和智正喜先生の『仮面ライダー1971-1973』回顧録
- akinosora_
- 29780
- 126
- 1
- 0
中学の頃からの友達で、今は明治学院大で教えてる稲葉振一郎という人がいるのですが……彼がぼそっとブログで呟いていた言葉が『流星1973』の核になっています。えー、なにかというと、えー、今、検索して掘り出してくるからちょっと待ってて。
2014-01-17 01:09:30@masakiwachiex ハヤトを失うクライマックスを持つ1971は確かに素晴らしいですが、1972の緑川家で緑川翁に自身の決意を語る本郷の姿は今でも新しい本郷像として心に残っています。
2014-01-17 01:12:05「次巻があるとしたら、それはたぶん、本郷猛の孤独が癒される話になるでしょう。本郷の孤独は「決して癒されない悲しみ」であり、今回彼はそれを正面から引き受けました。しかし彼がそれをなしえたのは、実は彼は孤独ではないからこそなのです。次巻では彼はそれを発見することになるでしょう」
2014-01-17 01:13:41と、稲葉振一郎さんの2003年のブログ、つまり「希望1972」のすぐ後に書かれたものです。ちなみに、彼の「希望1972」評は……
2014-01-17 01:14:42「和智正喜『仮面ライダー Vol.2 希望1972』買いました。読みました。今回は「普通の人」本郷猛の挫折と再生の物語です。前巻でもすでに自らの使命の過酷さを理解してはいたものの、実際にその重荷を担ってみて押しつぶされそうになります(つづく
2014-01-17 01:15:34つづき)恐ろしいことに、彼を取り巻く人々は、敵も味方も(改造人間でないにかかわらず)常人ならぬ化け物ばかりなのですから、つらさもひとしおです。しかし何とか彼は再び立ち上がります」引用終わり
2014-01-17 01:15:53話が戻って、稲葉さんのブログ。あの文章を見て、「あー、そういうことなのか」と思って、その通りに書いたのが『流星1973』というわけです。きっぱりさっぱり。
2014-01-17 01:17:16結果、七年後にエンターブレインさんから三部合本の形で、新作『流星1973』を出すことができたのですが、これはほぼ七年にわたって、複数の出版社に企画を持ち込んでいただいた、竹中清さんのお陰です。
2014-01-17 01:20:27竹中さんはその頃は某編集プロダクションの社長をされていたのですが、講談社版とはなんの繋がりもなかったのですが、ただ僕の小説を気に入っていただいて、続きを読みたい、ということだけで動いていただきました。
2014-01-17 01:22:14これは大事なことなのでなんどでも繰り返しますが、『仮面ライダー1971-1973』という本が存在できたのは、竹中清さんという方、ただひとりの情熱の賜物です。
2014-01-17 01:22:51『流星1973』ですが……これは、本郷が守るべきものを見つけ、更に失う、というお話ですね。あ、それだとちょっとニュアンスが違う。失うじゃないですよね、なんだろう……?
2014-01-17 01:24:16よく、『仮面ライダー』の定義、みたいな話になりますよね? 自分の中の『仮面ライダー』の定義というよりは、あくまでも小説版での定義ということなんですが……いや、同じか? 同じだ。同じとしよう。それはなにかというと……
2014-01-17 01:26:30「誰にも知られず、誰の応援も得られない」といのうが、最大の定義なんです。実際、小説の中でも、特に『流星1973』は多くの仲間を得て戦う話なんですが。それでも、最後の最後、肝心なところでは、結局ひとりになる。そういうお話です。
2014-01-17 01:27:50なにしろ『仮面ライダー』ですから、その基盤は石ノ森先生(ノは半角ですぞ)の作品世界と、東映ヒーロー全般だったりするわけですが……夜中だから、この先、若干ぶっちゃけますが。
2014-01-17 01:32:49