20140112-18twnovel

みゅ @romanism_

独り暮らしになった。でも、喋り相手がいる。置物だ。別に俺は痛い奴じゃない。比喩じゃなく喋るのだ。置物が。晩飯の献立や生活リズム、恋愛事情にまで口を出してくる。鬱陶しいことこの上ない。一緒にすんでいた姉もこんな調子だった。思い出すと涙が出てきた。 #twnovel

よりりー（冬眠） @yorilee_2525

むかしむかしあるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。完。　#twnovel

楠樹 暖 @kusunokidan

#twnovel 幻獣ハンターの私はサイクロプスの頭蓋骨を発見した。が、これはナウマン像の骨だった。鼻の部分の穴が大きくて一つ目に見えたのだ。琥珀を掘っていたら竜の骨を見つけた。が、これはコエルロサウルスの化石で竜ではなかった。世間は何やら騒いでいるが私は欲しい物が手に入らない。

咲良 潤　#言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

車にはねられた僕は、病院のベッドの上で最期を迎えようとしていた。唯一間に合った彼女は、泣いている様子もなく歩いてくる。そして頭をグイっと引き上げて刺すような目で冷静に「勝手に死んだら殺すわよ」と言った。心臓が止まっても僕が生きているのは、彼女の愛情か、怨念か。#twnovel

セミが鳴いとるんや @kamatora99

ハロー！ミスターウィンタース！車はまだ空を飛ばないし、子供の頃の夢も叶わなかった。思っていた未来とはちょっと違っていたけれど、僕は君が生きていてくれたら、この先もきっと楽しいだろうなって思うんだ。君にはそんな人いるのかな？グッバイ！ミスターウィンタース！ #twnovel

黒目ソイソース @ghostsoysauce

弟は自殺したんじゃない。虐められ、両親にも見放されてた。でも逃げ場があった。自殺じゃない。自分の意思で行ったんだ。そこはとても良い所なんだろう。「姉チャん、迎えニ来タヨぉ」足元にはバラバラになった両親の死体。手首を掴む、ぬめつく手。死んでくれた方がマシだった。#twnovel

黒目ソイソース @ghostsoysauce

【定期：クトゥルフ縛りツイノベ】毎日１話PCから投下中。ただし病気の時とかは無理しません/基本一話完結/固定登場人物は今のところいません。が、6/28生まれたかも？何も考えず書きました、ハイ。頑張ってクトゥルフ的テイストでお送りします。緩いです。#twnovel

低脳夏冬 @warawaram9

#twnovel　「君の何もかも信じているような声が嫌いだった」ぼんやりとした頭で彼が言ったのを聞いたのだけれども、過去形ということは今は好きなのだろうか。聞き間違いか確認したいけど声がでてこない。ひどく眠い。珍しく熱をもった彼の手が額に降ってきて、気持ちよくて、そのまま眠った。

咲良 潤　#言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

胸のことをどうこう言っているわけじゃなくて つまりは単純に、ただ君のことが好きなだけで 期待してるとかそんなことはないんだよ絶対に #あいうえお正月作文 #あいうえおツイノベ #twnovel 【睦月】

みきちず @mikitiz

#twnovel 朝起きたら放っておいた畑に大根が植えられていた。１反、３００坪にびっしりと。どうやら気付かぬ内に毎日毎日せっせと世話をしていた訳はない。とりあえず１本引き抜いてみた。見てくれが良くない。地面に捨てたら二又の根を器用に動かし走って逃げた。ああ。渡り大根という奴か。

あっぷるピエロ @apple_dop

これは恋なのか、カカオ70％でもかじって苦い味を噛みしめたい。恋とか愛とか、ホントに甘いの？ハチミツ？ホイップクリーム？それともミルクチョコレート？カカオ90％だったらどうしよう。甘いといいなぁ恋だといいなぁ。 #twnovel 私と彼女じゃ、可能性は低いけど。

低脳夏冬 @warawaram9

#twnovel　「アナタはアレなんでしょう。人と違う自分を保っていないと、人から見てもらえないとか思っちゃってるんでょう。汚いのね。人と格差をつけることでしか自分を確立できないんですもんね。アイデンティティなんてえらそうに語っちゃって」彼女はそこで言葉を切った。「でも、好きよ」

23時の夢物語 @23novel

#twnovel 鏡の彼方に見えたのは 硝子の奥に見えたのは 見たことのない私の姿 ビロードの覆いを外し ライオンの待つ草原へ きらめく扉を開け放て #あいうえお正月作文 【鏡開き】

