工藤吉生の「#わたしの好きな短歌100」 【2013年版】

工藤吉生(くどうよしお) @mk7911

青林檎与へしことを唯一の積極として別れ来にけり／河野裕子 #わたしの好きな短歌100 〈26〉

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君かへす朝の舗石さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ／北原白秋 #わたしの好きな短歌100 〈27〉

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病める児はハモニカを吹き夜に入りぬもろこし畑(ばた)の黄なる月の出／北原白秋 #わたしの好きな短歌100 〈28〉

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飛び上がり自殺をきっとするだろう人に翼を与えたならば／木下龍也 #わたしの好きな短歌100 〈29〉

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一人きりサーティーワンの横で泣き　ふるさとにする吉祥寺駅／木村比呂 #わたしの好きな短歌100 〈30〉

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花中葬　今は悲しいまま進み　いつか追い抜くつもりの二十歳／木村比呂 #わたしの好きな短歌100 〈31〉

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口中に一粒の葡萄を潰したりすなはちわが目ふと暗きかも／葛原妙子 #わたしの好きな短歌100 〈32〉

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演奏会終はりて小雨ヴァイオリン弾きゐし人のこゑを知りたし／栗木京子 #わたしの好きな短歌100 〈33〉

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佐野朋子のばかころしたろと思いつつ教室へ行きしが佐野朋子をらず／小池光 #わたしの好きな短歌100 〈34〉

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黒猫に生まれ変わって横切ってあげるから楽しみにしていて／小林ちい #わたしの好きな短歌100 〈35〉

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吾は吾一人の行きつきし解釈にこの戦ひの中に死ぬべし／近藤芳美 #わたしの好きな短歌100 〈36〉

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いつまでもしあわせにくらしましたとさ　サナトリウムサナトリウム。／斉藤斎藤 #わたしの好きな短歌100 〈37〉

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赤茄子の腐れてゐたるところより幾程（いくほど）もなき歩みなりけり／斎藤茂吉 #わたしの好きな短歌100 〈38〉

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飴色の夕日に染まる校舎横モアイ部がまだじつとしてゐる／酒井景二朗 #わたしの好きな短歌100 〈39〉

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目にせまる一山の雨直(すぐ)なれば父は王将を動かしはじむ／坂井修一 #わたしの好きな短歌100 〈40〉

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小松原くんのことなら心配はいらない　今日は服を着ている／佐々木あらら #わたしの好きな短歌100 〈41〉

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中央線に揺られる少女の心的外傷（トラウマ）をバターのように溶かせ夕焼け／笹公人 #わたしの好きな短歌100 〈42〉

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のぼり坂のペダル踏みつつ子は叫ぶ「まっすぐ？」そうだ、どんどんのぼれ／佐佐木幸綱 #わたしの好きな短歌100 〈43〉

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舗道には何も通らぬひとときが折々ありぬ硝子戸のそと／佐藤佐太郎 #わたしの好きな短歌100 〈44〉

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今すぐにキャラメルコーンを買ってきて　そうじゃなければ妻と別れて／佐藤真由美 #わたしの好きな短歌100 〈45〉

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なんとなく 歩いて帰れるような気が して見下ろした ホテルの夜景 ／佐藤真由美 #わたしの好きな短歌100 〈46〉

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まよなかにポストは鳴りぬ試供用石鹸ふかく落としこまれて／佐藤弓生 #わたしの好きな短歌100 〈47〉

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男前ばっか集めてうふふふふうふふふふうふふふふうふふふふ／じゃこ #わたしの好きな短歌100 〈48〉

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残された身にもなってよ　カッコイイ消え方なんてないから行くな／ショージサキ #わたしの好きな短歌100 〈49〉

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から松の林の上を音もなくパラグライダーの過ぎ行きにけり／新谷洋子 #わたしの好きな短歌100 〈50〉