ドラえもんばかりが推される不幸とかなんとか。

■「ドラえもん全巻、113小学校に寄贈 藤子ミュージアム」 (朝日新聞 2013.11.26) http://www.asahi.com/articles/TKY201311260292.html 「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム(多摩区)は25日、市立小学校113校すべてに単行本「ドラえもん」(全45巻)と「ドラえもんプラス」(全5巻)を贈ると発表した。藤子・F・不二雄さんが12月1日に生誕80周年を迎えるのを記念したもので、同日にミュージアムで寄贈式がある。 続きを読む
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ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

というか異常な『ドラ』 推しにオバQファンとしては泣けて来ます RT @yelldevi: 手塚ではそうはいかんのか RT @nikkansportscom: ドラえもん全巻を川崎市内全小学校113校に寄贈 http://t.co/QyJdnIhLOh

2013-11-25 20:42:30
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

ケロロ軍曹が「ドラよりオバQ」と表現されてたけど、その言及ってとてつもなく示唆に富んでて。『ドラえもん』は作品が歩んできた道と別に、「イイ子として」「役に立つ作品として」振舞うのを期待されつつ消費されてるコトに不幸を感じるのよ。一方オバQは「役立たなさ」のせいで過小評価されてる。

2013-11-26 00:42:44
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

たとえば藤子マンガに出てくる「空き地」って重要じゃないですか。同じ学校に通う子供たちが放課後集うスペースにして開発途上にあった隙間。大人はどうあれ子供にとって自由な空間が今あるか、とか。タマゴのオバQが正ちゃんと空き地で出会った、てのはそんな隙間を街が持ってた貴重な記録でもある。

2013-11-26 00:51:57
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

(承前)勉強机の引き出しから出て押入で寝るドラえもんは、オバQより遥かにモダンだ。「こんなこといいいな」の道具が次々と出るのも先進的だった。でも今はコンビニとドンキとヤマダの時代すら冷え込んで、モノが人を幸せにする時代じゃない。だからって「のび太の生き方が友情が」じゃないでしょ。

2013-11-26 01:00:02
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

(承前)勝手な俺の思い込みだろうけど、必要以上に『ドラえもん』が持ち上げられてる気がするですよ。公的機関に寄付されたり、自己啓発書や教育書のリソースに「役に立つ」なんて俺の好きなドラえもんじゃないんだよな、やっぱり。ドラに限らずそういう消費のできる作品が「偉い」てのは違うよなあ…

2013-11-26 01:04:40
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

大事な大事な友達で、でもバカでドジでおっちょこちょいで「ママさんおかわり」の愛すべきオバQ。多分彼はドラのように「役には立たない」。だが、自分の中で優れた価値を持ってるコトは否定できない事実で。だからこそ、オバQを愛せない、評価できない時代ってなあ、哀しいなあ。

2013-11-26 01:08:52
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

…まあそれはそれとして、『ドラえもん』も『ガンダム』も「継続こそ力なり」の良き見本だと思う、皮肉でも何でもなく。『オバQ』も封印さえなければ…ってやっぱり思うもんね。

2013-11-26 01:25:12
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

ドラは往々にして言われる「ひみつ道具に夢が」とか「冒険や友情が」ではないですよね。もっと巧みに日常をズラされる快感というか RT @kamosan2 本来「欲張るとひどい目に合う」という民話的な構造を持っている作品なのに、「欲張ればなんとかなる」という逆の意味で消費されていますね

2013-11-26 18:33:57
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

@nittag 藤子ギャグの神髄はキャラそのものや設定の妙ではないんですよね-。大胆な省略と日常をずらす隙間の見つけ方に唸るんであって。オバQが滂沱する姿や、無表情なドラのリアクションで全ての結果を分からせるような、あのコマ割が好きですねえ。

2013-11-26 18:38:22
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

@KAGE_dg 実はどういう経緯で青くなろうが、作品そのものには大した影響ないんですよね(^^)

2013-11-26 19:58:53
兵頭新児@『Daily WiLL Online』読んでね @hyodoshinji

興味深く読んだけど、ぼくの考えは違う。 大前提として『ドラえもん』の主人公はのび太だから。そして、極言すればのび太は藤子漫画唯一の、そして初の草食系男子だからだ(この類は言い切りが肝心なので、探せばのび太以前にもいたぞ、との反論はスルーします)。 正ちゃんやミツ夫を見ると、