なないろサイダー @sette_colori

何かお話してと彼に頼んだ。そうだなぁと言って語り始めたのは、亀を助けた少年が兎とのレースに勝ち、賞品の鬼ヶ島の財宝でプレゼントを買い、月のお姫さまと結婚する話。何それと文句を言ったけど、内容なんてどうでもよくて。本当は、君の声を聞いていたかっただけなんだ。 #twnovel

みとき @lau_fla_00

『男なんて、こりごり…』寂れたバーの片隅で煙草をくゆらせ、女は言った。まるで地球上の男全員を知ってるかのような口ぶりだが、一人の男を思い浮かべているのだろう。女にとって、男はその一人だけなのだ。溜息のように深く吐いた煙が消えていく。女は静かに、煙を見つめていた。 #twnovel

23時の夢物語 @23novel

#twnovel 世界にとって大切なものが、何者かに滅ぼされてしまった。世界の根幹を成す、世界の秩序を司る、とても大切なもの。これがなくては世界が存在する意味がない。悪よりも極悪な犯人を憎んで、また紙の束を火にくべる。テーマがないのは絶対私のせいじゃない。#世界もう滅ぼしたい協会

𝕤𝕙𝕚𝕣𝕠 @yakak21

何も持たずに生まれてきたのに、それでも失い続けて生きてきた。#twnovel こんなに寂しい世界にある日君が現れて「どうぞ」と蒼い花を差し出した。まだ蕾のその花の香りはわからないけど、何も無かった僕の部屋と孤独な心に生きる意味を与えてくれたよ。この花を必ず咲かせてみせるからね。

リュカ @ryuka511

決して開かれ無いお屋敷のカーテンを少年は見上げる。病弱なお嬢様が一人ぼっちで寝ていると聞き少年は彼女の事を知りたいと願った。きっと仲良くなれると思うんだ。だがある日彼は見てしまう。お屋敷から出てくる小さな棺。名前すら知る事の出来なかった少女を悼み、少年は泣いた。 #twnovel

いでゆのまち @ideimachi

#twnovel 腰まであった髪を切ってきた後輩に、失恋でもしたの？ とからかい半分に訊いてみる。はい。僕をじっと見つめ、彼女はにっこり笑った。「あなたに」えっ、とうろたえてしまった僕は、もう彼女の罠にかかっていたわけで。

なないろサイダー @sette_colori

「僕はね、雑煮になんてなりたくないんだ」上の段が言う。「いいじゃない。美味しいじゃない」下の段が答える。「嫌だね。名前からして嫌だ」上の段は憤慨している。「まぁまぁ。食べてくれるなら何でもいいじゃない。」下の段がなだめる。 #twnovel その家の今日のおやつはぜんざいだった。

みぞれゆき @mizoresnow

なんとなく好きだった。何故か惹かれた。かわいい子だった。それに性格も良かった。一緒にいたいと思った。それで告白した。OKをもらった。幸せだった。幸せだけど、なんか違うと思った。別れた。縋られたけれど、振り切った。元に戻った。僕はまた、なんとなく君を好きになった。 #twnovel

23時の夢物語 @23novel

#twnovel 「獏ちゃん、何食べてるの？」 「死んじゃう危険があるものだよー」 「喉につまらせたら悪夢だよー」 「人間が食べてもきっとおいしくないよー」 「お餅食べたフリしてもダメよ。今夜のテーマ返しなさい！」

みきちず @mikitiz

#twnovel 周りの奴が何を企んでるかなんて分からないのにみんな無警戒だ。手の届く範囲に他人を近付けるなんて浅はか過ぎる。すぐそばを車が走ってるのにな。特にこんな坂道では体勢を崩しやすい。簡単に転ぶぜ。おっ。獲物発見。重そうな屋台を引いて隙だらけだ。あれの背中を押してやるぜ。

橘　颯 @so__w

昔、彼等には寿命があった。無秩序に発生し、必ずや迎える不可逆的な結果。彼等は根絶に挑み、軈て勝利した。其れが無為の生を過ごさぬ為の救済とも識らず。然して、彼等を創りし者は悉く死に絶え。過日に破棄した知識技術は最早取り戻す事能わず。機械人間は怨嗟を唱え働き続ける。 #twnovel

くみ@現在書き込みRTいいね不安定です @blackopal07

今年の秋はいつもより短い気がした。いつの間にか地面に赤や黄色、茶色に変色した落ち葉が絨毯の様に広がっている。横に居る恋人はさっきから変な歩き方をしてるので足でも痛めたのかと聞いてみたら「だって一生懸命に生きていた生き物だから。出来るだけ踏みたくないんだ」 #twnovel #BL