11/17-23twnovel

2013/11/17-23
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高山 環 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕(宝島社文庫)」より発売中 @Takuya11

#twnovel 映画デートは失敗しないそうだ。接近した暗い空間が良いらしい。思い切って彼女を誘う。なかなか面白い映画だ。映画が終わり僕は彼女に感想を述べる。「君の演技素晴らしかった」「あなたの演技指導があったからよ」私は試写室で彼女にキスする。僕と彼女の名前がスクリーンに流れる

2013-11-24 10:51:53
雨音 ♬*¨*•.¸ @amane_moji

君は、もう私を見てはいなかった。寄せる波の音が、嫌に耳に障る。私の声は掻き消されてしまった。君の声も、同じく。ただ広いだけの砂浜で、私と君は、同じように孤独だった。それが分かると、私は、あの日のことや記憶たちを、波に乗せて遠くに運んでしまいたくなった。 #twnovel

2013-11-24 11:07:17
雨音 ♬*¨*•.¸ @amane_moji

ぎゅっと目を閉じると、私は途端に一人になった。冬の空気が肌を刺す。決心を、しよう。そう思った。君から離れる決心をしよう。大丈夫、生きてはいける。二本の足があるんだ。立って、歩いていける。だから、大丈夫。さよならを、しよう、 #twnovel

2013-11-24 11:09:46
春雪 @haru_taxi

カーテンの隙間から差し込む朝日が眩しくて真壁光彦は目を覚ました。まだ眠い瞼を擦り欠伸を漏らす。体を起こすと寒さに身震いした。隣を見ると気持ちよさそうに寝息を立てている恋人の高橋匠がいた。真壁は愛おしそうに短い髪を優しく撫でる。彼とは大学生の時から付き合っている。#twnovel

2013-11-24 11:13:06
双極熊 bi-polar bear @soukyokuguma

#twnovel 集魚灯を積んだ漁船が出ているというので、三脚をかついで海岸へ行った。長時間露光で見た世界では、夜空と暗い波の間に、陽の光が浮かんでいた。間違えるのも無理は無い、と思う。私は海の向こうに本物の太陽があることを知っている。でも今だけは、サカナ達と誤解を分かちあう。

2013-11-24 11:23:24
春雪 @haru_taxi

そして今日がちょうど、20年記念日だ。真壁は昔の自分達を思い出す。若かったせいか些細なことで喧嘩ばかりして、同性ということで世間やら将来やらと沢山悩んだ。そのせいで別れる寸前までいった。もうあんな辛い思いはしたくない。#twnovel

2013-11-24 11:27:01
おはなし手帖 @ohanasitecho

【白昼堂々閑散とした公園のジャングルジムの天辺にて】 「あなた、其れは?」 「斧ですよ」 #twnovel

2013-11-24 11:41:18
リオ @urufffayn

いたいと泣くあたしに「痛みは自然のギプスなんだよ。」とママが言った。温かい手が背中をさする。「痛いってことは、守ってくれているの。無理しちゃだめだよ、って。」ねぇ、ママ。怪我をしなくても、病気じゃなくても、いたいことがあっただなんて。ママもいたいことがあったの。 #twnovel

2013-11-24 11:49:41
春雪 @haru_taxi

しかし、その高い壁を乗り越えたからこそ未だに一緒にいる。「まさか、こんな歳になるまで一緒に居られるなんて思いもしなかったな」高橋の目尻にある皺に触れて、そこに唇を落とす。すると目を覚ました高橋がみるみる真っ赤に染まる。#twnovel

2013-11-24 11:55:14
真木野聖 @sei_makino

今夜は祝勝会だって?毎回祝ってくれなくてもいいんだぜ。確かにレースに出場する機会は多くはねぇがよ。ん?竜が張り切っている辺り、俺を肴にご馳走に在り付こうって寸法かい?上手ぇ事を考えやがるぜ。まあ今日の処は乗ってやるか?ジュン、花束を貰ったから持って行ってやるぜ。 #twnovel

2013-11-24 12:10:17
naka_ @subtyaan2log

#twnovel あなたのために言っておいてあげる。クレーマーにそう言われたけども、自分が甘いケーキを食べたかっただけ。私は、からになっていく皿をみながら、分析と対策をねることで、最悪な日を最高のステップアップの日とする。クレーマーは、まだ食べるのをやめない。

2013-11-24 12:14:08
しろ @siro_

「眠~い」現世ではツンデレは優遇される。消えたツンデレな性格を取り戻す為の会議中、彼女はコタツで寝てしまった。性格が変わって、まるで別人だ。別人?ん?彼女、首に星形のホクロがあったはず。あれ?いつの間にか彼女は起きて、僕を見つめている。彼女の瞳はこんな色だった? #twnovel

2013-11-24 12:21:10
春雪 @haru_taxi

「お、おまえ……さっきから」わなわなと肩を震わせる。「起きてる癖にたぬき寝入りするからだよ」潤いをなくしつつある頬を指先でつつく。恥ずかしそうに枕に顔を沈める高橋は可愛らしく、夜になると獣のようにぎらぎらとした瞳で自分を快楽へと導く彼とは正反対だ。#twnovel

