大罪戦闘企画

第十五公演《黒と金》
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【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

一人、回廊を行く少年。背を追う書物はぱらりぱらりと風に捲られ踊り狂う。中庭には七つの石像。そのどれもが『大罪』を象徴するオブジェ。 −−かつて『大罪』は八つであった 其処に、不自然に空いたスペースが在る。少年は足を止めると、りぃん、と一つ鈴を鳴らし。 現れる、新たなる石像。

2013-11-27 20:00:08
【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

演者は揃った?準備は良い? さあ、新しい『罪』も生まれたことだし続きをしようか! ねえ、『正義』って、本当に『美徳』かな? あははははははっ!

2013-11-27 20:00:40
【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

《演者紹介:第十五公演》 【傲慢】イリエリミシューズ (@battle_atom) vs 【憤怒】イラ=ルヴィア (@Yukimi_7ds)

2013-11-27 21:01:00
【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

さあみんな、公演の時間だよ! 今度こそ僕を楽しませてくれるよねっ! ふふふっ!ふふふふふっ! みんな死んで!みんな奪い合って! こんなに楽しいこと、たった七つで独占なんて勿体無いよね! だから八つ目は僕からのプレゼント! みんなも楽しんでくれると良いなあ! あははははははっ!

2013-11-27 21:02:30
ゆきみかなめ@準備中 @Kaname_role

——扉を抜けて、足元に感じたのは水だった。明るい風景を、ぐるりと見渡す。背後で扉が色を失って消えていくのに眼も向けず、水を跳ねさせながら歩を進めた。 白い土の上に、裸足であれば踝まで浸かる程度の水の緩やかな流れ。その流れの至る所に、白百合が背を伸ばし、立っていた。

2013-11-27 21:52:11
ゆきみかなめ@準備中 @Kaname_role

眼を細める。裾が水を吸って重くなるのを気に留めず、数歩更に歩を進める。見渡すばかりそれだけの場所。太陽の無い空は薄青で、水面は柔らかく光を弾いていて、 ——趣味が悪いと、そう、胸中に零した。 「……誰も、いないのかしら」 代わりに口に出したのはそんな言葉で。息をつき、再度見渡す。

2013-11-27 21:52:11
華夏の勇者 @battle_atom

「ほう…?」 扉を潜り抜けた先は、なんとも不思議な空間だった。 地には水が張り、見上げた空は太陽が無いのにも関わらず、辺りは明るい。 見知らぬ扉、目の前に現れたそれを好奇心から潜ってしまったのがいけなかったか。 戻ろうにも、その扉は既に風景に飲まれ、掻き消えてしまっていた。

2013-11-27 22:05:49
華夏の勇者 @battle_atom

「……いい年をこいて、餓鬼の様な好奇心を持つものではないな。」 溜息は、重く。 せめてここは何処なのか、元の場所に戻るにはどうすればいいか、調べなくては。 誰か人はいないのだろうか。 辺りを見回しながら、その水面に紋様を描きつつ、進む。

2013-11-27 22:06:57
ゆきみかなめ@準備中 @Kaname_role

周囲、障害物も遮蔽も無い風景を何度目か、歩を進みながら見渡して。 不意に、黒い一つをその中に見つける。まるで光が歪んだようにそこだけが黒くはっきりと見えて、ああではやはりここも同じだったかと、軽く息をついてそちらへと方向を変えた。水の音を隠しもせずに。

2013-11-27 22:42:18
華夏の勇者 @battle_atom

「おや、…誰かいるようだ。」 明るい景色の中をただ真っ直ぐに進んで、見つけたのは一つの人影だった。 道を尋ねたいが、果たしてその人影に自分の姿は「視える」だろうか。 物に触ったりは出来るものの、自分も一応一度は死んだ身だ。亡霊とも呼べるかもしれない。

2013-11-27 23:01:19
華夏の勇者 @battle_atom

…仮に自分の姿が視えても、この様な時代錯誤の恰好では驚かせてしまうだろうか。 まぁ、考えていてもしょうがない事ではある。いずれにしろ、あの人影しか頼れるものはないのだから。 「…もし、そこの君。少々お尋ねしても宜しいか。」 溜息をもう一つ。その人影に歩み寄り、そっと声をかけた。

2013-11-27 23:02:27
ゆきみかなめ@準備中 @Kaname_role

足を止める。向こうから声を掛けて来るとは思わなかった。静かに指輪の感触を確かめながら、その黒を見返す。 「……何?」 ——軍服、だろうか。真っ黒の。今はそれも、あまり好ましくはない。 「ここに来て、何を訊くでも無いとは思うけど」 充分な距離を取ったまま、問いを聞くより早く言った。

2013-11-27 23:19:20
華夏の勇者 @battle_atom

「…人の話はそう遮るものではないよ。ただ、道を尋ねたかっただけなんだ」 大仰に肩を竦め、答える。 どうやら自分はあまり好ましく思われていないらしい。 「ここは一体何処かな。これでも随分歩いたのだがね、生憎、ここには君と私しかいないらしい。…頼れる人間は君しかいないというわけさ。」

