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しかしながら、物語内の神である先生だけでは、結末まで至ることはできないわけで、先生(知ル)が作者であるならば読者としての連レルが必要であることになります。読書会でも指摘のあったとおり、連レルは読者の代理人なわけです。ただし、ただ受動的に巻き込まれるだけではなく、
2013-12-15 20:59:26一人称の語り手として物語を進行する存在でもある両義的な存在なわけです。ただの進行役ではなく知ルに性を教えることからすれば、連レルと知ルの関係に限れば、連れレルが作者で知ルが読者の立場にあるとも癒えると思えます。つまり、この小説における物語の作者と読者の位相は 、
2013-12-15 21:06:51それぞれの人物に関して2×3の組み合わせで互いに作者ー読者の関係を作っていることになるのではないか。これは、細かく読み直せば綻びのある主張だろうとは思いますが、情報はだれにでも同じようにして扱える透明な媒体ではなく、むしろ暗号そのものであることが逆説的に示されるのではないか。
2013-12-15 21:12:38つまり、「自分にしか解くことができない」という認知の歪みにあえて盲目になることで初めて近づくことができるのではないか。そう考えれば連レルの無根拠な行動がむしろ神を巻き込んでいるとすら言えるのではないか。まあ、これは言い過ぎな気もしますが。
2013-12-15 21:16:51それとジェンダーの話について。ジェンダーをめぐって袋小路に陥るように思われるのは、結局のところ性がその人の価値体系において本質的なものとみなすかどうかにかかってくると思います。フェミニズムはこれを社会的に構築されたものだと主張したから新しかったわけです。
2013-12-15 21:20:31だから、自分が自分の性を何によって規定しているのかを問い直すという作業自体は、自分自身の価値体系の問い直しを伴うことになるでしょうし、いかに性を脱本質化するかというチャレンジは無駄ではないと思われます。以前現代思想で連載していた千葉さんの連載は倒錯を考える上でとても刺激的です。
2013-12-15 21:25:42あと、千葉さんと言ったら、森村泰昌論もすごくおもしろいです。 長くなりましたが、一先ずここまでにします。また機会があればよろしくお願いします。
2013-12-15 21:30:44knowは主人公(男性)がおじいさん先生のことをとにかく好きすぎ。先生が失踪してから14年間、先生の作ったプログラム見続け、再び先生と出会ったときの興奮。先生が亡くなった後も、14歳の少女を介して伝えられる先生のメッセージが、主人公にとって最良のプレゼントだという胸きゅん展開…。
2013-12-16 01:20:07いやもちろんそれだけじゃないんですけど、野崎まど作品面白いですね-。美少女そっちのけでおじいさん先生のことを考え続ける主人公の、巻き込まれ具合がよかったです。何度も言いますが面白いのはそれだけじゃないです!
2013-12-16 01:24:06本を読む習慣がない家庭で育った人は、本を読まないかもしれません。私がその部類。 そのかわりものを作ったり、絵を描いたり、映像を見たりマンガを描いたりしていたかな。 大人になってから、問題を解決するためにずつ本を読み始めました。今は本を通してのコミュニケーションを楽しんでいます。
2013-12-16 01:45:10