2013-11-24 12:28:46
白曜は4/12垢消しする @yamadappp0112

#twnovel「眠りは未完成の死である。体は動きをやめ脳は考えるのをやめる。眠ってしまっている間に身の危険が迫っても、それに気付く事さえできず に本当の死に至る。また、心臓は動いているのに活動する事は出来ずに時間を浪費してしまう。全くもって無駄な時間ではな」「いいから早く寝ろ」

2013-11-24 12:56:46
粉粧楼bot @fenzhanglou_bot

捕らわれて縛られることでしか安堵することができないのなら、もう、彼の中に見つけた密やかに息づく嫉妬も独占欲も抱きしめて蕩けていく他にできることはない。結晶も糖蜜も混然として溶けていく含蜜糖のように、どこまでもただ甘いだけのままで。 #twnovel

2013-11-24 13:16:17
ねずみ @yasnory

#twnovel 「今日も弁当、蟹なんだ」美味しいと思った事は一度もない。けれど私は毎食、蟹を食べた。私が口を開くと食卓の空気がいつも重くなるから。だけど貴方はいつも話しかけてくれるから、貴方には本当のことを伝えたかった。ごめんなさい、いつもありがとう。と、手話で伝えた。

2013-11-24 13:19:31
しぃとろん @seatoron

国王が全ての民に打ち出の小槌を与えた。一回ふると100万円、二回ふると200万円出てきた。国民はどんどんお金を出しては使う。そのうち、大根が5000万円、コーヒー1杯が1000万円となった。値上げはもううんざりだ…のちに小槌は改造されて、手回しの充電器となった。 #twnovel

2013-11-24 13:24:36
春雪 @haru_taxi

「あ!」いきなり顔を上げ、いそいそと高橋は寝室から出て行った。首を傾げ戻って来るのを待っていると小さな箱を持って真壁の横に腰を降ろした。「たいぶ遅くなっちゃったけど、これ受け取って欲しい」箱の中から現れたのは「いつか買いたい」と前に二人で見ていた指輪だった。#twnovel

2013-11-24 13:31:02
德薙零己 @rtokunagi

#twnovel 「何をプレゼントしたら喜んでもらえるかしら」 「やっぱり、心のこもったものじゃない? 手編みのマフラーとか、手作りのケーキとか」 「いや、ああいうタイプは『何欲しい?』って聞いたら『現金』って答えるような奴だ」 「そ、それじゃ、手作りの現金とか」 「おい!」

2013-11-24 13:39:32
春雪 @haru_taxi

「これからも、ずっと光彦と一緒にいたい」「……俺もだ、バカ野郎」自分より高い位置にある彼の肩に頭を預ける。指輪を付けて貰うとぴったりだった。いつの間にか高橋の左薬指にもはめられていた。「愛してるよ、光彦」そっと頬に口付けされる。#twnovel

2013-11-24 13:45:36
春雪 @haru_taxi

いつもシャイの癖にこういう時は凛々しく、かっこいい。「俺も匠のこと愛してるよ。お前とこんな風に一緒にいられて俺は幸せだよ」頭上で微かに笑ったような気がした。顔を上げると真っ赤な顔をした高橋と視線が重なり合う。#twnovel

2013-11-24 13:53:22
X抗体 @godaccel

#twnovel ⑦「人は他人に一生を捧げられると思う?」「喋るな、ほんとに死ぬぞ」「あはは、返り討ちにした人がそれを言うかー」「すまん」「謝らなくていいよ。これで私も解放されるし、最後に楽しかったよ」「……」「……彼女、ほんとに最後なんていったと思う?」

2013-11-24 13:59:09
春雪 @haru_taxi

暫く見つめ合い、どちらからともなく引かれ合うように口付けを交わす。唇が離れると高橋は真壁を押し倒す。「あー、くそっ」悔しそうに笑い、真壁の頬を両手で包み深くて甘い口付けをした。シャイで真っ直ぐで、たまにかっこいい。#twnovel

2013-11-24 14:03:32
StORy×TeLLeR @ym_kuroseki

夜が襲う窓の外に聞き耳を立て、エンジン音がする度に期待する。けれどもそのどれもが窓の外を通り過ぎてゆく。布団をかぶる。気にするな、気にするなと思えば思うほどに期待が募る。阿呆だ。私は阿呆だ。あなたの触れたすべてが愛おしい。……そう、あなたの家庭さえも。(黒汐) #twnovel

2013-11-24 14:04:24
X抗体 @godaccel

#twnovel ⑧「分から、ぬ」「そっか、でもいいよ、考えてくれたから」「……」「彼女、よかったって、ほんとに幸せそうに言ったんだ。自分が死んでも、君が生きてよかったって。自分の一生をかけて守ったんだ」「……」「もうあの場所にはいかないであげて、彼女はそれを望んでない」

2013-11-24 14:04:50
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