黒の卵【テドイア】

重音テッド×IAの物語。 ある日、天界から天使の卵が盗み出された。 その卵に宿るのは悲劇。 存在を消された男と、何も知らなかった少女との、叶えたかった約束。
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大崎巧実(裏) @mboxtw2

天はずっとテッドさんをどうしようか、って思ってた。このまま存在を無かった事としたい穏便派と、殺してしまえって言う過激派に別れて話が進まなかっただけ。 テッドさんが死んでしまったらその『存在』によって動いていた『破滅』の力が消えるのか、それとも本当の意味で発動するのかわからない。

2013-12-20 20:41:10
大崎巧実(裏) @mboxtw2

だから殺せ、という案には二の足踏んでいたんですね。殺してしまいたい、けれどそれで破滅を呼んだらどうする?って。でも厄介なのには変わらない。 だったら『存在』を無くすけれど『死ぬ』わけではない方法にしよう、と言うことになったのです。

2013-12-20 20:42:40
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんの時間を巻き戻して、卵に戻しそのまま封印してしまおう、と言う計画。つまり産まれる前に戻してしまえと。 これは簡単に出来る物ではないので、その結論に決まるまでも凄くぐだぐだだったわけなんだけど、それが漸く決まった、と言う所。

2013-12-20 20:43:49
大崎巧実(裏) @mboxtw2

そうしてその計画が発動を始めたその時、森ではイアたんとテッドさんがらぶらぶ絶頂期に入っていたって訳です。 イアと出会う前ならば、テッドさんはその封印に抗う事はしなかった。けれど今はイアがいる。やっと信じられる人と出会えた。

2013-12-20 20:45:17
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアと一緒に生きたい、と思い始めた頃だったから当然神々のその言葉に頷けるわけがない。 そうして二人で神々に対し抵抗をするんだけど、テッドさんは卵の中に封じ込められてしまうのです。最期に、イアへたった一つの約束を残して。

2013-12-20 20:46:52
大崎巧実(裏) @mboxtw2

卵の中へと封じられていくテッドさんを何とか止めようとイアは必死に手を伸ばす。ほんの僅かに指先が触れるのが精一杯だったのだけど、その一瞬に、テッドさんはすべてをイアに託すのです。 後のことは頼んだ、って。その『約束』をイアは聞く。イアだけが受け取った言葉。

2013-12-20 20:48:27
大崎巧実(裏) @mboxtw2

僅かに触れたその一瞬に、イアにはテッドさんの力が託された。 神々の誰一人として気付く者はいなかったけれど、イアにテッドさんの武器である大鎌が託されたのです。すべての命を刈り取る事が出来るそれは、天使も神さえも殺す事が出来る。その大きな力をイアに託したのです。

2013-12-20 20:50:02
大崎巧実(裏) @mboxtw2

神殿に安置される卵。それを奪い取り、もう一度孵すとイアはテッドさんと約束したわけです。 そして冒頭。彼の大鎌を手に、卵を奪いにイアはやってくるのです。すべてはもう一度、テッドさんと出会う為に。もう一度、二人の幸せを取り戻す為に。

2013-12-20 20:51:40
大崎巧実(裏) @mboxtw2

天はただ、怖かったのです。いつかテッドさんが自分達を殺しに来るんじゃないかと。 そしてテッドさんがイアとただ静かに暮らしたいって願った事もみんな無視をして、自分達の安心の為に封印する事にしたのです。 イアが何を言っても神は聞かなかった。災厄を封じるという大義名分の下に。

2013-12-20 20:53:07
大崎巧実(裏) @mboxtw2

そうしてイアはすべてを引き替えにしてもその卵を奪い返すと誓うのです。テッドさんに会いたくて。そして彼とのささやかな幸せを返してほしくて。 胸に抱いた天使の卵。それに沢山の祝福と、誰より強い愛情で暖めて再びテッドさんは産まれてくるのです。

2013-12-20 20:55:51
大崎巧実(裏) @mboxtw2

再び生まれ落ちたテッドさんを今度こそイアたんは離さないと誓うのです。今度は彼が寂しくないように、産まれた頃から一杯一杯愛情を注いで。 そうして二人が叶えたかった幸せの続きを叶えていく、というお話。

2013-12-20 20:57:33