@nalsh バルカン半島へのスラブ人の侵入はだいたい6世紀ごろですから、そのころにはアテネ信仰はとっくに霧散してますねえ
2013-12-17 12:04:15@n0kada strixは、細かく言えばフクロウ類全般ではなく、その中の一部を指す語であるようです。これはギリシャ語のστριξをそのまま取り入れたものですが、女神アテナのつかいであるフクロウは、γλαυξ (glaux)であり、別のものなのです。
2013-12-17 12:15:07というわけで、夜の闇を好み、コウモリに化け、血を吸って殺した相手を同じ吸血鬼に変えて自己の眷族とする、という、現代では広く広まった吸血鬼のイメージは、このstrigoiiの伝承(ないしはこれに相当するスラブ/バルカン地域の伝承)を基にしていると考えてよいかと思われる。
2013-12-17 12:24:20ここまでが手元のメモにあったまとめの内容なんだけど、つまり吸血鬼はやっぱり死んでいるのだ(キリッ いや、実のところ、strigoiiは生者がそのままなることもあるらしいです。メモにはそう書いてあるが、メモにはソースが書いてないのでそれ以上のことは今はわからない。
2013-12-17 12:26:39@n0kada ありますね。それもまた比較的説得力のある説です。当地はトルコに支配されていた期間が長いですが、トルコ経由でその語が入ったのではないか、というものです。だから、最初に言ったように、「語源には有力な説がなく、はっきりしない」のです。
2013-12-17 12:29:00@kosaki55tea このメモを書いたときは何らかの資料を参照していたので、strigoiiがstrix由来の語、というのはどこかに存在する説のはずです。(私の説の独自性は、strigoiiがスラブ語upirをラテン語(古ルーマニア語)に翻訳した語だ、という点)
2013-12-17 12:37:16@unak @n0kada それだと、ロシア、ポーランドにまで広がる言語的な広がりが、ちょっと整合性とれなくなる感じがする
2013-12-17 12:37:24@kosaki55tea @n0kada ubyr(タタール)あるいはuber(トルコ)という語自体が、スラブ語から来ている可能性もあります。またその逆も絶対ないとまでは言えないですね。 私自身は卿と同じ理由でスラブ語語源説を推しますが。
2013-12-17 12:43:55しかし、僕は何のために吸血鬼伝承を事細かに調べてメモに残したのか。他にも、kudlak、nosferatu、moroii、Nachzehrerについてこのメモにはまとめられている。
2013-12-17 12:48:44Nachzehrerはドイツのものだが、胞衣に包まれて産まれた者がなるとされ、strigoiiの伝承(の一部)と共通する。kudlakはスロベニアのもので、赤い羊膜に包まれて産まれてくる(ちなみに白い羊膜に包まれて産まれるkresnikがこれを狩る)。東欧の胞衣忌避は根強そう。
2013-12-17 12:54:37