2013-11-27 23:30:44
ゆきみかなめ@準備中 @Kaname_role

眼を僅かに、細める。息を一つ吐き出した。 「ここは『此処』よ。どこに行こうとしたってどこにも行けない、だから道もない」 頼られて良い気分もしない。今は、どうしてそれでここに来れたのだろうかと、その疑念の方が強く浮かんだ。 「……貴方、誰?」 大罪ではないのかと、そう問いかける。

2013-11-28 00:26:49
華夏の勇者 @battle_atom

「どこにもいけない…か、それは困ったな。…ここは太陽が無くていけない。多少はいいが、ずっととなると、気でも違いそうだ。」 お手上げ、とばかりに両腕を上げる。 敵意はない、という事の表れでもあったのだが、どうやらそっちの方への効果は期待できそうに無いようだ。

2013-11-28 00:49:49
華夏の勇者 @battle_atom

「…ああ、そうそう。私の名だったね。私は百鬼誉(ナキリホマレ)、生前は祖国の海軍で将校尉官の位を与えられていた者だ。…とはいっても、今はただのしがなき亡霊にすぎないがね。」 実体のある亡霊なんてと君は言うかもしれないが、と笑う。

2013-11-28 00:50:07
華夏の勇者 @battle_atom

「…大罪については、いかにも。『傲慢(イリエリミシューズ)』だなんて大層な名を頂いてはいるよ。だが正直、その辺りについては明るく無いんだ、興味もないしね。…私が生き抜いた結果が、この【罪】であり【名】なのだから、誇らしいとは、思うがね。」

2013-11-28 00:51:23
ゆきみかなめ@準備中 @Kaname_role

「……そう、『傲慢』ね。縁でもあるのかしら、これで四人目だわ」 即座にこちらに襲いかかって来る風ではない。そう思って、重心を片足に。腕を組む。演技の様子はない、あれば嫌でも分かるから、それだけは信じられた。 「……ホマレ、で良いかしら、長い名は苦手なの。私は『憤怒(Ira)』」

2013-11-28 19:37:41
ゆきみかなめ@準備中 @Kaname_role

名告りに対してはこちらの名で返す。呼び名、通称に近いものだが、名告れるものがそれしかないのだから仕方がないと己の中で割り切って。 「……何かの為にここに来たって感じじゃないわね。ただ迷い込んだだけ?」 そう問いを重ねる。興味があるわけではないが、迷っているだけなら気が引けるから。

2013-11-28 19:37:42
華夏の勇者 @battle_atom

「ほう、傲慢の位とはそれ程にもあるものか。残念ながら、私自身は同じ座の者に会ったことが無くてね」 相手はどうやら、ほんの少しは警戒を解いてくれたらしい。 …よかった、と言うべきか。あのままでは話辛くてしょうがない。 帽子を被り直し、左右で色が異なるその瞳を真っ直ぐに見据えた。

2013-11-28 20:02:08
華夏の勇者 @battle_atom

「ふむ、憤怒(イラ)か。ではそう呼ばせてもらう事にするよ。…まぁ、ここに来た理由は、君の言う通りさ。いい年をして好奇心に負けてしまってね。潜ってきた扉も消えてしまったし、途方にくれていたという訳だ。…死んでからというもの、なまじ退屈していたものだから、つい、ね。」

2013-11-28 20:02:37
ゆきみかなめ@準備中 @Kaname_role

——どうやら大罪について、この状況について、言う通り明るい方ではないらしい。あるいは争った事がないのか。こちらも熟知しているには遠いが、扉を潜ってこれというのは、気が引けるというよりも、気が抜ける。呼び方には好きにすれば良いと軽く肩をすくめておいて。 「興味本位で来た、って事ね」

2013-11-28 20:43:42
ゆきみかなめ@準備中 @Kaname_role

組んでいた腕を解く。こちらを見やる視線に応えるように、真っ直ぐ見返し。 「生憎、退屈を凌げるようなものは一つしかないわ。死者だろうが生者だろうが、人間だろうが大罪だろうが、」 金を溶かす。細身の剣を手に。 「等しく『殺し合い』——『此処』は、一つの命しか要らないみたいだからね」

2013-11-28 20:43:43
華夏の勇者 @battle_atom

「…死んでからも、『殺し合い』か。人間は何処まで欲深いのか」 命を奪う行為自体を、否定はしない。自分もその様にして、祖国や家族を守ってきたのだから。 他の命を奪う事でしか、人間というものが生きられない事くらいは、理解している。

2013-11-28 21:40:47
華夏の勇者 @battle_atom

――それでもやはり、溜息をつかずにはいられないのは、己の弱さゆえか。 ――それとも、数多くの死を見送って来た、軍人としての性か。 「…だがしかし、それが、背負いし罪が導く必然だというのなら、従わぬ訳にはいくまい。」 …すらりと腰に差した太刀を引き抜き、構える。

2013-11-28 21:42:40
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