茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1141回「本当に必要なものは、何か」
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ほな(1)BBCで放送されているSherlockの最新シリーズを見たいということで、苦労してあるテクを使ってみた。それで、そのついでに、Bad Educationというシリーズがあることがわかった。ぼくが見たのは第一シリーズの第一エピソードだったが今は三シリーズまで行っているらし
2014-01-12 07:33:18ほな(2)内容は、学校の先生が(荒廃している)生徒たちよりもサイテーでダメというもので、同僚の女の先生の気を引こうと生徒の一人をダシに使っていろいろ仕掛けるが全部失敗、みたいなやつ。ただ、中国系の女子学生だけが学力優秀でマジメ、という今風の設定になっている。
2014-01-12 07:35:05ほな(3)それで、面白かったからもっと見たいとiPlayerで探したらない、それで、youtubeで検索したら、Bad Educationたくさん。あった。なんだ、あるじゃん、と思うと同時に、オレが中学で英語を勉強し始めた頃からは、本当にすべてが変わってしまったんだなと感慨。
2014-01-12 07:36:06ほな(4)ぼくが中学の時は、ネイティヴな英語の音源自体を確保するのが大変だった。FENくらいしかなかった。テレビの音声で二カ国語放送が始まったとき、画期的! と思ったくらい。当時はバカ高い英会話教材があって、買おうかな、どうしようかな、と葛藤したりする日々もあった。
2014-01-12 07:37:25ほな(5)ところがどうだ。今じゃあ、Michael Sandelのlectureも、Bad educationのエピソードも、Christopher Hitchensの無神論のdebateも、ネット上に無料にある。英語教育は、当然、このような時代に適応すべきだろう。
2014-01-12 07:38:53ほな(6)学術情報も、常々言っているように、google scholarの向こうにワンクリックである。だから、情報自体は、学校に行かなくても手に入る時代になった。大学行かないと学問の機会がないというのは、完全に過去の時代の話になったというのが、私の実感である。
2014-01-12 07:39:58ほな(7)昨日、会いに来た早稲田大学の「水素」というハンドル名の男子が、学校辞めようかどうか迷っている、とか言ったから、「できるなら辞めないで卒業しろよ。どうでもいいけど、親が喜ぶぞ。小津安二郎も言っているだろう。どうでもいいことは、世間に従うって」とアドヴァイスした。
2014-01-12 07:41:08ほな(8)大学は、今や、かつて存在したバカ高い英会話教材のような存在になっている。もちろん、自然科学系で実験をやるとかは大学がとりあえず便利だけど、それだって将来はOpen accessの実験設備できるかもしれない。文系については大学は完全なvanity industryだろう。
2014-01-12 07:42:39ほな(9)本当に必要なものは、何かということで。学術情報や英語教材はネットで無尽蔵にあるが、面白い人、感銘を受ける人格は希少資源のような気が一応する。そのために大学がある、というのがよく聞かれる議論だが、それさえも怪しいと、Dawkinsのlectureオンラインで見ながら思う。
2014-01-12 07:44:17