- nenashigusanor1
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1/21 【コラム】「読者の需要」考察 先日、作品をお互いに批評しあう企画を行いまして、色々と面白いやりとりをさせていただきました。 考察としても興味深い内容になったので、せっかくなのでまとめてみました。 まずは「作品を描く上で読者の需要を気にするべきか」という感じで。
2014-01-21 21:09:072/21 創作の目的は人によって異なるでしょうが、「自分の意思を形にする」ことが基盤になるでしょう。 これだけならば他人を意識する必要はなく、自分の納得だけを目的に行っていてもかまいません。
2014-01-21 21:12:483/21 たとえ技術や手法が未熟でも、 理解に必要な情報が自分にしか分からないものでも、 自分が納得できさえすればそれでよい状態といえます。
2014-01-21 21:15:514/21 もう一歩欲求が進むと、目的は自分の意思を「伝える」ことになります。 そうなると、必要な情報を自分だけが分かっていればよい、というわけにはいきません。
2014-01-21 21:20:065/21 伝えるために必要な情報を、できるだけ正確に伝える技術が欲しくなります。 これがいわゆる文章力であったり、歌唱力であったり、表現力といわれるものでしょう。
2014-01-21 21:23:256/21 ファンタジーのような特殊性を多く有した背景であるほど、この手間と労力は大きくなります あるいは世界そのものを伝えることが目的になるかもしれませんが、ストーリーを描く場合それだけでは足りなくなる 展開の中で描かれる物語こそ、伝わる中で最も印象に残るものとなるからです
2014-01-21 21:26:577/21 一方で「読者の需要」というものもある。 これは非常に範囲が広い。 ファンタジーやミステリーといったジャンルであったり、 ハーレム展開や萌えキャラといった要素であったり、 世界を限定しないストーリーであったり、 あるいはこれらの複合でしょう。
2014-01-21 21:30:078/21 作者の側から読者を選ぶことはできません。 作者はこれらの需要要素をある程度示し、選ばれるのを待つことしかできない。 あるいは積極的に売りこむことはできますが、最終的に選ぶのは読者の権利であるともいえます。
2014-01-21 21:33:129/21 同時に、作者にも「伝えたいことの優先順位」があります。 文章の場合では形式的に物語の中でしか示せませんが、 大きく分けるなら「キャラクター」「ストーリー」「世界」でしょう。
2014-01-21 21:36:3110/21 多くの場合、特定・独自の世界で生きているキャラクターでしか描けないストーリーでしょうが、 場合によってはいずれかを省略できることがあります。
2014-01-21 21:40:1011/21 現実を背景にした場合が分かりやすいでしょう。 現代人に対して携帯電話やネットがいかなるものかを説明する必要はなく、 その分だけ手間と労力のかからないものが書けます。
2014-01-21 21:43:2812/21 流行とは読者の需要を示す傾向ではありますが、 上記の労力を軽減する役に立つ環境と考えることもできます。
2014-01-21 21:47:1013/21 「主人公チート設定」、「ハーレム物」、「学園バトルファンタジー」。 こういった背景を利用することで、伝える必要のある情報を大幅に軽減できる。 その道具と考えた場合、 流行の利用は文章力の一環と認めることもできるでしょう。
2014-01-21 21:50:1914/21 流行の中でも個性を発揮している作品は、この考え方を理解しているものだと思います。 流行を安易な需要と考えず、 自らの伝えたいことを伝えるための要素として利用している・できる技術は、 自分の書きたいものだけを書くよりレベルが高いと評価もできるでしょう。
2014-01-21 21:53:0015/21 本来はそれぐらい難しい技術なのですが、安易に利用している人が多い感はあります。 出版されてる作品ですらそんな感じなのだからしかたない気はしますが、本質を見出すのも面倒なものは敬遠してしまいますな。
2014-01-21 21:56:4216/21 作者とまったく同じ感性をもった読者はいません。 読者は自らの感性が望むものを作品の中から勝手に読み取り、 独自の解釈を展開していくものです。
2014-01-21 22:00:2917/21 作者は自分の伝えたいことを、 そんな勝手の中でも理解してもらえるように整えていく必要があります。
2014-01-21 22:03:4518/21 それこそが文章的な技術であり、 向上のために「読者の需要」は有効な傾向として意識できるわけです。 読者が求めているものを書くためではなく、 作者が伝えたいことに触れさせるため、 これを意識しないのは得策ではない。
2014-01-21 22:07:3119/21 というのが自分の「読者の需要」に対する見解です。 ほぼ無視している俺が偉そうに語れることではありませんがねw
2014-01-21 22:10:2920/21 それでも少しでも関心を向けてもらえるよう また関心もってくれた人に伝わるよう、常に意識はしています 不特定多数に広く読ませるためではなく 共感して読んでくれている人により深く理解してもらうため 読者の需要は大いに利用したほうが技術面でも得るものが多いでしょう
2014-01-21 22:14:0521/21 とはいえ、創作の方法論なんてものは人それぞれです。 目的も違うし関わる程度も違う。 あくまで自分の傾向という参考程度に見てください。 あまり他人の意見に耳を傾けすぎないことも重要です。
2014-01-21 22:17:50