SecretLover4【R-18】

secretloverシリーズその4(・ε・) 【1】⇒http://togetter.com/li/605940 【2】⇒http://togetter.com/li/605940 【3】⇒http://togetter.com/li/607648 続きを読む
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橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

26)彼に出会ってから、一般の人と身体を重ねる事がなかったから、挿入される時の痛みが軽減されたかどうかはしらない。 けれど、ナカでも気持ちよくなれると十分に教え込まれている身体はその快感を追ってしまう。 しかも、絶対的な信頼を持っている彼の手だ、身体は大いに喜んでいた。

2013-12-31 01:28:18
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

27)少しのインターバルを挟んだせいか、幾分体力が回復したせいか、従順にしたがっている身体が憎らしい。 なのに、その刺激と快感がもっともっと欲しいと貪欲にその動きを貪っていた。 「ぁ、あ…っや、だいきぃ…っ」 「いいよ、何回でもイって莉奈。いつもは素直にイクでしょ?」

2013-12-31 01:30:08
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

28)ナカに潜り込んだその骨ばった長い指がその場所を優しく押しては擦りあげて、腰が何度も跳ねた。 溢れた蜜が小さな、だがはっきりとわかる水音を立てている。 短く息を吐いてブルブルと震えてしまう足を抑えられない。 ぐっと腰に押し付けられた彼のその欲情を感じ取って、今度は心が震えた。

2013-12-31 01:32:20
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

29)ナカをかき回しながら、だが確実に私の身体を追い詰めている。 耳にかかる彼の熱い吐息に、腰に押し付けたまま、擦り付けるられるその熱に、頭が痺れてまともな思考を保てない。 「ぁ、あ…っ大樹、だいき…っ」 「はっ…莉奈、可愛い、莉奈…っ」 彼の指の動きが一層その激しさを増した。

2013-12-31 12:33:34
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

30)彼の掠れた、欲情に濡れた声を聞きながら、私はまた、激しいうねりに飲み込まれて、身体が震えながら硬直して、弛緩した。 「…は、っ…は…」 「…ふ、エロい顔、めちゃくちゃ可愛い」 私の息も荒いが彼の息も荒い。 腰に押し当てられたままのそれがピクンと跳ねて、濡れた感触がしていた。

2013-12-31 12:40:52
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

31)汗で濡れた額を彼が撫でて、唇を重ねてくる。 彼が私に触れる時、優しいのはいつものことだ、なのに何故か、そのキスがいつもと違う。 優しく絡め取られた舌が甘くて、何かを持って行かれてしまいそうで、それが怖くて、彼の腕を掴むと首に回すように促された。 「…ぁ、んぅ…」 「…莉奈」

2013-12-31 12:44:38
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

32)正面から向かい合って、何度もキスをされた。 彼の熱は未だその硬さを保っていて、私の足に押し付けられている。 髪を撫でられて、ゆっくりと視線を向けると、その瞳の熱さに心臓が跳ねる。 今日、私がどんな決意をして、ここにいるのか、見透かされているような気がした。

2013-12-31 12:48:19
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

33)「…莉奈、挿れなくても、一緒に気持ちよくなれる方法あるの、知ってる?」 「…え…?」 「…一緒に気持ちよくなろっか。ねえ莉奈、俺の事、気持ちよくして」 「え、え?ぁっ…や、ちょ…っ」 彼が上体を起こして私の両足を揃えて抱える。 少しきつい体勢に何をされるのか全くわからない。

2013-12-31 12:50:52
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

34)彼がそのまま、太ももをキツくその腕に抱いて、熱く昂ったそれを間に滑り込ませた。 「あっ…!」 「…ここ、摺り合わせるだけでも、めちゃくちゃいいんだよ…っ」 「あ、ああっや、だいき、ぁっ」 彼がそれを擦りつけるように動き始めて、その先端が何度も敏感な粒を擦る。

2013-12-31 12:58:46
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

35)「…ふ…っ莉奈…こっちみて、俺の事…っ」 腰を激しく動かしながら、彼が私の頬に触れた。 熱く、潤んだ瞳から目を離せなくて、何度もお互いを求めるようにキスをする。 初めて聞く彼の切なげな吐息に胸が痛いほど締め付けられて、その身体にぎゅっと抱きついた。 「あ、ぁ、…あん…っ」

2013-12-31 13:02:49
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

36)「…っ莉奈…っ」 ぎゅっと抱きしめ返されて、甘くて切ない感情が心の中に広がった。 今だけでもいい、彼が私を求めてくれてるのだと勘違いしたい。 繋がってはいないのに、まるで全部重なったかのように感じるその温もりに身体を震わせて、瞼を閉じる。 太ももの間を暖かい液体が濡らした。

2013-12-31 13:05:37
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

37)ぼんやりと見つめていた時計の針はもうすぐ終了の時刻になろうとしてる。 いつもなら几帳面に30分前に声をかけてくるのに今日はまだ私を後ろから抱きしめたままだ。 時間いいの、そう聞かなきゃいけないのにこの甘くて穏やかな時間を失う事が怖い。 もう終わりにしようと思っていたのに。

