年までは。ところがそれ以降、製造業の実質GDPが1%増加しても、非製造業の増加率は0.1%にとどまるようになった。10分の1である。なぜか。

2013-11-10 11:59:00
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。金融恐慌以降、長期デフレ不況に突入してから、製造業は海外に販路を求めた。海外売上高比率が上昇、その分、国内の販管費を増やす必要がなくなってしまった。日本のメディアは、日本語障壁に守られている、と言われるが、広告費は続落しているのである。

2013-11-10 12:04:42
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。製造業と非製造業のGDP増加率が相関しなくなった現実については、水野和夫著「終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか」を参照。

2013-11-10 12:07:04
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。本来ならメディアは、収益構造を根本的に変えなければならないはずだ。だが、それができない。新聞もテレビも、すっかり出来上がってしまったシステムで、今さら変えようもない。販管費が減らされ、邪険にされてもなおスポンサーにすがりつく。既得利権にもしがみついて離さない。

2013-11-10 12:10:24