先天性風疹症候群（CRS）を実際に診療する産科医、小児科医のための「先天性風疹症候群（CRS）診療マニュアル」を作成・公開

Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”日本周産期・新生児医学会は1月17日、先天性風疹症候群（CRS）を実際に診療する産科医、小児科医のための「先天性風疹症候群（CRS）診療マニュアル」を作成（中略）公開した。”　 http://t.co/IF4ERs6GGr PDF　http://t.co/H7wPAn2sq0

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先天性風疹症候群（CRS）を疑い児の検査を行う場合の推奨 http://t.co/z9S5GxvG8H

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引用：CRSの症候には先天性感染症に共通してみられる非特異的なものと、風疹に比較的特異的なものがある。非特異的な所見としては、胎児発育不全、低出生体重、小頭症などがあり、

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引用：また骨髄抑制と髄外造血に伴う貧血、血小板減少、点状出血、ブルーベリーマフィン様皮疹（紫斑と解釈されることが多い）、肝脾腫などがあり、これらの所見はサイトメガロウイルスをはじめとした他の先天性感染症でも認められることに注意が必要である。

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引用：特異的な所見には白内障、眼底のsalt-and-pepper appearance、感音性難聴、先天性心疾患（動脈管開存症、末梢性肺動脈狭窄症）、骨成長不全などが挙げられる。

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引用：各所見の出現頻度（表1）はさまざまで、合併症の数も1つのみが13％、2つが24％、3つ以上が63％と報告されている。 http://t.co/9W4u36TDNu

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引用：乳幼児で原因不明の白内障や難聴を認めた場合 出生時に症候のないCRI症例でも、7割近くに5年以内に何らかの症候が認められる可能性がある5）。特に原因不明の白内障や難聴を認めた場合には、鑑別としてCRSを考え診断を行う必要がある。

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引用：CRSの児の届出はどうすれば良いですか？ 医療機関の最寄りの保健所に、診断から7日以内に発生の届を行う。 届出に必要な要件は、下記ア及びイの両方を満たすものとする。 http://t.co/GZKCqpHIqR

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引用：ア「白内障、先天性緑内障、先天性心疾患、難聴、色素性網膜症、紫斑、肝脾腫、小頭症、精神発達遅滞、髄膜脳炎、X線透過性の骨病変、生後24時間以内に出現した黄疸」の中からいずれか1つ以上の症状を有する。

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引用：イ「①分離・同定による病原体の検出、②PCR法による病原体の遺伝子の検出、③IgM抗体の検出、④HI抗体価が移行抗体の推移から予想される値を高く超えて持続」。①～④のいずれか１つを満たし、出生後の風疹ウイルス感染を除外できる。

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引用：＜解説＞ 風疹に対する免疫が不十分な妊娠20週頃までの女性が風疹ウイルスに感染すると、胎児にも風疹ウイルスが感染して、出生児の眼、耳、心臓に障害がみられることがあり、この疾患をCRSという。

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引用：CRSの主要症候は、白内障、先天性緑内障、色素性網膜症、感音性難聴、先天性心疾患（動脈管開存、心室中隔欠損、肺動脈狭窄、大動脈縮窄）であるが、

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引用：その他の症候としては、低出生体重、小頭症、小眼球症、溶血性貧血、血小板減少性紫斑病、肝脾腫、肝機能異常、髄膜脳炎、間質性肺炎、X線透過性の骨病変、早発黄疸（生後24時間以内）、精神運動発達遅滞などがある

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引用：妊娠中に風疹の症候がみられた場合、妊娠月別のCRS の発生頻度は、妊娠1カ月で50％以上、妊娠2カ月で35％、妊娠3カ月で18％、妊娠4カ月で8％程度、と言われている3）。成人でも15～30％程度は不顕性感染があるので、妊婦が無症候であってもCRS が発生する可能性がある。

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引用：その一方で、妊婦が風疹を発症しても胎児まで感染が及ぶのは約1/3であり、また、その感染胎児の約1/3 がCRS になるとされている。

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引用：（前略）CRSの臨床像は表2に示す通りで、出生児に一過性にみられるものと、症状が永久的に残る場合と、遅発性に現れてくるものがある。 http://t.co/755GYauV7b

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引用：CRSは、1999年4月から感染症法に基づく感染症発生動向調査の全数把握疾患で、診断したすべての医師に最寄りの保健所への届出が義務づけられている。

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引用：2004年の流行の時に、症状が1つしか認められない場合、届出基準を満たさないという問題点が指摘され、2006年4月から届出基準が変更された。従来通り、2症状以上認められる場合を「CRS典型例」、症状が１つしか認められない場合を「その他」として、区別して報告する。

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引用：：CRSの児の 入院中の管理はどうすれば良いですか？ CRS患者の咽頭拭い液、唾尿からは長期間ウイルスが検出される。その間は周囲に感染させる可能性がある。標準予防策に加えて接触予防策を行う。飛沫の曝露がある場合には、飛沫予防策を追加する 。

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引用：CRSの児の外来管理、フォローアップはどうすれば良いですか？ 成長・ 発達・ 合併症のフォローアップ CRS は複数臓器にわたる非特異的かつ多彩な症候を呈するが、新生児期には明らかな症候を呈さないことがある。

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引用：1964年の米国における風疹流行時前方視 的サーベイランスでは、感染が確認された新生児のうち68％は新生児期に明らかな症候を認めなかったが、これらの児71％では 5歳までにCRSによる症候が顕性化したと報告されている。

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引用： CRSの遅発型症候としては、中枢神経系異常、内分泌異常、難聴、眼疾患、血管障害などが挙げられる。したがって、CRSと診断された児に対しては、長期にわたる成長・発達・合併症のフォローアップが必要である。

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引用：内分泌系合併症 1941年前後のオーストラリアにおける風疹流行期に出生したCRS児45例の追 跡調査では、9例(20 ％)が24～29歳までの間に糖尿病を併発したことが示されている。

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引用：一方で 、わが国における1964 ～65年の沖縄における風疹流行期に出生したCRS児280例の40年間の追跡調査では、13～21歳の間に3例(1.1 ％)が 1型糖尿病を発症したのみであった。

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引用：甲状腺機能障害（亢進症、低下症、甲状腺炎など）が 5％に認められたほか、甲状腺成長ホルモン分泌不全による低身長などが報告されている。