2013-12-31 13:08:20
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

38)こんな不毛な想い、とっとと見切りつけなきゃ、諦めなきゃ、そう、決意して、これが最後だと決めて、ここに来たのに。 いつもならそのビジネスライクを最後の一線で守ってるくせになんで彼は、こんな、人の決意をグズグズに溶かすような事するの。 涙が滲んで、だがそれを悟られたくなかった。

2013-12-31 13:10:42
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

39)私の身体を強く抱きしめている彼の腕からは逃げられそうにもない。 せめてもの抵抗で、枕に顔を埋めるとその人の唇が背中に落ちた。 「…莉奈…」 「…もう、終わりでしょ…」 「……」 「…早く、帰る支度しなさいよ。…怒られても、私知らないから」 延長もできるが、するにはもう遅い。

2013-12-31 13:12:49
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

40)延長する場合は30分前にが原則だ、彼はその30分前に、事務所に連絡を入れてない。 だから時間通りにこの部屋をでて行かなければいけないのだ。 でも今日それが遅れてもそれは私のせいじゃない。 彼が、いつもと違って、執拗に私に触れたせいだ、こんな甘い麻薬のような感覚を残したから。

2013-12-31 13:15:09
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

41)「…莉奈、今日はここで年越しするんだよね」 「……」 もう言葉も交わすのも嫌だ。 なんで決心したのに彼はその決心を揺らがせることばかりいうのだろう。 黙ったまま枕から顔を上げないでいると、戸惑った気配と、そっとベッドから降りる気配がして、ほっと胸をなでおろした。

2013-12-31 13:16:55
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

42)痛みは時間が消してくれる。 今だけだ、今を乗り切ったらまた私は何も気にしないで前を向ける。 唇を噛み締めて彼が服を着る音にじっと耳を済ませた。 「…莉奈、顔見たいんだけど…」 「嫌」 「…本当、意地っ張りだなぁもう…」 「なっ誰が…っ」 呆れた声で言われてムッとした。

2013-12-31 13:21:51
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

43)思わず顔を上げた私の頬に、彼がキスを落として、固まった。 呆然としたまま見上げれば、そこには彼の、嬉しそうな笑み。 一瞬何が起こったのかわからなくて、唇が触れた頬を押さえたまま彼を見つめていると、「またね」、そう口にして彼がベッドから立ち上がる。

2013-12-31 13:24:24
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

44)部屋から出ていく彼に私は何も言えなくて、ただただその背中を見送る事しか出来なかった。 パタンと静かにしまったその音に、どっと身体から力が抜けて再びベッドに沈む。 口からこぼれるのはため息だけだ。 ぎゅっと瞼を閉じて巡る彼の記憶を振り払おうと枕を握り締める。 これでいいんだ。

2013-12-31 13:26:45
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

45)これでいい、これでおしまい。 もう最初から決めてた事だ、後悔なんてない。 滲んだ涙をごまかすように布団に潜り込んで、痛む心をなかったことにしたくて誰が見ている訳でもないのに必死で首を振る。 いつの間になんて、しらない。 もしかしたら初めからだったかもしれない。

2013-12-31 13:29:05
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

46)私の心はいつの間にか掴まれていて、彼に会うたび彼が「仕事」で会いに来てくれる度いつも胸が痛くなった。 それでもsecretloverに依頼するのをやめられなかったのは私が弱かったせいだ。 あの温もりに触れられなくなるのが嫌だった。 いよいよ溢れだした嗚咽が酷く情けなく響く。

2013-12-31 13:32:04
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

47)昼間は、普通に会社員として働いてると聞いたのは、一番最初の時だ。 きっと、31で、あれだけ雰囲気のあるかっこいい人が同じ職場にいたら女の子達はさぞ色めき立っているんだろう。 私みたいな年増が叶うわけない。 諦めるべきなんだ、叶わない想いに身を焦がすのは私の性格じゃない。

2013-12-31 14:12:51
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

48)何度も何度も、未だに痛み続ける心にそう言い聞かせて、ボロボロと涙を零した。 泣くのは今だけだから、明日になったらまた、私は私に戻るから。 ついさっきまでそこにあったはずの温もりを無意識に求めて、すっかり冷えたそのシーツをきゅっと握り締めた。

2013-12-31 14:15:04
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

49)大晦日特番の歌番組で、歌手が切ないラブソングを歌っていた。 涙はいつの間にか止まっていて、ぼんやりとその映像を眺めていた。 その歌詞が自分の今の気分にはピッタリな筈なのに、耳をすり抜けていく。 シャワーを浴びてすっきりしたはずの身体は酷くだるい。

2013-12-31 14:18:51
橘 志摩( ˙▿˙ )<ホンモノだよ! @gara_panda

50)シャワーを浴びるために動いたせいで体力を使い果たしたらしい。 何もする気が起きなくて、下着だけを身につけてから布団にもぐったままだ。 日付が変わるまであと30分もない。 泣きはらした瞼が熱をもって痛かった。 「……一人で、ホテルで年越しか…」 呟いて、その侘しさに自嘲した。

2013-12-31 14:21:15