2013-11-26 12:20:20
兵頭新児@『Daily WiLL Online』読んでね @hyodoshinji

@hyodoshinji のび太よりも遙かに元気なのに、恐らく驚くのではないか。F自身草食系男子だったとは思うが、のび太は意識してそこを強調し、無気力で温厚に描かれ初のキャラだと思う。アンチシバキ主義をもう三十年以上前に先取りしていたわけだ。 日テレ版のドラのOPを見ると小学校が

2013-11-26 12:22:48
兵頭新児@『Daily WiLL Online』読んでね @hyodoshinji

@hyodoshinji 「下町小学校」とされている。つまりあの時期のF作品は『ど根性ガエル』的な下町漫画のカテゴリーにある種、絡め取られていた。が、そもそもFの作風はそうした泥臭さの少ないものであり、日テレ版は外した作品とされた。そしてその作風が下町ものの滅びた80年代以降にも

2013-11-26 12:24:45
兵頭新児@『Daily WiLL Online』読んでね @hyodoshinji

@hyodoshinji 生き延びる勝因となったわけだ。 むろん、一方で『ドラえもん』は成長したのび太がしずかちゃんというトロフィーを得るまでのビルディングスロマンでもあるのだけれども。

2013-11-26 12:27:18
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

独りよがりなドラQ談義が思いのほか広がって吃驚。RTした兵頭さん @hyodoshinji のおっしゃる視点は確かで、恐らく『ドラえもん』ではドラの出ないのび太だけの回は成立しうる。逆に『オバケのQ太郎』では正ちゃん抜きにQちゃんだけの話が成立するが、正ちゃんだけでは難しかろう。

2013-11-27 01:13:17
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

(承前)とはいえ『ドラえもん』でのび太がそこまでの主役として確立したのは、「さようならドラえもん」を通過した後ではないか、と睨んでいる。てんコミで言うと5巻のあたりまではナンセンス色も強く、道具を使ってぎゃふんと言ってしまうギャグ要素の方が強い。「のろのろ、じたばた」はその白眉。

2013-11-27 01:19:15
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

それほど藤子マンガを読みこんでない俺が言うのも恥ずかしいが、我々の知る「のび太」になるキッカケはもう一つ、『ドラミちゃん』(1973)ではないか。ドラミはオカルトに対するのび太(のび太郎)への誘い役で、より冒険要素が強かった。この作風は後の「のび太の恐竜」(1975)へつながる。

2013-11-27 01:27:12
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

ギャグのツッコミ役としてドラえもんの被害者になる一方、ジュブナイルの主人公要素が加わりのび太は完成する。もっとも後者は先駆例があって、21エモン、『モジャ公』の空夫、須羽ミツ夫だろう。ただのび太は徹底的に受身なキャラをまとっていたため、逆に冒険話の際「延びしろ」を多く持っていた。

2013-11-27 01:35:18
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

蒲原直樹先生 @kamosan2 がおっしゃるように、恐らく『ドラえもん』も『オバQ』もいわば、笑ゥせえるすまん、もっと言えばキュゥべえと同じように主人公を異界へ誘う契約者だ。そんな『オバQ』モノのバリエーションだった『ドラ』がそれを乗り越えたのは間違いなくのび太の功績だろう。

2013-11-27 01:45:35
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

日テレドラえもんは、その辺の正ちゃんから脱してないのび太の「定まってなさ」みたいなモノが、作品のブレにも影響を与えていたとは思う。前半の富田耕生版は呑気でちょっとボケたドラだったが、その反動か後半の野沢雅子版は「まかせんしゃい!」的な暴走張り切り系へと変貌、明らかに分裂していた。

2013-11-27 01:55:53
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

この辺異界から来た契約者そのものを描くのは、安孫子先生の方が圧倒的に巧く、迷いなく一コマで「ドカジャーン!」…と作品世界をぶっ立てるキャラを作ってしまう。ハットリくんしかり、怪物くんしかり。個人的には『仮面太郎』がその極北じゃないか。存在自体が個性になる仕掛けは本当に凄い。

2013-11-27 02:00:03
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

だからのび太あってのドラえもん、という構図こそ藤本先生らしい部分なんだろうな…とは思う。『ジャングル黒べえ』が藤本先生にとって納得いかぬ作品だったのも、しし夫がのび太足りうる延びしろを持ってなかったからだろう。だが『ドラえもん』が孤高のオンリーワンかっていうと…違うんじゃないか?

2013-11-27 02:07:22