JASRACと公取委の争いに関する考察のまとめ

JASRACと公取委が包括契約絡みで争っていて、それについて考察したのでまとめ
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弦音なるよ @naruyo_t

包括ライセンスとすることで権利関係を整理し、取引コストを減らしてる、という利点はどうなってしまうのか... > "JASRACの使用料徴収は競争を妨害…高裁" http://t.co/YFUvghT9kB

2013-11-02 12:13:11
ぼんぼ#静養中 @tm_bonvo

公取委「JASRACおかしくね?」JASRAC「おかしくねーし!」公取委「ごめん取り消すわ」e-License「いやおかしいだろ! 取り消しを取り消せ!」高裁「そーね、公取委はも一回考えれ」←いまここ。

2013-11-03 12:32:07
New K @biru_geitsu

@naruyo_t 実際すごい利権を独占してると思うんだけど、どうやって規制すればいいのか。わからん。

2013-11-02 13:34:03
弦音なるよ @naruyo_t

@kei_koizumi ちょっと論点ずれたけど、JASRACに関して通常ツイートの方で考えを述べてみた。JASRACのシェアが98%という現状は異常。ただ、独占を崩す方法として今回の判決はちょっとロジックおかしいと思う。

2013-11-03 13:05:01

見解のまとめ

弦音なるよ @naruyo_t

1)JASRACの包括契約が独禁法に触れそうな件について。 放送局は楽曲使用料の支払いにあたり、使用した割合に応じた支払いでなく、年間の放送事業収入の約1・5%を支払額とできる。「できる」という点に注意が必要で、使用者は1曲1曲毎の支払いとすることも選べる。

2013-11-03 12:55:57
弦音なるよ @naruyo_t

2)使った曲を1曲ずつリストアップしてもいいけど、それだと労力かかるので、では思い切ってざっくり「放送事業収入の1.5%」でいいですよ、とするのが包括契約。これはJASRACでなく使用者側に有利に働くはず。(取引コスト解消という目的はパテントプールも同じだね)

2013-11-03 12:56:50
弦音なるよ @naruyo_t

3)使用者が今回のイーライセンスでなくJASRACを選ぶのも、個別契約よりJASRAC包括契約の方が安く済むから。イーライセンスとJASRACの違いは契約種別ではなく、JASRACがすでに膨大な量の楽曲を管理していて、スケールメリットがハンパないということ。

2013-11-03 12:58:25
弦音なるよ @naruyo_t

4)判決読めてないけど、包括契約自体をNGとするのはどうかと思う。参入障壁となっているのは包括契約というより、歴史的経緯により1機関だけが膨大な量の楽曲を抱え込めてることじゃないだろうか。その結果として、包括契約という形でJASRACの優位性が生まれている。

2013-11-03 13:00:07
弦音なるよ @naruyo_t

5)JASRACは錯綜する権利関係を整理し、使用者の手続きの手間を減らし、さらにスケールメリットを活かして「放送事業収入の1.5%」という低価格でライセンス提供している。著作権法制下ではとても有益な仕組み。(そもそも著作権法滅びた方がいいんじゃね?というのは今回は議論しません)

2013-11-03 13:00:52
弦音なるよ @naruyo_t

終)理想を言えば、JASRACのような組織が2、3社存在して、それぞれ競争しあってくれれば、使用者の便益は増すだろう。JASRACのシェア98%という現状は全く健全とは思わない。ただし、独占の理由を包括契約の存在に求めるのはちょっと違う気がする。

2013-11-03 13:01:37
弦音なるよ @naruyo_t

数社寡占と言えば携帯電話が思い浮かぶけど、通信料がなぜあの値段なのかはよくわからないな‥。でも1社独占されてるよりはずっとマシ。

2013-11-03 13:03:30

数社寡占の案について

New K @biru_geitsu

@naruyo_t 読んだ。携帯キャリアの例えはなるほどな。でも、仮に同じくらいの登録数の管理団体が3つあったとして、レーベルはその3社にそれぞれ管理委託する、そして放送局もその3社と包括契約を…ってなんだそれってなるじゃん?

2013-11-03 13:30:24
弦音なるよ @naruyo_t

@kei_koizumi 管理機関が複数の場合、レーベルはどれかひとつを選んで契約することになると思う。ユーザは使いたい曲を管理してる機関を選んで契約する。機関としては、より使われやすい曲を出せるレーベルと契約できるようにがんばることになる。

2013-11-03 13:39:48
弦音なるよ @naruyo_t

@kei_koizumi こういう管理機関が多すぎると、結局ユーザも複数機関から使用許諾もらわなきゃで包括契約の意味が薄れちゃうので、3社くらいが妥当かなと。

2013-11-03 13:41:13
弦音なるよ @naruyo_t

@kei_koizumi イメージ図を描いてみた。楽曲に対する著作権料分配額と、ユーザに対する包括契約料率はそれぞれよ機関で異なるのでお好みで。 http://t.co/CN0uD3yTDl

2013-11-03 13:52:16
拡大
弦音なるよ @naruyo_t

@kei_koizumi 正直思い付きなので、著作権制度について論じた本もう一度読み直してみます。でもそんなに外れてはいないはず。

2013-11-03 13:53:13
New K @biru_geitsu

@naruyo_t うん、なんとなくわかってきた。

2013-11-03 13:56:37
弦音なるよ @naruyo_t

@kei_koizumi でも現実問題としてJASRACの独占がどうなるとも思えないんだけどね...。著作権法側の問題のが大きい来はする。

2013-11-03 13:58:46

付記:全然関係ないけど福井健策著『著作権の世紀』抜粋

弦音なるよ @naruyo_t

著作権は本当に「著作者の死後50年」も必要か。 ”「死後50年後の著作権料が記念館運営費や若手への投資に使われる」と言われるが、死後著作権収入の大部分は遺族収入になるので、何%が再創造に回されているかは調べた方が良い”(福井健策著『著作権の世紀』)

2013-10-30 18:08:16
弦音なるよ @naruyo_t

”米国で著作権保護期間の延長が議論されている。しかし米国経済学者17名による法廷意見によれば、保護期間を死後50年から70年に延ばした場合の収入増加は、著作権収入全体の1%にも満たない”(福井健策著『著作権の世紀』)

2013-10-30 18:09:32
弦音なるよ @naruyo_t

”著作者の死後刊行された書籍点数は全体の1/4に満たず、死後40-50年では全体の1.94%に過ぎない(朝日新聞記者・丹治吉順の調査)。つまり著作者の死後も恩恵を受ける著作物は、ごく一部の有名作家に集中している”(福井健策著『著作権の世紀』)

2013-10-30 18:10:59
弦音なるよ @naruyo_t

”著作権は死後、相続人全員の共有になるのが原則であるため、使用にあたっては全員の同意を得なければならず、これが最大の難関となっている”(福井健策著『著作権の世紀』) 死後50年も経つと、遺族を探し当てること自体が困難になってしまうとのこと。

2013-10-30 18:17:52